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ベンテケ決まればみな決まる!? 「プレミアリーグ横断・ストライカー玉突き移籍」最新情報!

昨日、メディカルチェックを実施すると報じられていたアストン・ヴィラFWクリスティアン・ベンテケのリヴァプール入りは、今週中に正式発表となる見通し。東南アジアとオセアニアでテストマッチを戦っている新生レッズの骨格は、これでほぼ固まりそうです。おもしろいのは、ベンテケが決まった後の話で、4クラブをまたがった「プレミアリーグ横断・ストライカー玉突き移籍」が実現するかもしれない雲行きなのです。

キャプテンだったMFファビアン・デルフに続いてベルギー代表の絶対的エースまで失いそうになっているアストン・ヴィラは、トッテナムで宙に浮いている感があるエマニュエル・アデバヨル。ソルダードと並ぶ放出候補2トップのアデバヨルの行き先が決まったトッテナムは、WBAのサイド・ベラヒーノ。昨季プレミアリーグでクラブのリーディングスコアラーだったベラヒーノがいなくなるWBAは、ベンテケ獲得でFWの顔ぶれが固まったリヴァプールからリッキー・リー・ランバートと、すべてが順調に決着すればきれいなBOXの出来上がりです。4つの移籍話は、いずれも「オファー済み」「濃厚」と伝えられており、「実現したらおもしろい」というゴシップの域を出ているようです。さっそく、それぞれに関する報道をチェックしてみましょう。ベンテケスタートのビリヤードなので、アストン・ヴィラからいきましょうか。

アストン・ヴィラがタウンゼントとアデバヨルを狙っているというネタは、イギリス紙「メトロ」が掲載するなど以前から話題になっていました。完全移籍となるなら400万~500万ポンド(約7億7000万円~9億6000万円)となり、ヴィラはオファー済みとも報じられている一方で、「デイリー・メール」はレンタルという形で落ち着くのではないかと見ているようです。現在31歳、トッテナムとの契約が残り1年と、アデバヨルは「売るなら今でしょ」という状況ではあるものの、週給10万ポンドといわれる高額のサラリーがネックといわれています。アストン・ヴィラとトッテナムがすんなり合意するためには、アデバヨル本人が減俸を呑むか、サラリーをヴィラが持つ代わりに移籍金がかからないレンタルという形をとるか、何らかの工夫が必要となるようです。

昨季途中からアストン・ヴィラの監督に就任したシャーウッドさんは、元よりアデバヨルを高く評価しています。2013-14シーズンのプレミアリーグでアンドレ・ヴィラス=ボアス監督解任の後を受けた際に、チームの立て直しのキーポイントとなったのがトーゴ代表ストライカーの復権でした。このシーズンのアデバヨルは、プレミアリーグ21試合で11ゴールと、前年の5ゴールから復活。既にピークを過ぎており、ベンテケの13発を超えるのは難しいかもしれませんが、負傷さえなければプレミアリーグ通算10年という経験は頼りになりそうです。

トッテナムにとっては、アデバヨルのサラリー負担がなくなるだけでも大きく前進といっていいでしょう。イギリス紙「インディペンデント」は、WBAのサイド・ベラヒーノ獲得に向けて、スパーズは既に1500万ポンド(約29億円)のオファーを出していると報じています。昨季プレミアリーグで14ゴールを決めているイングランドU-21代表のエースを獲得できれば、ハリー・ケインの不在時も、得点力を落とすことはなくなるでしょう。とはいえ、4つの話のなかではこれがいちばんハードルが高そうです。ホームグロウンルールを盾にとってイングランド人選手の値段が高騰するなか、「2000万ポンドでは売らない」とエヴァートンがいっているCBジョン・ストーンズと同い年のベラヒーノが、この値段で出されるでしょうか。パウリーニョ、カプェ、スタンブリらを次々と売りさばいた商売上手のレヴィ会長は、移籍金を吊り上げられたらあっさり手を引くのではないかと思われます。交渉がどこまで進んでいるのかはわかりませんが、この話だけは簡単には決着はつかないでしょう。

最後に「リヴァプール・エコー」紙が移籍濃厚と報じているリッキー・リー・ランバートです。15歳で放出された古巣リヴァプールへの復帰を果たした苦労人は、わずか1年で構想外となってしまったようです。バロテッリ同様、足元にほしがりスペースに走り込まないタイプのFWが、シンプルでスピーディな攻撃を志向するレッズにフィットするのは難しかったのでしょう。33歳のベテランの行き先について、リヴァプールは本人の希望を最優先する意向と伝えられており、触手を伸ばしているといわれるプレミアリーグ昇格組のノリッジとWBAのいずれかで決着がつくものと思われます。

そういえば、リッキー・リー・ランバートは、1月にヴィラに行くかもしれなかったんですよね。移籍市場のデッドラインデー、ラスト4時間、すべて合意済みでメディカルチェックを残すのみというぎりぎりの状況で移籍を断ったと語っていたのを思い出しました。長いボールをトップにぶつけるサッカーを好むピューリス監督なら、彼の持ち味を活かしてくれるのではないかと思います。大柄でフィジカルが強いイメージがありながら実は器用で、直接FKでゴールを狙えるランバートは好きな選手ですので、「WBAを選んでよかった」というハッピーエンドになればいいなと思います。

以上が「プレミアリーグ横断・ストライカー玉突き移籍」の進捗状況ですが、3つまではあっさり発表があってもおかしくありません。プレミアリーグ開幕まで、残り20日を切りました。今週と来週は、移籍決定報道ラッシュになると思われます。決まり次第、順次紹介してまいりますのでご期待ください。

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