イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地記者がツッコミ始めたメイソン・マウントの起用法。解決すると高額の選手がはみ出ますが…?

チェルシーから移籍したカイ・ハヴェルツがアーセナルで苦しんでいますが、フィット感のなさを話題にするなら、メイソン・マウントはもっと取り上げられるべきでしょう。トルコと戦ったドイツ代表で左SBにまわったレフティは、PKではあるもののゴールを決めており、マンチェスター・シティ戦ではマルティネッリの決勝ゴールをアシストしています。

対してメイソン・マウントは、プレミアリーグ8試合出場でゴールもアシストもゼロ。ビッグチャンスクリエイトもスルーパスも記録しておらず、3本のシュートはいずれも枠の外に消えています。彼が45分以上プレイしたプレミアリーグ6試合は3勝3敗で、ゴールを決めたのはヴァラン・マクトミネイ、リンデロフ。いずれも前線が機能しなかったゲームです。

これまで彼の不振がさほど話題にならなかったのは、8月末の負傷で1ヵ月休んでいる間に、オナナ、カゼミーロ、ラシュフォード、サンチョ、アントニーの問題が取り沙汰されていたからでしょう。ようやく最近になって、「テレグラフ」「フットボール365」などが7番の空回りに目を向けるようになっています。

「彼のベストポジションはどこだ?」「マン・ユナイテッドのテンハフの予期せぬジレンマで挫折したメイソン・マウント」。彼らの見出しから、共通の問題意識があることがわかります。「テレグラフ」のマイク・マグラス記者は、得意なポジションがブルーノとかぶると指摘。「フットボール365」のウィル・フォード記者は「誤った楽観主義」と表現しています。

「シーズンの開幕当初、カゼミーロ、マウント、ブルーノ・フェルナンデスが中盤でトリオを組むことになったとき、カゼミーロほど眉をひそめた者はいなかっただろう。攻撃的なマインドを持つ2人の仲間から充分なサポートを受けられず、予想通り蹂躙されたブラジル人に、オールド・トラフォードでのデビューシーズンで躍動した面影はなかった」

「アーセナルのカイ・ハヴェルツと同じように、マウントはチェルシーでほとんど起用されることがなかったポジションでプレイするために買われたのだ。テン・ハフは今、ミケル・アルテタのように、夏に大金で獲得した選手がそのポジションに慣れていないだけでなく、向いていないことに気づいたのかもしれない」(フットボール365/ウィル・フォード)

アンカーをひとりにすると明らかに守備が脆くなるマンチェスター・ユナイテッドで、メイソン・マウントが輝けるとすれば、4-2-3-1のトップ下、もしくは右サイドでしょう。つまり、テン・ハフ監督がアントニーにこだわるなら、豊富な運動量と闘争心でチームを活性化する7番の居場所はないということになります。

2021-22シーズンのプレミアリーグで32試合11ゴール10アシスト、ビッグチャンスクリエイト10回。あの頃のメイソン・マウントは、流動性が不足している現在のチームに必要な人材ですが、最近のプレイを見る限りでは、スターリングとコール・パルマーの間がベストポジションだったのではないかと思ってしまいます。

どうする、テン・ハフ?初志貫徹でカゼミーロ、マウント、ブルーノが並ぶ中盤を完成させるのか、2列めの3枚にブルーノとマウントを揃えて機能させるのか。移籍金総額6000万ポンドのMFと、8500万ポンドのウインガーの豪華な二択は避けたいところですが、無理に共存させようとすると6800万ポンドのキャプテンと7000万ポンドのセントラルMFの二択が始まります。

彼らの横に、7200万ポンドのホイルンドと7300万ポンドのサンチョを並べると、マンチェスター・ユナイテッドがどれほどぜいたくなチームかがよくわかります。全員足しても、今季プレミアリーグで4ゴールゼロアシストとは…!TOP4キープが絶望的になる前に、マウント問題だけでも解決していただければと願っております。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す