偏愛的プレミアリーグ見聞録

ワールドカップ欧州予選のプレーオフ、昨夜のアウェイでのウクライナ戦に登録されたフランス代表メンバーのうち、実に12人がプレミアリーグに所属している選手です。毎週、マメにゲームを観ている方なら、各クラブで主力として活躍しているこの顔ぶれのなかで、知らない選手はいないのではないでしょうか。そのフランスが、絶体絶命のピンチです。ゲームを支配しながら決めきれないままカウンターを喰らい、61分にゾズリャ、83分にもゾズリャの抜け出しからPKを獲られ、ヤルモレンコに2点めを奪われる完敗。さらにPKを献上したDFコシールニーが、90分に相手を小突いてレッドカードをもらうという最悪の結末。ホーム＆アウェイの初戦2-0というスコアは、圧倒的にホームで勝ったチームが有利です。第2戦でもしウクライナに先制を許せば、フランスは4点獲らないとブラジル行きを諦めることになります。カウンターアタックが鋭いウクライナ相手だけに、フランスは第2戦の戦い方が難しくなりました。第1戦4試合の結果は以下となります。

■FIFAワールドカップブラジル大会 欧州予選プレーオフ第1戦結果
アイスランド 0-0 クロアチア

戦前、クリスティアーノ・ロナウドとズラタン・イブラヒモヴィッチの一騎打ちと喧伝されたポルトガルとスウェーデンでしたが、初戦は82分にゲーム唯一のゴールをヘディングで決めたクリスティアーノ・ロナウドに軍配が上がりました。スウェーデンはアウェイゴールが奪えなかったのは残念でしたが、1-0なら逆転は充分可能。第2戦でもし負ければ、32歳のイブラヒモヴィッチはワールドカップで1点も獲れないまま、そのキャリアを終えることになりますが、どうなることやら。私は、ワールドカップやユーロなど、大きな国際大会で3回連続プレーオフを制している「ベテラン」ポルトガルがアウェイゴールを奪って貫録勝ちするとみています。

トッテナムのシグルズソンを擁するアイスランドは、クロアチアとホームでスコアレスドロー。クロアチアは、今季のプレミアリーグを盛り上げているサウサンプトンのDFデヤン・ロブレンが控えにまわるという充実したメンバーです。ホームに戻って戦える第2戦で、彼らがアイスランドに足元をすくわれることはないでしょう。ルーマニアに快勝したギリシャとともに、順当にワールドカップ出場を決めるのではないでしょうか。

初戦のトピックスは、やはりあれだけの豪華メンバーを揃えたフランスの惨敗に尽きますね。運命の第2戦は、現地時間の19日に行われます。（写真著作者/Christophe95）