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「打診はジェスチャーだった」とヴィエラが失望…アーセナルの本命はミケル・アルテタ!?

「スカイスポーツ」が報じたアーセナルの新監督にまつわるゴシップが、現地メディアを駆け巡っています。「Patrick Vieira upset at ‘token gesture’ from Arsenal after being contacted by former club(かつて所属したクラブとコンタクトをとったパトリック・ヴィエラは、形ばかりの打診ではないかと怒っている)」。アーセナルに所属した9シーズンで公式戦406試合、プレミアリーグ279試合に出場したヴィエラは、デニス・ベルカンプやティエリ・アンリに引けを取らないレジェンドです。アーセン・ヴェンゲル監督の退任が発表された後、クラブOBの次期監督候補としてヴィエラと人気を分け合っているミケル・アルテタは、5シーズンでプレミアリーグ110試合出場と実績では遠く及びません。

記事によると、アーセナルから監督就任の打診を受けたヴィエラは、ジェスチャーにしか感じられなかったクラブの姿勢に失望し、かつての同僚にこぼしたとのこと。アーセナルとしては、「ヴィエラにヘソを曲げられたから、別な人物を招聘」などという不細工な着地は避けたいところです。

2016年1月にニューヨーク・シティFCの監督に就任したヴィエラは、2017年のMSL東地区で2位、トータルでも2位というクラブ史上最高の戦績を残しました。プレーオフにあたるMSLカップでは、2年連続のベスト8に終わりましたが、ペップ・グアルディオラは「既にトップレベルの監督だ」とその手腕に太鼓判を押しています。ポジティブ発言がやたら多いプレミアリーグ最高クラブの指揮官の言葉は、割引が必要なのかもしれませんが、監督経験がないアルテタに対しては一日の長があるといっていいでしょう。

ヴェンゲル監督の退任発表直後に、アーセナルの監督になるのではないかと噂されたヴィエラは、「アーセナルの話で名前が挙がるのは光栄なことだね。9年過ごした場所を今も愛しており、常に関係を深めたいと思っている。ただし、この発言をニューヨークから去りたいと捉えないでほしい。『欧州のクラブを率いるつもりはあるか』と聞かれればイエスだ、といっているだけだ。監督をやっているなら、いつかは欧州で最高のクラブを率いてみたいと思うものだ」と、所属クラブに配慮しながら思いを語っていました。この頃から、強いラブコールがあれば前向きに検討しようと考えていたのではないかと思われます。

アーセナルは、どんな意図をもってヴィエラに打診したのでしょうか。アッレグリやアルテタとの交渉が不調に終わった際の押さえだったのか、声をかけないわけにはいかないと考えたのか。ヴィエラのいうとおりだったとすれば、本命ではなかったということになりますが…。ルイス・エンリケはギャラが折り合わずに見送りと伝えていた「Goal.com」は、アッレグリが難しければアルテタと報じています。一時はヴィエラ本命としていたブックメーカーも新しいオッズをアップデートしており、「ウィリアム・ヒル」は本命アルテタ、対抗ブレンダン・ロジャース。次がアッレグリで、ヴィエラは4番手に落ちています。

ペップのノウハウと直近のプレミアリーグをよく知る36歳のアルテタが、2年前まで過ごしたクラブの指揮を執ることになるのでしょうか。ヴィエラ推しだった私としては、「22年前に、46歳の指揮官を日本から連れてきたクラブが、今度は41歳をアメリカから呼ぶのか…!」と楽しみにしていたのですが、ガナーズはもうひとつのロマンを選ぼうとしているようです。アルテタ、いいと思います。しかし、ヴィエラも捨てがたい…。(パトリック・ヴィエラ 写真著作者/Simon Heseltine)

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“「打診はジェスチャーだった」とヴィエラが失望…アーセナルの本命はミケル・アルテタ!?” への6件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。ペップの手法をつぶさに見て学んだアルテタに期待したいですが、潤沢な資金で望みの選手を取って来てこそ成し遂げた偉業です。アーセナルにそれだけの資金があれば良いのですが。

  2. りっきー より:

    ヴィエラかアルテタになればワクワクします。
    ファーガソン監督は、退任前に優勝という後任者に大きすぎるハードルを残しました。しかもピークを過ぎつつある世代交代必須なチーム。

    当然、後任はPLかCLの優勝が目標。

    それに対して、今回のアーセナル、現状、5位・6位のチームですし、チームのピークはまだこれから。後ろのチェフとコシールニー&モンレアルあたりは下り坂でけどね。

    目標は、PL4位以内が現実でしょう。そう見ると、若いアルテタやヴィエラにチャレンジするのは、改革者&挑戦者の視点から良いと思います。

    フィジコをはじめ、ベンゲル時代の遺産をバンバン切っているのが吉とでるか凶と出るのかも気になりますけどね。

    もし、CLを逃して、5位か6位に終わっても1年目は情状酌量の余地あり。今のアーセナルの戦力と他チームの力を見ると、6位以内には入れるでしょう。…と考えていたら、モイーズさん。。。7位だったんですね。ま・まあ、オバメヤン・ミキ・エジル・ラムジーがいれば大丈夫でしょう!

    —–
    これは悩ましいですね。
    個人的にはどちらが監督になっても楽しみですが、、、
    アルテタは監督経験ないものの複数の国の言語を喋ることが出来るのも大きいですよね。低迷期(今もですが、、)にアーセナルへ来てくれてチームを支えてくれた選手ですし賭けてみても良いのかなと思います。

    ヴィエラに関しては監督経験があるのはアドバンテージですが昨今のプレミアリーグを知らないというのがどうしても気になります。

    どちらも共通しているのは知的で誠実でヴェンゲルの後任にふさわしい人物だと思います。

    どちらになるにせよ楽しみです。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    いやいや笑 アルテタはないでしょう笑
    監督経験のない人をいきなりアーセナルの監督にするなんて、絶対おかしいですよ。
    そもそもビッグ6から落ちかけてるアーセナルがギャンブルなんてやってる場合じゃないと思います。
    このままでは次々とレジェンドを使い潰すミランコースです。
    バルサやレアルのようなスーパースターのいる常勝クラブでもないのに何を勘違いしてしまったのか。
    しかも、ジダンやペップと違って大した選手だった訳でもないので求心力もないし、選手も集まらないでしょう。
    ただのギャンブルをロマンなんて言って現実逃避してないで、もっと考えるべきだと思います。
    ベンゲルがヤバイのかと思ってましたが、一番ヤバイのはフロントだったんですね。

    ペップ、モウ、ポチェ、クロップ、コンテと名将犇めく群雄割拠のプレミアリーグにアルテタで挑もうとするアーセナル笑
    まぁ他サポからしたら良いですんけど・・・

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    更新ご苦労様です。

    報道を見ればいつアルテタに決まってもおかくない状況みたいですね。さすがにアッグレリは無理だと最初から分かっていましたがベンゲルを実質解雇した上でその後釜が監督未経験のアルテタ・・・本人が乗り気なのも意外でした。

    監督が正式に決まれば補強も正式に動き出すでしょう。アーセナルに必要なのは限られた資金を賢く使って守備陣を整備することだと思いますしそれが出来れば攻撃陣に大きな憂いがない以上戦えるはずだと私は思っています。

    それにしても・・・本当にアルテタなのでしょうか?現時点の私の予想はあえてアンチェロッティと言っておきましょう。

    —–
    私は少なくとも3年は低迷を覚悟しているグーナーので、経験のないアルテタが監督になっても全く気にはしないです。例えギャンブルと罵られても。ただいくらレジェンドとはいえ、数年間低迷した場合にクビにならないかはフロント次第ですが。
    やはりどちらかと聞かれればMLSで経験のあるヴィエラを推したいのですがダメそうですよね。
    日本語が拙くて申し訳ないです。

  5. タムコップ より:

    レッズサポが言うことではないかもしれませんが、ベニテス後期〜ロジャーズを経てクロップという救世主に巡り会えるまでおおよそ6年近くかかってしまい、その間ジレット&ヒックスという史上最悪のオーナーのご乱心で完全にチームは瓦解し、当時のBIG4どころかボトムハーフ(*一時は降格圏でした…)に落ちないことで必死だったことを考えると、ガナーズもある程度の近未来的な低迷は覚悟した上で、オーナーはもとより、数年先のビジョンを選手と共有出来る監督にするのがベターだと思います。
    当時無名のヴェンゲルを招聘し、大事を為した時の慧眼が今のオーナーにあるか分かりませんが、少なからず名前が出ているアンチェロッティやその他ビッグネームよりも、ペップの元でしっかり学んでいるであろうアルテタほか、ヴェンゲル体制時を知るOBからの選出がしっくりくるのでは?と思ってしまいます。
    …、書いてて思いましたが、やっぱユナイテッドのファーギー退任後の方が状況は似てるし参考になりますね…、すみません…!

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    アーセナルに来るまでに15年も監督やってたヴェンゲルと経験無しのアルテタじゃ全く次元が違いすぎて比較にならないんだよなぁ・・・
    ごっちゃにする人多いですけど

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