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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「獲得できるのはその選手が好きだから」…ありがとうヴェンゲル監督!がんばれムヒタリアン!

「私は30年も選手の移籍に取り組んできており、実現する可能性が高いといえる。破談になることもあるけどね。それが移籍市場だ。ギャランティーの問題ばかりでなく、ある一線を超えなければ成立しないということを受け入れないといけない」「(ムヒタリアン獲得について)私の理解はイエスだ。年俸は問題ではない。獲得できるのは、私がその選手を好きだから。ドルトムント時代に何度も対戦しているけど、試合のクオリティやわれわれのスタイルを高く評価していたと思う。クラブを愛してくれている理由は、そのあたりだろう」(アーセン・ヴェンゲル)

プレミアリーグにおける数々の移籍劇を見てきましたが、正式決定前に関係者がこれだけ赤裸々に話すケースはなかなかありません。ジョゼ・モウリーニョ監督は、プレミアリーグ23節のストーク戦でムヒタリアンを外した理由を問われ、「戦術的な決定といえば嘘になる。将来について心配しながらプレイするのは簡単ではないからね。憶測が飛び交っているなかで、彼を守るには最善の判断だろう」とコメント。代理人ミーノ・ライオラは「ミキが承諾しなければ、アレクシス・サンチェスはマンチェスター・ユナイテッドには行かない」と断言しています。

とどめはヴェンゲル監督のラブコール。交渉中でも「何もない」ととぼけることがある指揮官は、決まるという確信がなければここまではっきりいわないでしょう。「スカイスポーツ」は、「ヴェンゲル監督が24時間以内に実現する可能性が高いと話した」と報じており、週末開催のバーンリーVSマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルVSクリスタル・パレスでは、直近のプレミアリーグを欠場した新戦力が元気な姿を見せてくれるかもしれません。

今回のヴェンゲル監督の言葉を聞いて、少し救われた気分になりました。アレクシス・サンチェスもムヒタリアンも、「このクラブでプレイしたい」と願って移籍するようには見えず、片やはチャンピオンズリーグ出場権と契約内容でドライに決め(プロはそれでいいのですが)、もう一方は指揮官との確執によって弾き飛ばされた感があるからです。12月に、「ESPN」がモウリーニョ監督とミキが守備を巡って口論となったと伝え、「BBC」と「スカイスポーツ」も「信頼関係が崩壊」「指揮官が移籍を示唆」とセンセーショナルに報じています。11月以降のプレミアリーグで先発出場が2試合のアタッカーは、相当アピールしなければ指揮官の再評価を得られそうにありませんでした。

そんななかでのトレード報道。マンチェスター・ユナイテッドが獲得した近年の新戦力のなかで最も期待した選手だったので、年末からの一連の報道に心が痛みました。「ミキはどんな気分で今回の話を受け止めているのだろう」。選手からのコメントは聞こえてこず、気を揉んでいたところに移籍先の指揮官のウェルカム…!これによって、ミキの将来に光が差したように感じたのです。アーセナル入りを選択するのであれば、目の肥えたグーナーに「あのディールは最高だった」といわれるようなプレイを披露していただければと思います。

守備に対する要求が高く、空中戦やドリブルなどスペシャリティが明確な選手を好む今までの指揮官より、自由度が高く前進とパスワークを求める新しい指揮官とともに戦うほうが、ムヒタリアンは輝けるのではないでしょうか。2016年夏の入団以来、プレミアリーグ39試合5ゴール6アシストという数字は満足できるものではなかったはず。ベルカンプやアンリなど、前のクラブで燻っていた選手を蘇生させてきた御大の下で、2年前の輝きを取り戻してほしい。まずはグーナーにプラカードに記す名前のスペルを覚えてもらうところからのスタートですが、同じドルトムント出身で数々の試練を乗り越えてサポーターの信頼を勝ち取ってきたチェコのレジェンドのように、末永く活躍されることを願っております。

アレクシス・サンチェスの高額なサラリーばかりが話題になるなか、ミキを激励したいと強く思い、書かせていただいた次第であります。未だ「ある一線」は超えておらず、フライングであることは重々承知のうえで。

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“「獲得できるのはその選手が好きだから」…ありがとうヴェンゲル監督!がんばれムヒタリアン!” への5件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    個人的には今回のユナイテッドのサンチェス獲得、しかも出回っていた通り背番号7が事実なのだとしたら、わかってはいたことなのですが、改めてファーガソンの時代とは別のクラブのように感じられて少し寂しく思います。ラッシュフォード、マルシャルを育ててあげ、そのどちらかに背番号7を背負わせてこそユナイテッドと言った気がするのですが、サンチェスの加入で再び出番が減りそうなのは少し気掛かりです。もちろんあの時代から変わるべきところは変わるべきなのは間違いありませんが。。このままだと管理人さんが以前LVGがユナイテッドの伝統を取り戻してくれたと仰られてましたが、再びそれが無くなりそうな気がしてなりません。それにLVGが彼の偉大な監督キャリアの最後に残してくれた種がどうなるのか不安に思い始めています

    とは言えグーナーとしてはこれまで多大な貢献をしてくれたサンチェスへの感謝と新天地での成功を祈るとともにムヒタリアンのアーセナルでの素晴らしいパフォーマンスを期待しています。願わくばオバメヤンが来ることも。。

  2. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ラシュフォードとマルシアルの出番が減るのではないか、昨季出てきた若手がひとりも成長せずに終わるのではないかという懸念は強くあります。引き続き、見続けるほかにできることはありませんが…。

  3. 不知火 より:

    ガナーズを応援したいとは思いませんが、ムヒタリアンがユナイテッドに貢献してくれた事を考えると、彼がアーセナルで成功する事を祈らずにはいれません。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    マンUではマタかムヒが違いをつくってほしいと思って期待していたんですが、やっぱりマンUはフリーランが極めて少なくてパスコースが無い個人技中心のチームなんで……
    アーセナルいったら普通に活躍できると思います。
    マンU相手には活躍しないでくれ!!

  5. makoto より:

    不知火さん>
    同感です!

    プレミアリーグ大好き!さん>
    はまらなかったですね…。残念です。

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