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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

解任危機のフランク・ランパードとデヴィッド・モイーズは、得点力不足のチームを立て直せるのか?

プレミアリーグ2022-23シーズンの開幕から、年末までの監督交代は6人。トゥヘル、ジェラード、ハーゼンヒュットルが去り、エメリ、ロペテギといった実力者が降格回避を託されています。ブライトンで評価を高めたグレアム・ポッター監督は、CL優勝監督の後釜としてチェルシーへ。サウスコーストに招かれたロベルト・ゼ・デルビ監督は、不安定になった守備の改善に苦慮しています。

ワールドカップが終わり、再開されたプレミアリーグで、2人の監督が解任の危機を迎えているようです。エヴァートンで2年めに入ろうとしているフランク・ランパードと、ウェストハムを2年連続で欧州に連れていったデヴィッド・モイーズ。両者ともに勝ち点15で、降格ラインの上と下であえいでいます。

トフィーズもハマーズも、全方位的に補強を施して臨んだシーズンでした。2021-22シーズンを16位で終えたランパードは、最終ラインにバーンリーの堅守の象徴だったタルコフスキーを引き入れ、ウルヴスからイングランド代表のコナー・コーディーをレンタル。アラン、デルフ、シグルズソン、デル・アリ、アンドレ・ゴメス、ファン・デ・ベークを手離した中盤には、オナナ、ドワイト・マクニールと出戻りのグイェが加わっています。

明らかに弱体化したのは前線で、リシャルリソンの代役はブライトンにいたニール・モペイ。カルヴァート=ルーウィンが負傷で出遅れ、開幕から6戦連続勝利なしという苦しいスタートとなりました。それでも負傷者が戻ってくれば、それなりに戦えるチームになるかと思いきや、秋になっても調子は上がらず。直近の公式戦11試合は、1勝2分8敗という散々な戦績です。

プレミアリーグファンの驚きという観点では、ハマーズの不振のほうが大きいでしょう。昨季プレミアリーグは16勝8分14敗で7位。最終ラインにナイフ・アゲール、ケーラー、エメルソン、中盤にルーカス・パケタ、サイドにコルネ、最前線にスカマッカと積極的な補強を進めたチームは、TOP4争いに食い込んでくるはずでした。

こちらもエヴァートンと同様に、最初の6試合を1勝1分4敗と出遅れ。10月から3勝1分1敗と持ち直した後、1分5敗という泥沼に突入しました。プレミアリーグでは18位ですが、欧州と国内のカップ戦は好調で、公式戦トータルは11勝3分12敗。とはいえデヴィッド・サリバン会長は、ヨーロッパカンファレンスリーグとFAカップでいくら勝っても、納得しないでしょう。

エヴァートンは上位とは接戦が多く、リヴァプールとマン・シティにはドロー決着。チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、ニューカッスルには1点差の惜敗です。彼らの課題は明らかに得点力で、1試合あたりのシュート数10.1は18位、セットピースから2ゴールは16位。カウンターからのゴールは1本のみに留まっています。

テコ入れが必要な状況ではあるものの、ストライカーを入れれば即、解決とはいえません。ロングボールと個人力への依存度の高さや、右サイドの脆弱さを改善するのは指揮官の仕事です。ブライトン戦とFAカップのマンチェスター・ユナイテッド戦で完敗し、待ったなしといわれているランパード監督の次節は最下位セインツで、もちろん必勝です。

一方のウェストハムは、勝てなくなった直近の6試合で4ゴール。そのうち2つはPKで、残る2つはミドルシュートです。最後にオープンプレーでボックス内から決めたのは、3ヵ月前のプレミアリーグ10節、フラム戦の追加タイムのマイケル・アントニオまで遡ります。サイドアタックもカウンターも機能しない今、短期間で立て直すのは至難の業です。

ハマーズも、次節は19位のウルヴスという必勝のカード。自分たちより下のチームとの対戦を控えている両者は、その次に直接対決が控えています。1月21日、エヴァートンがロンドンスタジアムに乗り込むシックスポインターの後、ランパードとモイーズがともに生き残っているという未来はあるのでしょうか。より危険なのは、就任以来12勝8分22敗のランパード監督ですが…!?


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