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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brazil2014決勝:前篇】メッシも「最後のクローゼ」も決められず…悔しかったのはアルゼンチン!

1986年はマラドーナの大会。1990年はマテウスの統率の元、コンビネーションが冴えたドイツの勝利。1勝1敗という互角の戦績に決着をつける3回めの決勝でもあり、ドイツ連勝で迎えた3大会連続の対戦でもあるドイツVSアルゼンチン。両者とも準決勝と同じメンバーという発表でしたが、ドイツは試合前にケディラが負傷し、クラマーが先発。アルゼンチンは、アグエロとディ・マリアはスタメンに戻れず。イグアイン、メッシ、ラベッシでゴールをめざします。ドイツのスタメンでは、プレミアリーグ勢はエジルのみ。デミチェリスとサバレタがいるアルゼンチンのほうがプレミアリーグの選手が多いのですが、やはりマン・シティは応援しづらいものがあり、「何となくエジルに注目」という微妙なスタンスでの観戦となりました。

日本時間午前4時、いよいよワールドカップブラジル大会のファイナルが始まりました。3分にドイツがFKを壁に当てると、直後のカウンターからイグアインが抜け出し、角度のないところからチーム最初のシュート。アルゼンチンが打開すべきは、本職のSBがいない左サイドです。ドイツの攻撃は、縦に速いにも関わらず、サイドで持つとゴール前に3人は入ってくるのが脅威。アルゼンチンは必死にクロスのコースを切って、ドイツのシュートを未然に防ぎます。

8分、メッシが初めて右サイドをドリブルで突破。ゴールライン際で完全にフリーになり、マイナスに折り返すも味方につながらず。11分にはCKのクリアを、やはりラベッシが持ち込んで右からクロスが上がります。ここまで3本、右からのボールを中で先に触れたときが、アルゼンチンが先制ゴールを奪うときでしょう。しかし、10分を過ぎるとドイツが優勢。ハーフライン付近まで最終ラインが上がり、一方的にボールを支配するようになります。

ところが20分、珍しくドイツ守備陣が決定的なミス。中盤から出したヘディングのバックパスをオフサイドポジションにいたイグアインに拾われ、一気にノイアーとの1対1。先制かと思われた決定的なシーンは、気負ったイグアインが右足シュートをうまく当てられず、ポスト左に外します。最大のピンチに事なきを得ると、試合は再びドイツの時間。メッシとラベッシは完全に気配を消し、トニ・クロース、クラマー、トマス・ミュラーがボールをまわす姿ばかりが目立ちます。

27分、ラームがDFの間を抜く絶妙なクロスを通すも、抜け出したトマス・ミュラーはオフサイド。29分、アルゼンチンのカウンター。メッシの素晴らしいサイドチェンジからラベッシが右を突破し、アーリークロスに合わせたイグアインのシュートがゴールを割るも、こちらもオフサイド。両者、右サイドからの攻撃の応酬です。30分、ドイツはケディラの代役、クラマーがケガで無念のリタイア。代わって入ったのは、何とシュールレです。ドイツのフォーメーションはより攻撃的になり、37分、シュールレの強烈なシュートがGKロメロを襲います。

直後、今度はアルゼンチン。40分にメッシが右から完全に抜け出し、ノイアーを破ったかにみえましたが、ボアテングがカットしたこぼれをドイツDFが必死にクリアし、先制ならず。前半終了間際のドイツの猛攻は、トニ・クロース、ヘヴェデスのフィニッシュが決まらず前半は0-0。攻めているのはドイツですが、このままイーブンの状態が続けば、交代カードが1枚多く、アグエロなど攻撃のタレントを温存しているアルゼンチンの勝機が増えるでしょう。

後半、アルゼンチンはラベッシに代えてアグエロ。開始早々、アルゼンチンのラッシュです。47分、左からドリブルでペナルティエリアに侵入したメッシが、GKノイアーの位置を確認してフリーで左足のシュート!ゴールと思われたこの一発は、わずかに右にそれていきます。開始15分を過ぎると、やはりドイツのペース。アルゼンチンはプレスを受けて自陣でボールを失うシーンが増え、ミスを取り返しにいったマスチェラーノ、アグエロが次々とイエローをもらいます。

残り20分、0-0は動かず。ドイツは完全に攻めあぐんでおり、シュートが打てません。アルゼンチンは運動量が落ち、こちらもペナルティエリアに迫れません。完全なる1点勝負。最初で最後の一発は、どちらのものになるのでしょうか。両者とも、疲労していますが、より疲弊しているのはアルゼンチンでしょうか。75分のメッシのミドルが左に外れた後は、ボールを奪っても無理に攻めず、後ろで回す時間が増えてきます。ドイツも、時折クロスは入るものの先に触れず、遠めからのシュートはことごとくGKロメロの正面です。

88分、クローゼがアウト。ワールドカップ通算最多得点を記録した、稀代のストライカーのワールドカップが終わった瞬間です。36歳のストライカーは、ゲッツェに後を託してピッチで仲間のねぎらいを受けます。90分を過ぎると、両者とも延長戦を覚悟したようなゆっくりした展開。そしてタイムアップ。勝負は、3大会連続の延長戦に持ち越されました。より決定機が多かったのは、アルゼンチン。メッシとイグアインは、これで負けたらしばらく眠れないでしょう。あと30分、果たしてメッシにリベンジのチャンスはくるのか…!?

長くなりましたので、続きは「【Brazil2014決勝:後篇】新世代のコンビが決めた完璧な一発!最強ドイツが、ついに南米を制す!」をご覧ください。

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