イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「ELで勝ってもヴェンゲルは辞める」…現地メディアがアーセナルの新監督選びをレポート!

「アーセナルがヨーロッパリーグを制覇したとしても、アーセン・ヴェンゲルはクラブを去るだろう」。イギリスメディア「テレグラフ」のマット・ロー記者は、自信に満ちた書き出しでプレミアリーグ22年めの名将の去就について語っています。「Arsenal split on who they want to succeed Arsene Wenger(アーセナルは、アーセン・ヴェンゲルの後を誰に継がせるかで意見が割れている)」と題された記事は、プレミアリーグ6位に沈んだチームの指揮官交代は既成事実としており、現在は後任の人選が進められていると主張。何人かの候補が挙がってはいるものの、渉外担当のラウル・サンレイ、スカウト部門の責任者スヴェン・ミスリンタート、CEOのイヴァン・ガジディスの意見が分かれ、未だ一本化できていないと伝えています。

まずは、彼らがリストアップしているマネージャーの名前をチェックしてみましょう。スペイン人のサンレイ氏のイチ推しは、チェルシーも興味ありと報じられたルイス・エンリケ。元バルサの指揮官は、ラ・リーガを2回制したうえにコパ・デル・レイ3連覇も達成。ビッグイヤーも獲得しており、実績は充分です。ターンオーバーがうまく、欧州で実績を残したいクラブにとってはうってつけの人材でしょう。ご本人はプレミアリーグ挑戦に前向きといわれていますが、ネックは1000万ポンド(約15億1000万円)といわれる高額年俸です。チェルシーも引くかもしれないと報じられているギャランティの調整が不調に終われば、ルイス・エンリケの活躍の場は大陸のビッグクラブということになりそうです。

ミスリンタート氏が注目しているのは、シャルケ04のドメニコ・テデスコと、ホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマン。ブンデスリーガで急増中の30代監督のなかで、最も評価を高めている2人です。大学時代に印刷屋で働いていたという異色のキャリアを持つテデスコ監督は、ブンデスリーガで指揮を執った経験がないまま、2017年の夏に名門の指揮官に就任。データ分析に長け、選手間の距離を適切に保つことをベースにしながら複数の戦術を操る理論派は、昨季ブンデスリーガで10位だったシャルケ04を2位にジャンプアップさせています。

負傷により、20歳で現役を続けることを断念したナーゲルスマンは、2016年2月に史上最年少の28歳でホッフェンハイムの監督に抜擢されました。辞任したステフェンス監督の後を継いだ若き指揮官は、降格の危機を迎えていたチームを7勝2分5敗と立て直し、何とか15位フィニッシュ。2016-17シーズンはチームを4位に引き上げ、CLプレーオフ出場の権利を獲得しました。パスコースを絞るプレスとインターセプトから逆襲に転じるサッカーは、プレミアリーグでも機能するのではないでしょうか。ドイツの30代がイングランドに上陸するとなれば、否応なくテンションが上がります。

イヴァン・ガジディス氏の候補は、ペップとともにマン・シティをプレミアリーグ優勝に導いたミケル・アルテタ、セルティックを無敵チームに仕上げた元レッズのブレンダン・ロジャース、超攻撃的なサッカーでモナコをリーグアンの頂点に立たせたレオナルド・ジャルディムです。アルテタは36歳、ロジャース45歳、ジャルディムが43歳といずれも若く、モナコの指揮官以外はプレミアリーグに精通しているのがアドバンテージ。3人の挙げる候補は違えど、「若い監督にまかせたい」という意向は共通しており、いざ決まればグーナーの期待感は一気に高まるのではないかと思われます。

いずれにしても、ファイナルアンサーは大株主のスタン・クロエンケに委ねられます。マット・ロー記者は、「クロエンケは、息子のジョシュのアドバイスと、3人の意見に依存している」とまとめていますが、アーセナルの指揮官交代劇は実現するのでしょうか。「テレグラフ」の記事のなかでは、ナーゲルスマンとジャルディムが「プレミアリーグで観てみたい監督」の2トップです。こうなると、ヴェンゲル監督には、ぜひヨーロッパリーグ制覇で花道を飾っていただきたいと思います。2018-19シーズンの新生アーセナルを欧州最高峰のリーグに導いてもらえれば、長年応援してきたグーナーのみなさんも、盛大な拍手でボスを送り出すことができるでしょう。いえ、まだ辞任が決まったわけではありませんが、おそらく…。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“「ELで勝ってもヴェンゲルは辞める」…現地メディアがアーセナルの新監督選びをレポート!” への6件のフィードバック

  1. ありがとうボス より:

    公式きましたね……
    改革が必要だと考えていましたが、いざ決まると無性に寂しいものです
    選手は奮起し、残りの試合はどこが相手でも必ず勝つ心意気で頑張って欲しいです
    私としてはついでに筆頭株主さんにもやめて欲しいのですが…
    とにかく今は「ありがとう」の言葉しかありません

  2. がなゆ より:

    速報で今シーズン限りの発表来ましたね。

    書き連ねたいことはたくさんありますがELを制覇して惜しまれて勇退して欲しいですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    強くなるためにと色々言ってきましたがいざ発表されると…
    これからもお元気でベンゲル!

  4. ゆゆ より:

    来週のEL前の発表で良かったです。
    気持ちよく勇退出来るようチーム一丸でアトレティコを倒したいですね。
    次期監督も気になりますが、今はELに集中させてほしいです。

  5. タムコップ より:

    シーズン中での発表、やはりビックリしましたがアーセナルは英断をしたと思います。
    ヴェンゲルがプレミアに持ち込んだ華麗且つ強いチーム作りはクラブの哲学そのものを変えただけでなく、リーグに与えた影響力の大きさは凄まじかったですね。
    山あり谷あれど、22年間も君臨したヴェンゲルへは大きな畏敬の念しかありません。
    後任選考は色んな意味で熾烈を極めるかと思いますが、makotoさんも記述されてたように、いい意味で思い切った決断〜願わくば若手指揮官の起用を期待します。
    レッズファンですが、ヴェンゲルには心からお疲れ様でしたと伝えたいです。

  6. ミハル より:

    ああ、とうとう来てしまった。
    リーグトロフィーを掲げるボスの姿が見たかった。
    選手たちよ、奮起してほしい。頼むからELのトロフィーを
    掲げさせてあげてほしい。

ゆゆ へ返信するコメントをキャンセル