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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ダロト、ラシュフォード、カゼミーロ、オナナ…マン・ユナイテッドはミスの連鎖でCL連敗スタート!

開幕から7試合で4敗は、34年ぶり。昨季プレミアリーグのオールド・トラフォードで18試合連続無敗だったマンチェスター・ユナイテッドは、既に2回も敗れています。バイエルンに敗れた後、ホームに戻って戦うガラタサライ戦は、絶対に負けてはいけない一戦だったのですが…。

GKオナナ、DFダロト、ヴァラン、リンデロフ、アムラバト。カゼミーロの左右にメイソン・マウントとハンニバル・メイブリが入り、前線はブルーノ・フェルナンデス、ホイルンド、ラシュフォード。0-1で敗れたクリスタル・パレス戦からひとりしか変えていない布陣は、選択肢がなかったのでしょう。

ホイルンドが左サイドを突破した2分のチャンスは、ダイレクトで狙ったブルーノがうまくタッチできず。プレミアリーグではスロースタートが多いマンチェスター・ユナイテッドは、悪くない立ち上がりです。先制は17分、カゼミーロのロングフィードでラシュフォードが右から飛び出したカウンター。速いクロスは、ホイルンドの頭にぴったりでした。

ブルーノのスルーパスで、ホイルンドが裏に抜け出しかけたのは21分。GKムスレラの前でタッチミスをしなければ、2点めが決まっていたはずです。勢いに乗るかと思われたチームは、たった6分でリードを失ってしまいます。ダヴィンソン・サンチェスのロングキックは何でもないボールでしたが、ザハに押さえられたダロトは何もできず、ゴール前でボレーを許してしまいました。

敗れたばかりのクリスタル・パレスの元エースに…いや、サー・アレックス・ファーガソンが最後に獲得した選手に決められるシーンを見ると、ストレスが倍増します。26分のカゼミーロのミドルは、ダヴィンソン・サンチェスに当たってCK。アムラバトがオーバーラップし、ニアに折り返した29分のチャンスは、メイソン・マウントのシュートがブロックされました。

34分にイエローをもらったカゼミーロは先に足を上げており、アクトゥルコールが後から頭を出してきたのですが…。このシーンは、後に試合の展開を変える布石となります。44分にボックス左を突破したのはラシュフォード。折り返しのこぼれ球がメイソン・マウントの前に出るも、決定的な一撃はハンニバル・メイブリがクリアする格好となってしまいました。

前半は1-1。何としてもゴールがほしいテン・ハフ監督は、ハーフタイムにハンニバル・メイブリをエリクセンにスイッチしています。後半の入りもまずまず。51分にブルーノが左足で打ったミドルは、ファーポストの外に切れていきます。53分、エリクセンの絶品スルーパスでラシュフォードが右から抜け出し、GKと1対1。スピードを落とした10番は自分で打つと思ったのですが…。

中央から入ってきたブルーノへのラストパスは弱く、ブイにクリアされてしまいました。直後のCKのクリアを収めたメイソン・マウントのミドルは、ムスレラがセーブ。これまでのゲームより、前で勝負する機会が格段に増えた7番は、63分の左足ミドルはニアに外しました。勝ち越しゴールは67分。セルジオ・オリベイラのパスを自陣左サイドでカットしたのはホイルンドです。

ボールの出先にいたダヴィンソン・サンチェスがスリップし、11番はドリブルスタート。ゴール前まで単独で持ち込み、左足のチップキックでど真ん中に決めました。68分、10番が下がってガルナチョ。71分に右サイドから上がったのはユルマズ。アクトゥルコールのスプリントを見たカゼミーロとリンデロフは、既に追いつける状況ではなくなっていました。

アムラバトのカバーに入ったヴァランはグラウンダーをカットできず、ニアに入った7番のワントラップシュートが左隅に飛び込んで2-2。オナナが激痛のミスを犯したのは77分でした。軽率なパスを、ボックスの入り口にいたメルテンスにカットされて1対1。必死に戻ったカゼミーロがスライディングで足を引っかけてしまい…。

レッドカードとPKの笛が相次いで鳴り響く最悪の状況。オナナにコースを読まれたイカルディが左に外し、何とか逆転は回避しました。80分に左から2人を抜いたガルナチョのシュートは、バルダクチの果敢なスライディングがなければ決まっていたはずです。アウェイチームの3点めは、その1分後。こんなやられ方があるのかと、今でも信じられない失点です。

アムラバトのロングフィードをダヴィンソン・サンチェスがヘッドでクリアすると、リンデロフとヴァランの間を抜けたボールがイカルディに届きました。蹴ったばかりのアムラバトが残っており、オフサイドはなし。ストライカーが右足でふわりと浮かしたシュートに、オナナは反応できませんでした。

85分、メイソン・マウントに代わってアントニーが復帰。89分のアムラバトをマルシアルも、効果はありません。メルテンスに決定機をプレゼントしたオナナは、バイエルン戦のサネのシュート後逸に続いて、チームに劣勢を強いる致命的なエラー。20歳の新エースがヒーローとなるべき一戦は、守備陣のミス連発によって最悪の結果となってしまいました。

最初の失点で、ヴァランはなぜダロトをフォローしなかったのか。同点ゴールの際もカバーリングが中途半端だったベテランCBも、敗因のひとつといわざるをえません。メンタルのコンディションが悪く、集中力と判断力が鈍っている選手が多いのでしょう。サンチョの爆発のきっかけを作った指揮官が、チームをまとめられなければ、過去5年の指揮官と同じルートを辿ることになるかもしれません。

「ホイルンドは凄かった!」「メイソン・マウントは楽しみだ!」「ガルナチョはまだまだいける!」とつぶやきながら、しばし眠ることといたしましょう。コペンハーゲンとの連戦を1勝1分でクリアできれば、ヨーロッパリーグにまわれるのではないかと思います。今の状況で語れる希望的観測は、これが精一杯です。いやー、きつい…。


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