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チェルシーのバカヨコ獲得で、マティッチはマンチェスター・ユナイテッド移籍間近!

先週末、昨季プレミアリーグ王者のチェルシーが、モナコのMFティエムエ・バカヨコの移籍金を3250万ポンド(約46億円)で着地させたと報じられました。これがトリガーとなったのでしょう。「ESPN」「デイリー・スター」など複数メディアが、ネマニャ・マティッチのマンチェスター・ユナイテッド移籍が秒読みに入ったと伝えています。週給15万ポンド(約2100万円)で個人合意済みと報じられていたセントラルMFの移籍金について、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーは4000万ポンド(約56億8000万円)で合意に至ったとのこと。7月からの新シーズン始動をにらんで、マティッチは今週中にメディカルチェックを済ませて入団を発表すると報じられています。

2009年、20歳のときにチェルシーの門を叩いたマティッチは、厚い選手層に阻まれ出場機会を得られず、ダヴィド・ルイスと入れ替わる形で2011年にベンフィカに移籍。ここでレギュラーの座を勝ち取り、古巣から再評価されて2013-14シーズンの冬に復帰すると、以来プレミアリーグ出場121試合となくてはならない選手になりました。コンテ監督の下でレギュラーとして活躍した昨シーズンは、プレミアリーグ35試合1ゴール。この数字だけを見ると、いかにもマティッチですが、輝いているのはデル・アリ、コウチーニョ、フィルミーニョと並ぶ7アシストです。

コンテ監督の3-4-3のなかで、守備力が高いカンテとコンビを組んだのがマティッチの攻め上がりが増えた理由でしょう。アザールやジエゴ・コスタに通す速い縦パスはチェルシーの速攻の原動力となり、ドリブルでボックスに侵入するシーンが格段に増えました。カンテの守備範囲の広さが脚光を浴びたシーズンでしたが、上下動を厭わないレフティもコンテサッカーに欠かせないパーツでした。

モウリーニョ監督にしてみれば、マティッチが獲れればキャリックの後継者問題は一発解決。視野が広いセルビア人MFをアンカーに配し、左右にポグバとエレーラという適材適所の布陣で新シーズンの開幕を迎えることができます。1月にも「モウリーニョ監督がマティッチ獲得を熱望している」という噂がありましたが、「ESPN」は今回の話は必ずしも相思相愛ではなかったと主張。マンチェスター・ユナイテッドの最重要ターゲットは、23歳とマティッチより5つ若いエリック・ダイアーだったと報じています。

…なるほど、事実はわかりませんが、そんな話を聞くとますます疑問が募ります。マティッチはなぜ、優勝チームを捨ててマンチェスターに行くのか。チェルシーは、プレミアリーグのライバルにバリバリのレギュラーを売ることに抵抗はないのか。そういえば1年前、エンゴロ・カンテを出したプレミアリーグ優勝クラブは、後釜として期待したナンパリス・メンディがうまくはまらず苦戦を強いられました。チェルシーはレスターの二の舞を演じることになりはしないかと心配になります。いや、それよりも、こちらの期待のほうが大きいと正直に認めましょう。前年の王者からキーマンを引き抜いたチームが、2年連続で優勝…。今回のニュースが、メディアの作文ではないことを祈っております。

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“チェルシーのバカヨコ獲得で、マティッチはマンチェスター・ユナイテッド移籍間近!” への6件のフィードバック

  1. yuto より:

    バカヨコだけじゃなくサンドロの噂までありますね
    彼が加入したらチェルシーはまさに鬼に金棒じゃないでしょうか
    昨季のマティッチはカンテのおかげで攻撃面はよくなりましたが守備面ではいい時に比べるとパフォーマンスが落ちてる印象があるのでバカヨコがとれるなら控えになりかねないマティッチにこれだけの値段が付くのであればたとえライバルだろうと売るのは問題なしと考えてるのだと思います

    —–
    先週から騒がれ始めたマティッチ獲得はかなり大きい補強だと感じていたため、現実味が帯びていることにうれしく思います。
    ユナイテッドの現状を考えるとマティッチ、ファビーニョ in,ダルミアン out の絵が見えてきますがいかがでしょうか。
    一方で、既にベルナウド・シウヴァ、ジェルマンを放出してるだけにモナコのサポーター達はどう思っているのでしょう。せっかくPSGを破って優勝できたのにここまで刈られてしまうと少し気の毒に感じてしまいます。

  2. そら より:

    マティッチは13/14後半、14/15前半と比べるとパフォーマンスは落ちてる気がしますね。左足しか使えないことが他チームにバレて、無駄にボールを持たされる、ボールの取り所になると攻略されてきました。今季は確かにボールを持ち運ぶシーンは増えましたが、そこからのアイディアがなく結局時間をかけてチャンスを潰してしまうシーンも多かったです。
    ただ、あれだけの身長で並以上の足元があるので中盤の防波堤として機能してたのも事実です。
    バカヨコ加入によって控えになるくらいならレギュラーとして使ってもらえるチームに移籍する方が本人に取っても良いでしょう。チェルシーとしても獲得したとき以上の金額で売れるならば悪くない取引だと思います。

  3. nori より:

    更新お疲れ様です。オフシーズンも楽しく読ませてもらっています。
    昨シーズンは持ち直ししたとはいえ、あまりに良かった2シーズン前に比べ、マティッチのパフォーマンスは次第に落ちている気はしますので、その金額なら致し方ないかと。バカヨコがどれくらいできるかは未知数ですが、期待通りの運動量でカンテと中盤を制圧してもらえれば、かなりいい線いけると期待しています。

  4. B より:

    うーん…前にも書きましたが、しっかり戦力だと思うんですけどねぇ…試合数も増えるし…。出てしまうにしても、もろライバルチームの的確な補強ポイントって…笑 国外ならまだしも…。誰が来てくれて、誰が出てしまうかまだまだハラハラですがもう少し様子見ですね〜 いやー、ヤキモキする笑

  5. makoto より:

    シャーザーさん>
    印象ということでいえば、2015-16がよくなかったこともあり、さすがマティッチと思うことが多かったです。とはいえ、バカヨコが来たらベンチが増えそうですね。

    yutoさん>
    ファビーニョが獲れたら、ダルミアンoutでしょうね。ルーニー(移籍先は思い浮かびませんが)、マルシアル、フェライニも動くかもしれません。

    そらさん>
    「いいときより落ちた印象」というご意見が多いですが、確かにモウリーニョチェルシーが最強だった頃と比べると気になるかもしれません。相手のプレスが緩いとき、バイタルエリアが空きがちなチームのときは素晴らしかったと思います。

    noriさん>
    チェルシーから見れば、4000なら売り時という考え方もありますね。

    Bさん>
    私も、マンチェスター・ユナイテッドに出すのはリスクではないのか、CLがあることを考えれば残したほうがいいのではないかと思っておりました。チャロバーやロフタス=チークの出番が増えるんですかね?それなら楽しみですが。

  6. blue より:

    マティッチのアンカー起用という意見、度々見かけますが彼はアンカーの選手ではないと思いますよ。
    守備時のポジショニングに難がある選手ですし、積極的に動いて奪いに行く形の守備を得意としている選手です。
    モウリーニョもそのポジションでの起用は1~2回試したきりだったと記憶しています。
    ユナイテッドの事情にはあまり詳しくありませんが、マティッチを起用するなら2ボランチの一角になるのではないでしょうか。

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