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キャピタルワンカップでも敗戦!マンチェスター・ユナイテッド、出口見えない年明け3連敗!

前向きにいえば、「アウェイゴールを奪ったうえでの1点差負けなら、ホームで取り返せばいい。セカンドレグはわれわれが有利」ですね。しかし…。敵地スタジアム・オブ・ライトでのゲームとはいえ、プレミアリーグ最下位のサンダーランド相手に、セットプレイ以外でGKマンノーネを慌てさせることすらできずに負けるとは。キャピタルワンカップ準決勝ファーストレグ。マンチェスター・ユナイテッドはサンダーランドに2-1で敗れ、これで年明け3連敗です。

サンダーランドのCBは、ジョン・オシェイとウェズ・ブラウン。ともに元マンチェスター・ユナイテッドの選手です。放出した選手より、残った選手のほうが当然、質の高いプレイができるはずなのに、より安定していたのはホームチームのDF陣でした。試合開始からしばらくはマンチェスター・ユナイテッドが主導権を握りますが、8分、サンダーランドが逆襲。クロスからマルコス・アロンソがゴール前に飛び込み、GKデ・ヘアをヒヤリとさせます。12分、サンダーランドは今度はショートパスを中央でつなぎ、最後はボリーニがシュート。これは力んでゴール左に外れたものの、ヴィディッチとエヴァンスの寄せが緩いのが気になります。

マンチェスター・ユナイテッドは相変わらずです。彼らはこの試合も入れれば、4ゲーム連続で1点しか獲っていないわけですが、最大の要因は「相手が守りやすい攻撃しかしないから」だと思います。バレンシアが右サイドで持つと、必ず縦に突破してクロスを上げます。ヤヌザイは、中に切れ込んできて、9割方は左足の前にボールをもっていってシュートします。ゴール前、中央でワンツーやダイレクトパスはありません。キャリックとクレヴァリーは、ペナルティエリアには侵入しません。ごくまれに入ってきたとしても、ボールを受けたら外に戻します。サイド攻撃がほとんどですが、クロスの半分は大きくファーサイドに外れていきます。チェンジオブペースなどという概念は存在しません。

意外性のない攻撃。ゴール前に人数を張って、トップの選手だけケアしておけば防げる攻撃。この日も、単調さは変わりませんでした。そのなかでポジティブなことがあったとすれば、最近のプレミアリーグのゲームよりも、積極的にミドルシュートを打っていく意識は高まっていたこと。前半途中から、ギグス、ウェルベック、ヤヌザイが立て続けに遠めから狙い、相手CBを前につり出したところまではよかったと思います。問題は、その後ですね。

このまま前半は0-0で終わるかと思われた45分、サンダーランドがワンチャンスを活かしてゴールを奪います。FKを左サイドに放り込み、これをゴール前にグラウンダーで折り返すと、SBバーズリーともつれ合ってボールに触れたギグスがオウンゴール!最悪の時間帯の失点で、マンチェスター・ユナイテッドはビハインドを背負い、後半に入ることになります。

後半開始直後から、1点を追うマンチェスター・ユナイテッドが攻勢。サンダーランドはFWフレッチャーまでペナルティエリアに入り、ラスト2分しかないかのような全員守備でこれをしのごうとします。この攻防に勝ったのはマンチェスター・ユナイテッドでした。52分、CK一発、ヴィディッチのヘッド!敵の守備をうまく崩せないときは、セットプレイは重要です。1-1の同点になり、直後にヤヌザイがミドルを放ったときは、このまま押し切れるかと思ったのですが…。

61分にどフリーのシュートをGKデ・ヘアが右手一本でビッグセーブしたあたりから怪しい雰囲気が漂い始め、64分、アダム・ジョンソンの右からのドリブルにクレヴァリーがたまらず足を引っかけてしまいます。ペナルティエリアの内外は微妙なところでしたが、判定はPK。これをボリーニが冷静に決め、またもやサンダーランドが勝ち越しです。しかし、残り時間は25分あります。相手はプレミアリーグ単独最下位。百歩譲っても同点にして帰りたいものです。ここから再度、サンダーランドにプレッシャーをかけないといけません。

ところが、ここからのマンチェスター・ユナイテッドは、リードされると淡白な攻撃であっさり土俵を割る、今季バージョンの負けパターンをなぞっただけでした。相手のミスをついてエヴラがミドルシュートを放った以外は、ヤヌザイのミドル、ヤヌザイのドリブル、ヤヌザイのミドル、ヤヌザイの飛び込み、以上。後半はウェルベックは完全に消え、モイーズ監督は投げやりになったのか慎重になったのか、80分のチチャリート投入まで前の選手をまったくいじりませんでした。

エヴァンスをスモーリングに代えたのは、おそらくアクシデントだと思われますが、ベンチに香川真司やザハがいたにも関わらず、2枚めのカードはクレヴァリーout、フレッチャーinでよかったのでしょうか。プレミアリーグ前節のトッテナム戦では、あれだけ前線に選手を張り付けたのに、同じ1点ビハインドでうって変わってここまで静かになると、選手も戸惑うのではないかと心配になりました。追加タイムを入れてラスト15分、チチャリートは何もしないまま、タイムアップ。交代で入った選手をどう活かすのかがチームに浸透しないまま試合を終えるのも、最近の傾向です。かくして、3連敗。サンダーランド相手にこの内容では、今後プレミアリーグでどこまで落ちるかわかりません。ファン・ペルシ、ルーニーの復帰で状況は変わってくれるでしょうか?

マンチェスター・ユナイテッドはもろい。このゲームはカップ戦のセミファイナルなので、何でも起こり得る。ファーストレグはホームなのだから、われわれは結果を出さなければならない」。試合前に、イギリス紙「デイリー・ミラー」にウェズ・ブラウンが語っていたことが半分、当たってしまいました。願わくば、もう半分は実現しないでほしいものです。彼は、こうもいっています。「マンチェスター・ユナイテッドはホームでよく負けているので、セカンドレグも結果を得られるはずだ」

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“キャピタルワンカップでも敗戦!マンチェスター・ユナイテッド、出口見えない年明け3連敗!” への2件のフィードバック

  1. あけおめ、ことよろ2014 より:

    年明け3連敗>かなりきついですね
    次はスウォンジー、チェルシーですか
    トドメをさされてしまうかもしれませんね

    私はずっと戦術戦略をもたない、浸透させられないモイーズ監督が一番問題だと思ってるんですが
    試合後、ファギーのおじいちゃんの表情とサー・ボビー・チャールトンが首を振っていたのが印象的でした
    何かを決断したように私には見えましたがはたして?

  2. makoto より:

    あけおめ、ことよろ2014さん>
    私も同意見です。モイーズ監督の問題だと思います。スウォンジーにホームで連敗となったら、さすがにボタンが押されるかもしれませんね…。

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