イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

レッズ取材歴20年のチーフライターが提言!「リヴァプールが解決すべき5つの課題」

2017-18シーズンからの5年で、チャンピオンズリーグ優勝1回、準優勝2回。欧州屈指の強豪となったリヴァプールは、過渡期に差しかかっているのだと思います。ジニ・ワイナルドゥムとサディオ・マネが去り、ファン・ダイクとマティプのCBコンビは既に31歳。2年前のマージーサイドダービーで、前十字靭帯損傷という重傷を負ったファン・ダイクは、かつての威圧感を失ったように見えます。

30歳のロベルト・フィルミーノと29歳のアリソンは、10月2日に揃ってバースデーを迎えます。フィルミーノの柔らかいタッチは、相変わらずオンリーワンですが、フルシーズンをコンスタントに戦えるかどうかはわかりません。7月に新たな契約を結んだモー・サラーは30歳。今季プレミアリーグの6戦2ゴール2アシストは、2017年の入団以来、最低のスタートです。

ミルナー、ヘンダーソンをはじめ、主力8人が30代となるリヴァプールは、目の前の勝利と世代交代を両立させようと腐心してきました。ここ1年で、コナテ、ルイス・ディアス、カルヴァン・ラムジー、ファビオ・カルヴァーリョ、ダルウィン・ヌニェスを次々に獲得。カーティス・ジョーンズやエリオット、バイチェティッチ、ボビー・クラークといった若いタレントも育ってきています。

新たなストライカーを加え、ワールドクラスと次世代の主力を融合させた2022-23シーズンも、マンチェスター・シティとの2強を予想する評論家が大半でした。ところが、最初の6試合を2勝3分1敗と完全に出遅れ。負傷者続出の中盤でプレスがかからず、奪われたボールを前線につなげられてしまい、最終ラインが混乱するシーンが目立っています。

地元メディア「リヴァプールエコー」は、「アルトゥール・メロの懸念と対処すべき5つの問題点」と題した記事を配信。「プレミアリーグの2試合が延期となったため、クロップ監督とコーチングスタッフは、カークビーのグラウンドで選手たちと過ごす時間を確保できた」と、長いブレイクを好意的に捉えつつ、課題となっているポジションと解決のポイントを挙げています。

記事の見出しを順に追っていくと、「中盤の取捨選択」「フルバックの奮起を促す」「ダルウィン・ヌニェスの統合」「選手のフィット感をキープ」「若手の出場機会を確保」となります。最大の課題は、守備の貢献度が低く、前線と連動していない中盤の見直し。復帰してきた主力のコンディションを上げ、守備の経験が浅いエリオットや出場過多のミルナーの使いどころを見極めるべきという提案です。

中盤の機能が戻れば、コンディションに問題があったロバートソンと、時折エネルギー不足で守備に帰れなくなるアーノルドのパフォーマンスは向上するでしょう。ダルウィン・ヌニェスに関して、イアン・ドイル記者は「周囲の無関心なフォームが問題」「彼の活かし方を理解する必要がある」と指摘しています。

4つめの課題としているフィット感が意味するところは、「ワールドカップで中断となる前、10月1日~11月12日にプレミアリーグ8試合、チャンピオンズリーグ4試合、リーグカップ1試合のトータル13試合を戦うために、個々のコンディションをいかに保つか」。マネージャーにとってシンプルかつ難易度の高いテーマです。

最後のひとつは、過渡期のチームゆえに重要な課題。リヴァプール取材歴20年のチーフライターは、「エリオットとファビオ・カルヴァーリョだけでなく、ステファン・バジェスティック、ボビー・クラーク、ハーヴィー・デイヴィス、ルーク・チャンバースらに経験を積ませたい」と主張しています。彼らのなかから主力を脅かす存在が出てくれば、タイトなスケジュールとなる後半戦の選択肢が広がります。

これらに加えて、U-21のゲームで試合勘を取り戻そうとしているアルトゥール・メロの目処が立てば、4冠を狙っていた半年前の強さが蘇るのではないかというお話です。期待したいのは、次世代を担うヤングスターたちのフィットとブレイク。エリオットとサラー、ルイス・ディアスとカーティス・ジョーンズの連携のクオリティが上がれば、中盤の30代を休ませながら起用することができるでしょう。

エジプト、コロンビア、スコットランドがワールドカップに出場しないのは、リヴァプールにとってプラス材料です。秋の激戦をうまく乗り切り、アーセナルとマン・シティの背中が見えるポジションをキープできれば、年明けからの追い込みで優勝争いに参加できるのではないかと思います。18日ぶりとなる次節のプレミアリーグは、アンフィールドでブライトン。クロップ監督のスタメンに注目です。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“レッズ取材歴20年のチーフライターが提言!「リヴァプールが解決すべき5つの課題」” への3件のフィードバック

  1. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    ロバートソンの変化がずっと気になっています。年初に左サイドがマネからディアスになってアシストが減ったような…

    • makoto より:

      ご本人のコンディションの問題のほうが大きいのではないでしょうか。
      昨季プレミアリーグの後半戦とFAカップで、2ゴール7アシストですので。

      • アイク より:

        データありがとうございます!相性かな〜とモヤモヤしてましたが、7Aも積み上げてくれたロバートソンに失礼しました!
        見方を変えてみます(^^)

コメントを残す