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ストロートマン、トマ・レマルと噂はあれど…「リヴァプールは冬は獲らない」と予想します!

ファン・ダイク獲得、コウチーニョ売却が話題となり、冬のマーケットにおいてプレミアリーグの主役となっているリヴァプール。リヤド・マフレズやトマ・レマルなど、10番の後釜に関するニュースが途絶える日はありません。昨日は、「talkSPORTS」が、リヴァプールがケヴィン・ストロートマンの獲得を画策していると報じていました。2013年の夏にPSVからローマに移籍したオランダ人MFを狙うとすれば、夏にクラブを離れるといわれているエムレ・ジャン対策でしょう。コウチーニョ資金の使い道としては悪くないと思いつつ、負傷で苦しんできた選手だけにプレミアリーグのタイトなスケジュールに耐えられるかどうかが気になります。

27歳になったストロートマンのローマでの5年間は、順風満帆とはいえませんでした。2014年にひざを負傷し、その後の2年間で3度の手術を必要としました。この間のセリエA出場はたったの11試合。2016-17シーズンにようやく本来のプレイを取り戻したセントラルMFは、33試合4ゴールという数字を残し、ローマの2位フィニッシュに貢献しています。ユルゲン・クロップ監督がPSVに入団する前から大ファンだったというのが、ストロートマンがマスコミのリストに名を連ねた理由のひとつのようですが、レッズはバイアウト条項が4000万ポンド(約61億円)といわれているセントラルMFを押さえにいくでしょうか。プレミアリーグで2位マンチェスター・ユナイテッドと3差の4位につけているクラブは、意中の選手といわれるトマ・レマルが難しいとなれば、現有戦力でCL出場権を獲りにいくのではないかと思われます。

夏にCBを補強せず、ファン・ダイクを獲れるまで我慢し、セントラルMFについてもナビ・ケイタが来るまで1年待つと腹をくくったレッズに対して、「獲れる選手を獲らなかったからマンチェスター・シティに大きく引き離された」と批判的な眼を向けるサポーターもいるようです。これに対して私は、「スアレス資金の活用に失敗したクラブが、ユルゲン・クロップというコンセプチュアルな指揮官を得て進化した」と好意的に捉えています。デヤン・ロブレン、ララナ、リッキー・ランバート、マンキージョ、エムレ・ジャン、マルコヴィッチ、アルベルト・モレノ、そしてバロテッリ。2014年の夏、スアレスを売ったお金で手にした8人のうち、今もなお納得感があるのはララナとエムレ・ジャンだけでしょう。1年前にガレス・ベイル資金で大量補強をして難しいシーズンを過ごしたスパーズを見ていたはずの経営ボードは、彼らの後ろを付いていくような1年を過ごし、プレミアリーグ6位という望まないポジションに着地しています。

ローマを出たがっているという噂があるストロートマンをレッズが獲るとしても、「DONE DEAL」のニュースが届くのはオフシーズンではないでしょうか。クロップ監督は、ここまでプレミアリーグ先発が1試合しかないアダム・ララナを最大の「補強」と考えているのではないかと推測しています。クロップスタイルに慣れて調子を上げてきたチェンバレン、プレミアリーグ初ゴールゲットに近づいているソランケ、左サイドをまかせられそうなロバートソンと、前半戦よりも高いパフォーマンスを見せてくれそうな選手が多いのが今のレッズです。コウチーニョ資金を切り崩してまあまあの選手を獲るよりも、来季の優勝をめざして夏にクオリティの高い選手を狙いにいったほうがいいのではないでしょうか。

攻守ともにハイレベルなインサイドMF、ワールドクラスのGK、ナサニエル・クラインと同じように攻め上がれる右SBを獲れれば、クロップ監督のチームは次のシーズンこそ優勝争いに食い込めるはずと期待しています。この冬は、獲らない。夏からの一連の動きを見ていると、ストロートマン獲得の話は「実現するとしても半年後」と寝かせておいていいのではないかと思います。

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“ストロートマン、トマ・レマルと噂はあれど…「リヴァプールは冬は獲らない」と予想します!” への6件のフィードバック

  1. KK より:

    まったくもって同感です。
    今、誰を獲得に動いてもふっかけられるだけだと思います。今シーズンの結果を踏まえた上で補強戦略を立て、大切な人材を獲得してほしいものです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    更新ご苦労様です。
    コウチーニョロスで色々メディアが騒ぎ立ててますが、戦力は十分いると考えます。
    先にコメントされている方と同様、結果を踏まえての補強が重要かと思います。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    他サポですが同感です。
    クロップサッカーにフィットしそうなナビ・ケイタも加わる来季のリバプールは手強そうですね。

  4. タムコップ より:

    概ね同意です。
    レマールも争奪戦になった場合手を引く可能性もあると思いますね。
    管理人さんのおっしゃる通りで、ララーナの復帰と正直望外だったチェンバレンの予想以上に早くフィットしかけてる中で更に新戦力を、となるとスカッドがダブついて、バランスを崩しかねないなというのが個人的な意見です。
    ジャンを来夏まではまずしっかりと留めつつ、なんとか契約延長にこぎつけなごら、しっかりとマーケットを吟味した方が納得できますね。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    「スアレス資金の活用に失敗したクラブが、ユルゲン・クロップというコンセプチュアルな指揮官を得て進化した」
    コンセプチュアルな指揮官!!
    ロマンのある素敵な表現ですね。良い監督が指揮してくれてるのだと改めて思いました。ありがとうございます。

  6. makoto より:

    KKさん プレミアリーグ大好き!さん>
    今季は4位以上確保で来季勝負という状況になってきたこともあり、少し長い目で見た補強が重要ですよね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ナビ・ケイタ、楽しみです。ソランケやグルイッチがきちんと結果を出せるようになればさらに盛り上がります。

    タムコップさん>
    エムレ・ジャンを冬に出さないことは重要です。代わりを獲るのは相当大変ですよね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    一貫性がある素晴らしい監督だと思います。前の6つのポジションについては戦術、補強とも拍手です。最大の課題は後ろの整備ですね。

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