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ワールドカップデビューでいきなり2発、しかしパス成功は4本…「いつものハーランド」に大興奮!

メッシはハットトリック、ムバッペとハリー・ケインは2ゴール。出場国が48に拡大され、強者と弱者の格差社会の「見える化」が進んだ感があるワールドカップで、優勝を争う強豪国のエースが続々とゴールを決めています。メッシの通算16ゴールはクローゼの史上最多記録に並んでおり、ムバッペの14ゴールはジュスト・フォンテーヌをかわしてフランス代表の歴代1位です。

絶対的なレジェンドと大ベテランが結果を残す一方で、コンゴに勝てなかったクリスティアーノ・ロナウドは不発に終わり、モロッコ戦をドローで終えたヴィニシウス・ジュニオールは9回のドリブル突破がすべて失敗という珍記録を達成してしまいました。過去のワールドカップで、4回以上ドリブルで仕掛けた選手は、すべてひとつは成功しているそうです。

「GOAT(史上最高)」と書かれたバナーを掲げられるようなエースは、結果を出せば絶賛されますが、不振となると一斉にいじられるのが常です。「クリスティアーノ・ロナウドに、かつての偉大なサフットボーラーの面影はない」。事実を簡潔に伝えると、「初戦はノーゴール」のひとことですが、「実体のない幽霊」「空虚な存在」といった残酷な言葉を並べられてしまいます。

そんななかで、アーリング・ブラウト・ハーランドは別世界のようです。ノルウェー代表の絶対的エースとして、ワールドカップデビューを遂げたマンチェスター・シティのゴールマシンは、イラク戦で2ゴールをゲットして4-1の勝利に貢献しました。先制も勝ち越しも、いかにもハーランドといいたくなる豪快なゴールシーンでした。

29分の最初の1発は、センスとスピードがセットの2段階ギアチェンジです。左サイドのヌサにボールが渡った瞬間、減速してハシムの視界から消えて背後にまわり、外にいたアルアマリが気づいて体を寄せてくると、メレル・ウォルフェがクロスを送るタイミングでトップスピードにスイッチ。あっさりかわされたアルアマリは、左足アウトで押し込んだ9番を見て呆然としています。

43分の決勝ゴールのシーンでは、右サイドに出たタシーンのバックパスが緩くなったのを見て、猛然とスプリント。GKジャラル・ハッサンが苦し紛れに蹴ったボールを右足に当ててネットを揺らしました。ボックス右でバックパスミスをカットし、GKと1対1になった83分のチャンスを活かしていれば、ワールドカップのデビュー戦でハットトリックという快挙でした。

イラク戦のスタッツを見ると、ハーランドらしさが凝縮した数字が4つあります。フル出場だったのに、通したパスはわずか4本で、守備における貢献は1回のみ。敵陣ボックス内でのタッチ数7回は両チーム合わせて最多で、ショート5本のうち4本を枠に収めています。CR7やメッシが守備をしないとディスられるのに、彼が放置されるのはなぜでしょうか。

比類なきゴールマシンの座を獲得したからか。レッドブル・ザルツブルグで27試合29ゴール、ドルトムントで89試合86ゴール、マンチェスター・シティでは198試合162ゴール。こんなに決められたら、ボールをもらえなくて消えても守備に戻らなくても、黙認してしまいそうです。あるいは、大胆不敵なキャラクターゆえにツッコミづらいのか?

メッシとクリスティアーノ・ロナウドには大空翼VS日向小次郎のような趣があり、ムバッペはキングですが、ハーランドにはギャグマンガのテイストを感じます。ゴレンジャーでいうなら、メッシが赤、ロナウドは青、ムバッペは黒で、ハーランドは…。すみません、例えが古くて。彼だけが別世界の住人で、いい・悪いや好き・嫌いを超越しているように思えるのです。

ノルウェーが4試合めで負けて、彼が得点王となっても誰も驚かないでしょう。いや、そんな離れ業は、ムバッペかハリー・ケインにたしなめられそうです。次戦はセネガル、その後はフランス。ウーデゴーア、セルロート、ハーランドと、前線だけむやみに華があるチームのゴールラッシュで爆笑させてもらえればと楽しみにしています。


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