イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

リヴァプールがドミニク・ソランケ獲得を正式発表!チェルシーユースの得点王は新天地で輝けるか!?

将来を嘱望されていたストライカーは、チェルシーではプレミアリーグに出場する機会がないまま、クラブを離れる決断をしたようです。韓国で開催されているU-20ワールドカップのグループステージ初戦で、PKを決めたドミニク・ソランケ。2014年のU-17欧州選手権では4ゴールをゲットし、イングランドの優勝に貢献。その年の9月にプロ契約を結ぶと、チャンピオンズリーグのマリボル戦に起用され、クラブ史上最年少の欧州デビューを話しています。2015年に入ってもその才能は遺憾なく発揮され、UEFAユースリーグとFAユースカップで得点王。レンタル先のフィテッセで25試合7ゴールとまずまずの数字を残した成長株は、2016-17シーズンこそプレミアリーグデビューを果たすものとばかり思っていました。

ところが、コンテ監督の下でプレミアリーグの頂点を極めたチェルシーでは、エースのジエゴ・コスタの壁が厚く、既にベルギーのフル代表で活躍しているミシー・バチュアイですらリーグ戦の先発出場は1試合のみ。ソランケにチャンスがまわってくるべくもなく、7月1日に切れる契約の延長を諦めるのもやむなしです。「スカイスポーツ」が、失意の若手に声をかけたと報じたのはリヴァプール。先ほど、クラブの公式サイトが「Reds agree terms to sign Dominic Solanke」と獲得を正式発表しました。24歳以下の選手は契約満了後の移籍にも賠償金が生じるというプレミアリーグのルールによって、ソランケに新契約をオファーしていたチェルシーには300万ポンドが入りますが、近い将来、アブラモヴィッチオーナーのクラブは、ポグバをユーヴェに譲渡したマンチェスター・ユナイテッドと同じ苦さを味わうかもしれません。

さて、同郷の大先輩ダニエル・スタリッジと同じく、ユニフォームを青から赤に変えたソランケは、リヴァプールでブレイクすることができるでしょうか。上が2人だったチェルシーよりも、スタリッジに加えてフィルミーノ、オリギ、ダニー・イングスがいるレッズのほうが頭数が多く、レギュラー奪取のために越えなければならないハードルの高さはさほど変わらないように見えます。クロップ監督が惚れ込んで口説いたのか、以前に「アンフィールドは素晴らしい!」とツイートしていたソランケのほうに憧れのスタジアムでプレイしたいという強い思いがあったのか。足元が起用でドリブルがうまく、狭いスペースを使えるソランケなら、クロップ監督のサッカーにはフィットしそうですが、90分間走り続けて守備でも貢献できるようにならなければ、出場機会は終盤の10数分に限られるでしょう。

プレミアリーグと国内カップのみと同じ条件だったコンテ監督とクロップ監督は、前者がプレミアリーグで22歳以下を6人起用しているのに対して、後者は準レギュラークラスだったオリギを除けば5人。コンテ=レギュラー固定、クロップ=若手や無名選手を抜擢というイメージがありますが、チェルシーの指揮官は勝ちを確信した試合で若手にチャンスを与えており、ともにチャンピオンズリーグを戦うことになった新シーズンの期待値は、どちらが高いともいえません。これはやはり、クロップ監督が耳元で「君は必要だ」とささやいたのではないでしょうか。ソランケは2年前から気にしてチェックしていた選手ですので、レッズで目覚ましい活躍を見せたら、「あのバンドはメジャーデビュー前からライブハウスで追いかけていた」と自慢するような感覚でその素晴らしさを語ってしまいそうです。

このオフシーズンも、毎年恒例のレッズのロケットスタートを見せていただきました。次のターゲットは誰でしょうか。カシージャスがないとすればジョー・ハートか、あるいはバートランド、デ・シリオ、マイケル・キーン、マックス・マイヤー…。すみません。ソランケを意識して、ムサ・デンベレやラカゼットなどの名前を出しづらくなっています。おそらく、6月に入ってすぐに、次の話が聞こえてくるでしょう。チャンピオンズリーグを戦うクロップ監督のチーム作りに、引き続き注目してまいります。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“リヴァプールがドミニク・ソランケ獲得を正式発表!チェルシーユースの得点王は新天地で輝けるか!?” への5件のフィードバック

  1. kopite より:

    いつも楽しく拝見してます! チェルシーは素晴らしい下部組織があるのに中々トップチームに定着できませんねー アブラハムも同じ道を辿らないことを願うばかりです。 またliverpoolのハートの獲得はどうなんですかね…liverpoolの選手にはない経験値を持っていますが、シティが要求するとされる高額な移籍金や

  2. K より:

    ファンが求めているCFは来シーズン後に契約が残り1年になるスタリッジに代わる選手を来季取れば良いと私は思っています
    スタリッジは怪我するので3番手は必要ですが、他のポジションに比べて2人も1流が居るので十分です
    ソランケの決定力は微妙に見えますが、上手くて身体も強そうでフィルミーノ型の素材を格安、外れても転売で儲かりそうで良い補強
    来季から登録枠を消費するオリギの処遇はプレシーズン次第でイングスに続き戦力外ですかね。良い監督の下、ローンで経験を積んで貰えばOKです

    最も必要なスピードと決定力のあるサイドアタッカーでローマのサラーの代理人がリヴァプール公式をフォローしての英国入り
    ターゲットとして不満だったセセニョンはロンドン希望でトッテナム入りが予想され
    ファンダイクやメンディーなどの噂も徐々に現実味を帯びてきました。今年の夏はとても楽しくなりそうです

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    若いイングランドのタレントをこの価格で獲れたのは大きいですね。
    外れても痛くない額ですが勿論活躍を祈ってます。
    筆者の挙げてるターゲットの殆どはリバプールの情報に強い記者達から全く聞かないので信憑性に欠ける様な…。
    キーンはファンダイク次第では動くかもしれませんがユナイテッドに出戻りの気がします。
    ファンダイク、ケイタ、サラー等を狙ってるとの話ですが最終的に誰になるのか。
    以前から報道されていたセセニョンから撤退した左SBもどうなるか見ものですね。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    更新お疲れ様です。

    まずはお得意のフリーで若手CFを獲得、いい出だしではないでしょうか。
    思えば、下部から純粋なCFは出てきていないのでいい補強かと思います。
    ネクストスタリッジになれるか期待ではありますが、オリギ、イングスを脅かす選手になれれば御の字、もしスタリッジが移籍もしくは長期離脱であれば、CFをどうするのかにまた注視したいです。
    ですが、とにかくレッズはCBとアンカーの即戦力獲得が至上命題。
    ウィンガーやSBは若手でもなんとかなりそうですが、とにかくセンターラインの強化を進めてほしいです。
    マンチェスター勢やベンゲル監督が残るアーセナルからはなかなか恐ろしい噂が聞こえていますので、レッズにも大物を期待しています。

    —–
    kopiteさん>
    アブラハム、ベルトラン・トラオレ、ロフタス=チーク、クリステンセンはぜひ自クラブで大ブレイクさせてほしいなと思ってました。

    Kさん>
    サラーが来ればストライカーは今の顔ぶれでもいいかもしれませんね。フィルミーノやマネを最前線に据えるという工夫もできるので。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    おっしゃるとおり、信ぴょう性は高いとはいえなさそうですね。ファン・ダイクを獲られたらリーグ全体の緊張感が高まりますが、セインツは出しますかね?レッズなら出すのか…(笑)

    nyonsukeさん>
    そうですね。中央ですね。何しろCLがありますので、単純に選手層強化が必要という話でもありますね。

  5. makoto より:

    すみません。署名がおかしいですが、上記私です。

コメントを残す