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キャピタルワンカップは新布陣テストの場⁉ リヴァプールは「3バック+GKオチョア」で戦うのか?

トッテナムVSニューカッスルというプレミアリーグ勢同士の試合のほうが、勝ち負けとしてはおもしろいのではと予想していたのですが、どうしても気になって、ボーンマスとリヴァプールのほうを観てしまいました。いざ始まってみると、ホワイト・ハート・レーンはトッテナムの圧勝だったので、結果オーライですね。キャピタルワンカップ準々決勝。リヴァプールの布陣は、マンチェスター・ユナイテッド戦同様に3バック。前線にはマルコヴィッチ、スターリング、コウチーニョを並べ、両翼にララナとヘンダーソンです。

立ち上がり3分に、いきなり中央をドリブルで割られた大ピンチをシュートミスに救われたリヴァプールは、5分にララナが惜しいシュートを放って落ち着きます。20分、左サイドにいたマルコヴィッチのクロスをヘンダーソンがヘッドで折り返すと、ゴール前に飛び込んだスターリングが頭で合わせて先制。26分には、コウチーニョが角度のないところから狙ったこぼれ球を、マルコヴィッチが拾ってゴール右隅にきれいな一発。後半に入って51分、速攻からララナのスルーパスをスターリングが持ち込み、左右に細かくドリブルしてDFを翻弄すると、右からクロスに完璧なシュート。チャンピオンシップ所属のクラブ相手とはいえ、新しいフォーメーションでの3ゴール完勝は上々の結果でしょう。

攻撃は3つ決められたものの、守備には大いに懸念があります。まだまだこなれていない3バックはサイドからのクロスに脆さをみせ、56分にMFリッチーの右からのクロスをゴスリングに決められたシーンは、直近のプレミアリーグでマンチェスター・ユナイテッドのルーニーに決められたシーンとほぼ一緒。CBが引き過ぎ、後ろから走り込んできた選手へのマークが曖昧になってフリーでシュートを打たれてしまいました。コロ・トゥレやロブレン、サコが何度かサイドに引っ張られたシーンがありましたが、残った2人のCBのポジションは適切とはいえず、ファーサイドのエリアのカバーが遅れると決定的なピンチを招いてしまいそうです。ボーンマスの攻撃に厚みがなく、この日は3-1でフィニッシュできたものの、サイド攻撃に人数をかけてくるマンチェスター・シティのような相手には、今の守り方では相当やられてしまうのではないかと思います。

一方、新布陣における収穫は、ヘンダーソンとララナのようなバランス感覚のあるMFが3-4-3のサイドに入れば、それなりに機能しそうだとわかったこと。今までフィット感がなかったマルコヴィッチが、ようやくゴールに絡むプレイを見せてくれたこと。そして、髪をバッサリ切ったスターリングがCFとして秀逸なプレイを披露したこと。背番号31は、このままアンリのようなストライカーをめざすのがいいのではないでしょうか。スタリッジが帰ってきても、サイドに戻さず、最前線でコンビを組ませたほうがいいかもしれません。このフォーメーションのなかにはバロテッリが活きるポジションがありませんね。3-4-1-2をオプションとして使うのであれば、スタリッジやスターリングとコンビを組むという道もありそうですが…。

この日のGKはブラッドリー・ジョーンズでしたが、マンチェスター・ユナイテッド戦同様、可もなく不可もなくでした。GK交代に期限はないと本人にも伝えたと語っているロジャース監督は、ベルギー代表GKミニョレに見切りをつけたのかもしれません。イギリス紙「エクスプレス」とスペインの「マルカ」がほぼ同時に報じているのでそれなりに信ぴょう性はありそうですが、マラガで控えGKに甘んじているギジェルモ・オチョアと300万ポンドで合意に至ったというニュースが飛び込んできました。カメニに敗れてベンチを温めているという現状は気になるものの、ワールドカップでブラジルをシャットアウトしたプレイをプレミアリーグでも披露できれば、リヴァプールの最終ラインはグッと締まるでしょう。

格下のクラブ相手に出場機会が少ない選手を起用するなどということは一切考えず、新布陣の熟成を選んだロジャース監督。おそらく、週末のアーセナル戦もこの形でいくのでしょう。あっさり勝ってしまうのか、本拠地アンフィールドで惨敗という地獄絵図を見るのか。どちらもありそうで、どきどきしますね。腹をくくったロジャース監督の采配が、俄然楽しみになってまいりました。

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“キャピタルワンカップは新布陣テストの場⁉ リヴァプールは「3バック+GKオチョア」で戦うのか?” への6件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    またしても3バックでしたね。ユナイテッド戦の教訓を生かしたのか?前よりはいいですが、サイド脆いですね。ガナーズクラスになるとこれでは厳しいですね。4バックに戻すのか気になるところです。GKジョーンズはご指摘の通り可もなく不可もなくでしたね。GKはオチョア獲得話が濃厚の香りがしてきましたがGK補強は必要でしょうね。
    攻撃陣はマルコビッチとスターリングは素晴らしかったですね。この形は週末も試してみるのもありだと思います。
    ロジャースも腹をくくったのでしょうか?ある意味楽しみになりました。

  2. ASAP より:

    先日はLiverpoolサポーターの皆さまが
    シビアなご意見を書いているところ、
    ひとり気の抜けた内容書き込んでしまい反省しております…

    Simon Mignoletの扱いには、古来フットーボールにおける
    GKというポジションの難しさが現れていますね。

    当初は疑問符がついていたものの、いまや
    Manchester Unitedの押しも押されぬ守護神になったde Gea。

    粘り強く起用し続けることでSzczesnyを一本立ちさせたArsenal
    (当初、Mignoletの移籍先候補にArsenalもあったように記憶しています)。

    Cechというワールドクラスの選手がいながら、
    Courtoisに舵を切り、世代交代を断行したChelsea
    (こちらはよりどりみどり。嬉しい悲鳴だったかもしれませんが・笑)。

    この3チームは近年のEPLのGK起用術の成功例ですが、
    Liverpoolの今回の判断は吉と出るか凶と出るか?
    冬の移籍市場の動向含めて気になります
    (Suárezマネーは残っているのかな?)。

  3. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    またしても3バックでしたね。ユナイテッド戦の教訓を生かしたのか?前よりはいいですが、サイド脆いですね。ガナーズクラスになるとこれでは厳しいですね。4バックに戻すのか気になるところです。GKジョーンズはご指摘の通り可もなく不可もなくでしたね。GKはオチョア獲得話が濃厚の香りがしてきましたがGK補強は必要でしょうね。
    攻撃陣はマルコビッチとスターリングは素晴らしかったですね。この形は週末も試してみるのもありだと思います。
    ロジャースも腹をくくったのでしょうか?ある意味楽しみになりました。

  4. より:

    3バックのサイドがやばいですね。
    同じ3バックでもユーヴェとかと安定感が違いすぎる。
    まぁ年季も違うのでしょうがないんでしょうけど、それでも同じ展開からの失点が続くのは、改善できていないからじゃないでしょうか。

    前線はマルコビッチとスターリングの2人は良かったですね。
    もっとマルコビッチを使ってもらいたいものです。

    あと最後にジョーンズですが、自分はミニョレに早く戻した方が良いんじゃないかってくらい恐いです。
    最後の失点のとこだって、ほぼ正面だったし、ミニョレやレイナなら止めてくれたんじゃないかと思ってしまいます。

    ホントにオチョアが来るなら、いきなり正ゴールキーパーになる可能性もありそうですね。

  5. makoto より:

    Mackiさん ご さん>
    おっしゃるとおり、サイドの守りはまだまだですね。サイドでボールを持たれたときのCBの対応が半端です。とはいえ、攻撃はおもしろかったので、アーセナル戦が楽しみです。

    ASAPさん>
    GK、獲るんじゃないですか?デ・ヘアやシュチェスニーは、欠点と同時にいいところもはっきりありましたが、今のミニョレは…。

  6. makoto より:

    Mackiさん ご さん>
    おっしゃるとおり、サイドの守りはまだまだですね。サイドでボールを持たれたときのCBの対応が半端です。とはいえ、攻撃はおもしろかったので、アーセナル戦が楽しみです。

    ASAPさん>
    GK、獲るんじゃないですか?デ・ヘアやシュチェスニーは、欠点と同時にいいところもはっきりありましたが、今のミニョレは…。

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