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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

動くのはエヴァートン、チェルシー、マン・ユナイテッド⁉冬の移籍市場はいよいよ大詰め!

先週末、サウサンプトンのジョゼ・フォンテがウェストハム移籍を決め、WBAのサイド・ベラヒーノはストークと5年半の契約を結びました。今季プレミアリーグの前半戦で16試合にフル出場していたセインツのキャプテンを、ハマーズは800万ポンド(約11億3000万円)と評価。33歳になった選手としてはなかなかの額ですが、おそらくビリッチ監督は3バックへのシフトを考えており、ウィンストン・リード、コリンズ、オグボンナしか本職がいない最終ラインに絶対必要なパーツと考えたのでしょう。家族がロンドン在住で、しかもハマーズのファンだというフォンテは、このチームをサッカー選手としての「終の棲家」と思い定めているのかもしれません。アンディ・キャロルの覚醒で連勝を決め、セインツをかわしてTOP10に顔を出したロンドンのクラブは、プレミアリーグ4位を争った昨季の強さを取り戻すのではないかと思います。この移籍によって、セインツは噂のママドゥ・サコなどCB獲得に走る可能性が高まりました。新キャプテンに選ばれた矢先に負傷してしまったファン・ダイクのマンチェスター・シティ入りは、完全に消滅したとみていいでしょう。

2014-15シーズンのプレミアリーグで14ゴールを決めて将来を期待されながら、その後の2年で4ゴールと失速したベラヒーノは、新天地のストークで持ち前のスピードとゴールゲットの感触を思い出すでしょうか。マンチェスター・シティからレンタルしたボニーが2ゴールと振るわず、チームの得点王が5ゴールのジョー・アレンと前線に課題を抱えているチームは、23歳のリスタートにはうってつけです。マーク・ヒューズ監督は、「スカイスポーツ」が退団を希望していると報じたボージャン・クルキッチを諦めたのでしょう。プレミアリーグではWBAとボロ、母国スペインからはラス・パルマスとバレンシアが関心を示していると伝えられたアタッカーは、新たなニュースを提供してくれるものと思われます。

さて、残り1週間となった移籍市場の次のターゲットは、エヴァートンとチェルシーです。イギリスメディア「エクスプレス」は、フィル・ジャギエルカのサンダーランド行きと、チェルシーでポジションを失ったイヴァノヴィッチのエヴァートン移籍が実現するのではないかと主張しています。20歳のメイソン・ホルゲートに取って代わられつつある34歳のジャギエルカが、最終ラインを安定させてプレミアリーグ残留を果たしたいモイーズ監督の下に走るという話に違和感はありません。

クーマン監督がイヴァノヴィッチを迎えるとすれば、ジャギエルカの後釜ということになりますが、チェルシーで公式戦400試合以上に出場した32歳はまだまだやれると評価しているのでしょうか。コンテ監督が3-4-3にシフトしてから、プレミアリーグでスタメン起用がないイヴァノヴィッチにしてみれば、エヴァートンのほうがチャンスがありそうなのは確かです。しかし、こちらも最近は3バックで戦っており、3戦連続クリーンシートと結果が出ています。コールマンとホルゲートのバックアッパーとなるのは、プレミアリーグとチャンピオンズを制覇してきた百戦錬磨のDFにとって本意ではないでしょう。クーマン監督、コンテ監督と2人のベテラン選手の思惑が絡んだこの話が、最終的にどんな着地になるのか興味が湧きます。

さらにビッグクラブ関連では、ポルトガルから2つほどニュースが届いておりますが、いずれも微妙なお話です。現地紙「ア・ボラ」が、チェルシーがベンフィカのSBネウソン・セメドを狙っており、同じくベンフィカのポルトガル代表FWゴンサロ・グエデスは、マンチェスター・ユナイテッドに移籍間近と報じました。チェルシーがセメドを獲るとすれば、ヴィクター・モーゼスしかいない右のWB強化。モウリーニョ監督のほうは、「デパイ&シュナイデルラン資金」の活用による前線の活性化ですが、どちらも現実感がありません。前者は、ベンフィカが全試合スタメンのバリバリのレギュラーを出すのかという問題。後者は、ポテンシャルを評価されているストライカーとはいえ、リーグ戦16試合2ゴールの20歳に3000万ユーロ(約36億3000万円)も投じるのかという疑問が拭えません。

ゴンサロ・グエデスが怪しいのは、代理人がモウリーニョ監督と同じジョルジュ・メンデスだということです。現在のマンチェスター・ユナイテッドは、前線の3つのポジションにマルシアル、マタ、ムヒタリアン、イブラヒモヴィッチ、ラシュフォード、リンガード、ルーニー、アシュリー・ヤングと8人も使える選手がおり、エールディヴィジ得点王という実績を引っ提げてやってきたデパイを諦めたばかり。グリーズマンを狙っているとまでいわれているクラブが、冬に慌てて補強する選手ではないでしょう。ベンフィカなら、以前から話題になっているCBヴィクトル・リンデロフ獲得のほうが納得感があります。こちらもメンデス案件ですが…。

いずれにしても、マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグの後半戦で巻き返すために新戦力を補充する必要はないと思います。未来のチームを見据えて、必要な人材を獲りにいくことに異論ははさみませんが、今大事なのは、勝てるサッカーを確立すること。ポテンシャルでは、ライバルクラブに負けていないはず。ラシュフォード、リンガード、フォス=メンサーらの成長を促し、もっとやれるはずのマルシアルやムヒタリアンをうまく活かしていただければと願っております。ラスト1週間、サプライズ移籍はあるのでしょうか。中国から移籍金を手に入れたチェルシーと、余剰戦力をさばいたマンチェスター・ユナイテッドに資金があるのは間違いないのですが…。

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