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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「次が最後のシーズンになる」…10年めのダヴィド・シルヴァ、マン・シティを去ると決断!

プレミアリーグ史上最高のストライカーは、アラン・シアラーかティエリ・アンリか、あるいはウェイン・ルーニーか。「No.1プレーメイカーは?」と問われれば、この人も有力な候補のひとりでしょう。マンチェスター・シティを最高クラブの座に押し上げた、ダヴィド・シルヴァ。プレミアリーグ282試合出場54ゴール83アシスト、通したスルーパスは298本で、108回のビッグチャンスを創り出しています。

2018-19シーズンは公式戦50試合10ゴール14アシスト、プレミアリーグ33試合6ゴール8アシスト。サイドアタッカーをフリーにする絶妙なスルーパスや、狭いスペースをこじ開けるセンス抜群のチャンスメイクは相変わらず冴えていたものの、試合の後半になると息切れが目立つシーズンでもありました。イングランドで9シーズンを過ごしたレジェンドは、契約を1年残した今、「次が最後のシーズンになる」と明言しました。パーフェクトな時間だった、もう充分だ、と。

It completes the cycle. It’s a nice round figure. I can never see myself playing against City for another team. So 10 years – that’s it.(サイクルは終わる。ちょうどいい数字だ。他のチームでマン・シティ相手に戦う自分は見たくなかった。だから10年、そういうことだ)」

稀代のプレーメイカーのコメントを伝えているのは「BBC」。ダヴィド・シルヴァは、2年間にわたってマンチェスター・シティと未来について話し合った結果、他のクラブとの契約にサインすると決断したそうです。「もっと家族と過ごしたい」と語った21番は、以前から故郷のラス・パルマスでキャリアを終えたいと繰り返しておりましたが、次の居場所については「わからない。彼女(奥様)が僕のために決めるだろう。中国へは行かない」と言葉を濁しています。

スペイン代表ではサイドでプレイしていたダヴィド・シルヴァが、バレンシアからマンチェスターにやってきたのは2010年の夏でした。前シーズンは5位だったクラブは、小柄なレフティの入団初年度に3位に食い込み、FAカップを獲得。2011-12シーズンには最終節のアグエロの劇的な決勝ゴールでマンチェスター・ユナイテッドをひっくり返し、44年ぶりのプレミアリーグ制覇を成し遂げました。ヤヤ・トゥレとともに中盤を支配し、アグエロにラストパスを通し続けたダヴィド・シルヴァは、プレミアリーグとリーグカップ優勝4回、FAカップ2回、コミュニティシールドも加えるとトータル12個のトロフィー獲得に貢献しました。

もう33歳。お別れの時が近づいているのはわかっておりましたが、次が最後と言葉にされると、寂しさがこみ上げてきます。「マンチェスター・シティの未来は明るい。ベルナルド・シウヴァ、スターリング、サネ、フォーデンがいる」「フォーデンは素晴らしい選手になるよ。いいヤツだ。僕の後継者だね」。コンパニについて「替えのきかない選手」といいながら、次世代から次のヴィニーが出てくると力強く語ったベテランには、あなたもそういうタレントだと伝えたくなります。

そう、まだ1年あります。ダヴィド・シルヴァのプレイをプレミアリーグで堪能できる最後の年、フィル・フォーデンが飛翔するであろう最初の年。左足で繰り出す極上のパスを、しっかり目に焼き付けておこうと思います。史上最高クラスのプレーメイカーは、悲願のビッグイヤー獲得を成し遂げることができるのでしょうか。実現したら、彼のこの言葉を思い出すでしょう。「It completes the cycle」。

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“「次が最後のシーズンになる」…10年めのダヴィド・シルヴァ、マン・シティを去ると決断!” への2件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    更新ありがとうございます。
    ヤヤトウーレ、コンパニー、そしてダヴィド・シルバですか。
    世代交代とは言え、一抹の寂しさを覚えます。
    彼のパスは素晴らしいですね、戦術理解度も高くペップのフットボールを支えました。ボックスの中でのパス交換、シュート、イングランドのフットボールを変えましたね。
    19ー20シーズン、彼のプレーを目に焼け付けたいと思います。

  2. ぐなです より:

    2010年のW杯の時、イニエスタやシャビという怪物MFがいたのもあってダヴィド・シルバのことは全く観てもいませんでした。
    あれから9年たって、当時のどのスペイン代表よりもトップレベルで長く活躍し続けたのはダヴィド・シルバなのではないでしょうか。(年齢の事も当然ありますが)
    選手生命のピークはごく短いものです。
    たった数年活躍しただけで、あとはずっと下り坂を転がる選手もたくさんいます。
    そのサッカー界にあって、長期の怪我もせず、監督が誰に変わっても期待に応え、プライベートで問題をおこさず、甘いマスクで女性達を魅了するダヴィド・シルバというタレントを発掘したシティは本当に憎たらし・・・いや、素晴らしいと思います。
    同じく憎たらしいアグエロと共に「こいつらいつになったら劣化するんだよ。。。」と他サポとして歯ぎしりをしていました。
    それでも、どんな選手でもお別れはくるものなのだなと思います。
    あと一年ですか。
    アーセナル戦を除いて、「まだまだ俺は化け物だよ」というプレーを魅せてくれたらと思います。

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