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プレミアリーグの賃金抑制ルールに抵触!? チェンバレン放出話の裏にあるアーセナルの憂鬱

「インディペンデント」が、アーセナルのアレックス・オックスレイド=チェンバレンがリヴァプールに売却される見通しと報じています。アレクシス・サンチェスやエジルと同様に、契約が残り1年となったサイドアタッカーは、昨季プレミアリーグの終盤戦でヴェンゲル監督が採用した3バックにぴったりはまっていました。にもかかわらず、イングランド代表MFが放出されるといわれているのは、件のメディアが「アーセナルにはプレミアリーグが2016-17シーズンから3シーズンにわたって施行するサラリーキャップ制度対策が必要」としているからです。

この制度は複雑で説明が難しいのですが、できる限りわかりやすく紹介したいと思います。目的は、「プレミアリーグのトップクラブの持続可能性を確保すること」。平たくいえば、「選手に払うサラリー総額の急激な上昇によって、経営状態が危なくなるのを防ぐため」です。対象となるのはサラリー総額が6700万ポンドを超えるクラブ。ちなみにサラリーランキングのTOP4は2億ポンドを超えており、アーセナルもそのひとつです。彼らは、サラリー支払い増額を「前年プラス700万ポンド」「2012-13シーズンの総額プラス1900万ポンド」のいずれかに抑えなければならず、それ以上増やしたい場合はコマーシャル収入とマッテデイ収入の増収分から捻出することになります。いい換えれば、「テレビ放映権料が増えてもその分で選手に大盤振る舞いすることはできない」ということです。

「インディペンデント」は、アレクシス・サンチェスとエジルに対してサラリーを増額させる新契約を提示しているアーセナルは、選手を売却しなければルールに抵触する恐れがあると報じています。チャンピオンズリーグ出場権を失い、来季はヨーロッパリーグで戦うクラブはマッチデイ収入の減少は避けられず、記事は「フリンジプレイヤー(主力ではない選手)だけでなく、チェンバレン、ジルー、ウィルシャーなどビッグネームを売らなければならなくなる」と指摘。チャンバース、シュチェスニー、アクポム、ギブス、ルーカス・ペレス、ジェンキンソンもリストに名を連ねていると書かれており、毎年負傷者が多いクラブはリスキーなチーム運営を強いられるかもしれません。

アレクシス・サンチェスとエジルの契約延長交渉、補強、売却の3点セットをソロバンを弾きながら進めないといけないクラブの記事に、テオ・ウォルコットの名前だけは出てこないのが奇妙です。3バックを継続するのであれば、ウイングバックとして活躍したチェンバレンよりも、どこに置いても微妙なウォルコットのほうが立場が難しくなりそうです。「インデペンデント」に反論するかのように、「ザ・サン」はアーセナルがチェンバレンとの契約延長交渉に入ったと伝えており、真逆の報道のどちらに転ぶかはまったくわかりません。

また、チェンバレンにしてみれば、出場機会を確実に増やせそうなクラブは見当たりません。リヴァプールではウイングならマネやサラー、インサイドハーフはララナやワイナルドゥムとのポジション争い。チェルシーではヴィクター・モーゼスやウィリアンに勝たなければならず、マンチェスター・シティではスターリング、デブライネ、ベルナルド・シウヴァ。得意とするポジションで起用されている選手はいずれも強敵で、プレミアリーグ29試合出場、先発16回という昨季の自己最高記録を更新できそうなのは、実は今いるチームなのかもしれません。

今のところは、サラリー総額を話題にしているのは「インディペンデント」ぐらいで、あくまでも可能性のお話なのでしょうが、チェンバレンの移籍に関しては複数紙が報じており、予断を許さない状況です。誰が加わり、誰が出るのか。この夏のアーセナルは、3~4人と報じられた新戦力だけでなく、他クラブに活躍の場を求める主力選手にも注目です。

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“プレミアリーグの賃金抑制ルールに抵触!? チェンバレン放出話の裏にあるアーセナルの憂鬱” への6件のフィードバック

  1. K より:

    昨季は2月までのGK、ロヴレンとクラインが穴で来季にフリーで取りたかったですが、£25m以下なら今すぐに欲しいです
    クラインは守備は優れてますが4-3-3から攻撃時に3-4-3に変形する今の布陣に適正がなく、右SBとしてはHGもありベストだと思ってます
    ドリブルの進路やパス選択の判断が悪い時が多いですが、基礎技術と身体能力が怪物なのでマネとサラーが中に切れ込んで空く右サイドを蹂躙してくれるはずです
    そしてロヴレンの位置に未だ移籍オッズではチェルシーと1番を争うファンダイクが来れば質を改善する補強は万全
    こちらも新監督が決まって話し合いが楽しみですが、このルールで高額なスタリッジが放出されないことを願ってます

    マルコ、サコ、モレノといった戦力外選手が放出されそうですし、残念ながらルーカスもついに退団しそうなので
    イングスの引き取り手が見つかれば5人で週給が£30万以上も浮くから大丈夫だとは思うのですが…

  2. だしまる より:

    こんな複雑なルールがあるんですね。初めて知りました。結局、今に至るも覚醒しない早熟なのに眠れる大器ウォルコットを売り、ついにそのポテシャルを発揮しただしたチェンバレを残して欲しいと思います。ウォルコットも好きなんですけど・・・さすがに、そろそろ厳しいでしょう。特に今シーズンは引いた相手を崩せる選手を残して欲しいところ。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ウォルコットは単純に彼の給料を払えそうなクラブからは需要が無いのでは?
    リバプールとしては獲得に興味は有るけれど優先度は高くなく移籍金も過剰に払う気は無いとの事です。
    ナビケイタを逃した場合の代替案の一つなのかなと思ってます。
    それなりの値段で獲れるなら欲しいですけどどうなりますかね。

  4. ポイ より:

    やっぱりプレミアリーグの運営陣は有能ですね。ちゃんと今の放映権収入がバブルであると仮定しながら、成長を阻害しない程度の制限を加えてる

    グーナーとしては、よりによって今年からかよファ○クって感じですが・・・

    ちょっとダークな話ですが、ウォルコットが他に売れれば楽になるのも確かなんですよねー。彼には申し訳ない話

  5. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    サラー獲得したら収束するかと思ったチェンバレンの話がまさか加速するとは思いませんでした。
    私はウィンガーのイメージだったのですが、報道ではCMFとしての補強という線みたいで、ケイタかチェンバレンかみたいに報道されています。
    本人はCMFでの起用を希望でどうもジェラードにあこがれているらしいですが、どうもにもこうにもチェンバレンのイメージに合いません。
    ケイタかチェンバレンならダントツでケイタだと思いますが…。
    KさんのおっしゃるようにSBとしてなら守備はともかく想像はできるのですが…、クロップ監督がどのような考えでチェンバレン獲得を狙っているのか、気になります。

  6. makoto より:

    Kさん>
    ファン・ダイクとチェンバレン(もしくはケイタ)がいけるとなれば、スタリッジ放出もあるかもしれませんね。

    だしまるさん>
    私もその方がいいと思います。チェンバレンとベジェリンがWBとしていてくれれば、戦術の幅が広がりますね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ウェストハムが手を挙げているという話がありますね。

    ポイさん>
    そうなんです。影響は小さいけれどムチャはできなくなる、秀逸なラインです。ご本人の伸び悩みと3バックが重なった今が、ウォルコットは売り時かもしれません。

    nyonsukeさん>
    ご本人はセントラルをやりたいみたいですね。ポジショニングとプレイの判断スピードを上げるという課題があり、「使いながら覚えてもらう」ことが必要だと思います。

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