偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドがメイソン・マウントの獲得を発表した夜、アーセナル関連の4つのニュースが配信されています。デクラン・ライスとユリエン・ティンバーのディールがクラブ間合意に到達。リース・ネルソンは新たな契約を締結。スミス・ロウがアシストを決め、イングランドが14年ぶりにユーロU-21のファイナル進出。まずは、補強関連の情報からお届けしましょう。

「スカイスポーツ」のライブブログが、デクラン・ライスの最新ニュースをUPしたのは、日本時間の昨日23時。注目の場外ロンドンダービーは、立場が強いウェストハムが押し切りました。総額1億500万ポンドのうち、イニシャルの1億ポンドは2年で支払い完了。デヴィッド・サリバン会長の主張をガナーズはすべて呑んだようです。

週末のメディカルチェックで、何もなければ入団決定。プレミアリーグのクラブ同士では史上最高額のディールは、1月にエンソ・フェルナンデスを獲得したチェルシーがベンフィカに支払った1億680万ポンドに及びませんでした。ガナーズと選手にとっては、いい話でしょう。メディアに最高額と連呼されても、プレッシャーはあれどハッピーはありません。

「スカイスポーツ」の最新記事は、ハマーズのキャプテンとガナーズの主力のスタッツを比較しています。昨季プレミアリーグのパス成功率88%は、ウーデゴーア、トーマス、ジョルジーニョ、ジャカより上。インターセプト63回は、4人のトータル58回を上回っています。

プログレッシブキャリー、すなわち相手ゴールに向かって5メートル以上前に進めた回数も、デクラン・ライスの315回はぶっちぎりのTOP。2位トーマスは250回、3位ウーデゴーアは186回です。公式戦245試合出場のセントラルMFが加われば、ハイプレスからのボール奪取と前線へのフィードは格段に増すでしょう。

米騒動の終焉を告げる一報の2時間後、ユリエン・ティンバーもクラブ間合意に至ったと報じられています。移籍金は3420万ポンド（約63億円）、アドオンが430万ポンド。右SBとCBをこなせる理想的なタレントの獲得においては、ガナーズの言い分が通ったようです。

昨季のエールディヴィジのスタッツを見ると、ボールタッチ3129回、パス成功2501本、前に出したパス902本はリーグ1位。ファイナルサードへの544本は、DFながら9位です。アルテタ監督は、CBより偽SBとして起用したいと考えているのではないでしょうか。ベン・ホワイトはサリバとティンバーのバックアッパー、冨安健洋は逆サイドが主戦場となる可能性があります。

リース・ネルソンの4年契約締結を伝えたのは、ファブリツィオ・ロマーノさんです。「イタリア、フランス、プレミアリーグからのオファーを拒否して残留」とツイートしたジャーナリストは、「クラブのステートメントは後ほど」と添えています。

公式サイトのTOPは、レディースのアレッシア・ルッソの入団に独占されていますが、間もなくネルソンがサインしている画像がUPされるでしょう。マンチェスター・ユナイテッドから移籍した女子のイングランド代表ストライカーの下には、ユーロU-21で活躍するスミス・ロウの姿が掲載されています。

グループステージでチェコ、イスラエル、ドイツをすべて2-0で下したイングランド代表は、準々決勝でポルトガルに1-0で勝利。無失点で臨んだセミファイナルは、イスラエルに3-0の快勝でした。最初の2試合でゴールを決めているスミス・ロウは、13分に決定的なシュートを2発連続で阻まれますが、1-0の63分にギブス・ホワイトとの連携でボックス右を突破しました。

足を滑らせ、バランスを崩しながらファーに送ったグラウンダーを、コール・パルマーがプッシュして勝負あり。ジョージアのバトゥミで開催される土曜日の決勝を制すれば、ヤングライオンズは39年ぶりに欧州王者となります。先発は2試合ながら、2ゴール1アシストと結果を出しているガナーズの10番は、スペインとの一戦でも決定的な仕事をしてくれるのではないでしょうか。

注目のディールの最新情報から、復活を期すプレーメイカーのパフォーマンスまで、4つのトピックスを紹介させていただきました。来季のプレミアリーグでトロフィーをめざす体制が整いつつあります。次のニュースは、新戦力の正式発表か、ジャカの移籍決定か。公式サイトをチラ見しながら過ごす日々が続きそうです。