イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

リヴァプール紀行 (1)ビートルズの街にやってきた!が…。

ビートルズ、エコー&ザ・バニーメン、リヴァプール大聖堂、欧州の文化首都、世界遺産の港湾地域、アルバート・ドッグ、博物館&美術館充実、イギリス最古の中華街、産業革命に始まる労働者でにぎわう街、そしてマージ―サイドダービーで盛り上がる2大サッカークラブ…どのガイドブックを手にとっても、リヴァプールを紹介する文章はこんな華やかな単語で彩られています。それぞれの真偽、規模感、凄さはともかく、少なくともブリティッシュロックとサッカーが好きなら、一度は拝んでおかないと、と思うじゃありませんか。

2012年12月28日、私は相方と2人で、大いなる期待とささやかな疑念をもって、初めてこの地を訪ねました。疑念の理由?それは、リヴァプールを飾るさまざまな修飾語や固有名詞の数と、地図のスケールが合わないということ。どう見ても街の中心部は小さく見えます。これらをいかに格納すれば、数多ある歴史的建造物がこのエリア内に収まるのか?

たかだか2泊3日の滞在で、知った風な顔をして断じてはいけないのですが、今回のショートステイでいちばん感じたことは、「静かな地方都市じゃないか、リヴァプール!」でした。人口44万人は、日本でいえば、富山や長崎と同じ規模です。海があり、歴史と伝統があり、見るべきものは確かに多いのですが、あまり期待を膨らませると、そこかしこで黙り込むことになります。もちろんサッカーを除いて、ですが。

ロンドンから2時間30分、リヴァプールのライムストリート駅に着いたのは、20時30分でした。想像していたよりも駅舎はコンパクトで、通りに出ると、すでに街の灯りは少なくなっています。駅前にあるホリディ・インにチェックインし、荷物を部屋に置いて、すぐさま「どこかで夜食を」と街を歩きますが、大通りを走る車も少なく、ところどころで看板を光らせている小さなピザ屋やインド・レストランしかありません。中華街も真っ暗で心もとなく、繁華街のほうへ向かえば…とネオンを頼りに歩くも、大半の店が閉まっており、もはや地元の老夫婦がのんびりパイをつまんでいるような、いかにも古いパブしかありません。イギリスにいるのだからパブでいいじゃん、とホテルの裏にいくつか並んでいるなかでも、それなりに流行ってそうなところに飛び込みました。そこがまた、怪しげ。臓物を何が入っているのかわからないようなブラウンのソースで煮込んだパイと、そっけなく茹でたポテトと豆。何とかギネスとエールで胃に流し込み、食べられただけでもよかったかな、とそのままホテルへ。ベッドに横になり、「まだ、ビートルズで有名なマシュー・ストリートにも行ってないし、港も見ていない。いろいろあるよ、リヴァプールなんだから」という気持ちと、「駅前でこれかよ。やばいな、リヴァプール」という不安が錯綜します。もちろん、大きいのは後者。とにかく寝よう、そして明日、と思考を停止させて熟睡。朝、散歩がてらホテルを出ると、そこには……。

(2)大聖堂とアルバートドッグを歩けば に続く

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