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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ティーレマンスの次はパウ・トーレス? エメリとモンチが強化を図るアストン・ヴィラに要注意!

プレミアリーグの過去20年で、TOP4フィニッシュを果たしたビッグ6以外のクラブはニューカッスル、エヴァートン、レスターのみです。2015-16シーズンにラニエリ率いるレスターが頂点に立ってから、CL出場権を獲得したのは、サウジアラビアのバックアップを得た昨季のエディ・ハウだけです。

ブレンダン・ロジャースが就任してから2年連続で5位に食い込んだレスターは、選手たちのサラリーの増額によって財政難に陥り、あえなく降格。2020-21シーズンをチェルシーと2ポイント差の6位で終えたウェストハムも、補強がうまくいかず、昨季は14位に沈んでいます。身の丈の補強を続けながら、ビッグクラブに肩を並べるのは、想像以上に難易度が高いミッションです。

昨季プレミアリーグで7位にジャンプアップしたアストン・ヴィラは、レスターやハマーズが果たせなかった野望を実現させようとしているのかもしれません。ナセフ・サウィリスオーナーの野心に火を着けたのは、スティーヴン・ジェラードの後を継いだウナイ・エメリ監督でしょう。

11月1日に就任したスペイン人指揮官は、プレミアリーグ25試合を15勝4分6敗という快進撃でECLの出場権をゲット。オフシーズンに入るとすぐに大型補強をオーダーし、ヴラホヴィッチ、フェラン・トーレス、ティアニーらの名前が挙がりました。6月10日に発表された最初の新戦力は、レスターを退団したユーリ・ティーレマンス。フリーでの獲得は、幸先いいスタートです。

ベルギー代表MFを押さえた1週間後、セヴィージャを欧州の常連に育て上げたモンチがスポーツディレクターに就任。2部に降格した2000年から、セヴィージャのスカウティング部門とユース強化を託された敏腕ディレクターは、ヘスス・ナバス、セルヒオ・ラモス、ダニエウ・アウヴェス、ラキティッチ、ジュール・クンデらを世に送り出しています。

彼の在籍中に、セヴィージャはUEFAカップとヨーロッパリーグを7回制覇。そのうち3つは、エメリ監督とともに勝ち取ったトロフィーです。指揮官のプレミアリーグリベンジがなければ、バーミンガムには来なかったでしょう。無名の選手を育て上げ、ビッグクラブに高値で売るスキームを確立したディレクターは、ヴィラにも利益をもたらすはずです。

新たなディレクターを招聘して間もなく、ヴィラのビッグディールがメディアの見出しになりました。パウ・トーレス獲得でビジャレアルと合意? 1年前にマンチェスター勢とチェルシーが争奪戦を展開するといわれ、この夏もバイエルンのターゲットと報じられていたCBは、3500万ポンド(約64億円)というバーゲン価格でクラブ間合意に到達と伝えられています。

バイアウト条項に5500万ポンドと記載されている選手を、はるかに低い額で決めるスーパーイリュージョンは、ビジャレアルの財政難を熟知していなければできない芸当です。今後も、スペインからワールドクラスを続々と引っ張ってくるのではないでしょうか。プレミアリーグ2023-24シーズンは、1982年に欧州を制した古豪の躍進が話題になるかもしれません。(パウ・トーレス
写真著作者/Ardfern)


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