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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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マン・シティの不正疑惑に揺れるプレミアリーグ。「厳罰推奨派」より「穏便解決派」が実は多い?

「先週、プレミアリーグの各クラブに新たな人材が加わった。一流の弁護士を擁する外部の法律専門家チームが、ある特別な理由で招集されたのだ。彼らの任務は、マンチェスター・シティが『偽装(sham)スポンサー契約』を結び、過去15年にわたってトロフィーを次々と獲得するために8億3000万ポンド以上の不正を隠蔽していたと認定された件について、説明することだった」

プレミアリーグの19のクラブは、想像をはるかに超える不正の全貌を知って動揺しているようです。マンチェスター・シティはなぜ、あれほど好戦的な姿勢を貫けるのか。無罪はありえるのか。処分はどうなるのか。事の成り行きを見守る経営ボードの見解を取材した「テレグラフ」のジェイソン・バート記者は、「厳罰推奨派」と「穏便解決派」に分かれていると報じています。

「怒り、困惑…そして不思議なことに、いくばくかの同情もある。プレミアリーグがあまりにも長い間、汚水の中を漂流してきたため、避けられない清算の時が来たという強い感覚を抱く幹部もいる。プレミアリーグは訴訟では勝ったが、同時に敗北も喫した。世界最大かつ最高のリーグの評判は傷つき、所属するクラブは長期的な影響を懸念している」

ジェイソン・バート記者は、厳罰を求める人たちとペナルティの副作用を懸念する層について、それぞれの言い分をまとめています。「プレミアリーグから追放され、イングリッシュ・フットボールリーグにも加われないという結末を望んでいる」「複数のシーズンに渡って、最大限のポイントを剥奪される処分が妥当」という声は、フェアネスを重視しています。

2023-24シーズンのPSR違反で、ポイント剥奪となったノッティンガム・フォレストとエヴァートンを基準に算出すると、今回のマンチェスター・シティは160~200ポイントの減点となります。38試合の最大は114ポイントで、1シーズンでは消化できないため、数年に分けて適用されるべきという考える層が多いようです。

厳罰派は必ずしもアグレッシブというわけではなく、「これほどの不正が免責されると、プレミアリーグに対して轟轟たる非難が沸き起こり、テレビ放映権の価値にも影響が出る」という「やむなし派」もいます。これに対して「穏便解決派」は経済合理性を重視しており、「早く終わらせてほしい」「リーグのダメージを最小限にしてほしい」という意見が多数派です。

「多額の罰金となったら、移籍金やクラブ内の未払い金を踏み倒すのではないか」
「スペインやイタリアと結託して、欧州スーパーリーグ構想が復活するのではないか」
「マン・シティがいなければ、世界的な評価や価値が損なわれる」
「自分たちも、マン・シティと同様の調査をされるのではないか」
「クラブ、監督、選手が何年にもわたる複雑な訴訟を起こすのではないか」

エキサイティングなフットボールとフェアなバトルを愛するファンは、自分たちの利益ばかりを気にしているクラブを非難したくなるでしょう。しかし中小企業の経営者にとっては、取引先の不祥事による債権の焦げ付きはリアルな脅威です。共栄共存と考えるオーナーや会長は、経済的なダメージを伴う正義より、利益を最大にする微罪処分を取りたいというのが本音でしょう。

「テレグラフ」によると、昨年6月のマン・シティの移籍金債務は4億2300万ポンドだったそうです。この夏のトランスファーマーケットで、エリオット・アンダーソン、エンソ・フェルナンデス、エンディアイエらに4億4000万ポンドを投じており、残債は7億ポンド以上に膨らんでいるでしょう。罰金によって支払い不可能となれば、フォレストやエヴァートンにとっては悪夢です。

プレミアリーグのクラブにとって最悪のシナリオは、「アブダビが完全に手を引き、マン・シティは破綻」でしょう。正義という観点では完全勝利ですが、いくつかのクラブは無効となった請求書を見ながら呆然と立ち尽くすしかありません。「時間稼ぎして、最後は逃げ切り」が唯一のコースなら、無罪を主張し続け、控訴審で負けたら裁判所に持ち込むのは妥当な戦術ですが…。

彼らの望みは現状維持の引き延ばし、リーグとクラブは早期決着。あちらの最善は、こちらの最悪です。ジェイソン・バート記者は、「待ちに待った判決が下されることによって、明確な見通しを得られると期待していたクラブは、依然として混乱と悲しみに包まれている」と伝えています。勝者なき戦いのゴールが見えないまま、プレミアリーグは週末に再開されます。


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