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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ターンオーバーは未だ実現せず。出番を失ったアーロン・ラムズデールは、新たな居場所を探すのか?

「この仕事を始めて3年半になるけど、やってきたことに後悔はほとんどない。そのひとつは、60分から85分の間にGKを交代したいと思ったことが2度あったのに、そうしなかったことだ。勇気がなかった。ウイングやストライカーを起用したり、セントラルMFを下げて5枚にしたりはしたけどね。そういう試合はドローで、とても不満だった」

ミケル・アルテタ監督は、未だ3度めの機会を迎えていないようです。いや、GKの途中交代どころか、ターンオーバーすら実現していません。プレミアリーグ5節のエヴァートン戦以降、7試合連続でゴールマウスはダヴィド・ラヤ。4試合を消化したチャンピオンズリーグも、アーロン・ラムズデールに出番はありません。

頭上に飛んできたムドリクのクロスに触れず失点を喫しても、ウィロックのクロスをパンチできずにアンソニー・ゴードンに決められても、ラヤに対する指揮官の信頼は揺らぎません。それ自体は、いいことです。彼の的確なフィードやカバーエリアの広さは、現在のアーセナルの戦術に必須なのだと思われます。

アーセナルのGKに関する疑問は、2つです。ひとつめは、アルテタ監督は自らの発言に沿った用兵を実践するのか。疲労困憊のブカヨ・サカをカラバオカップでも後半から起用し、プレミアリーグとCLでウィリアム・サリバをフル稼働させている指揮官が、GKのみ頻繁にチェンジするとは思えません。もうひとつは、出場機会を得られない第2GKの去就です。

今週末以降のゲームで、多くの答えが見つかるだろう。ミケルがラヤを引き入れたとき、GKをローテーションさせると話していたけど、今でも妙な話だと思っている。でも今後の試合を見てみないとね」。クラブOBのデヴィッド・シーマンは、「アーロンはNo.2にするにはよすぎる」といいつつ、1月に移籍するのは時期尚早と付け加えています。

父親のニック・ラムズデールさんも、現状に困惑しているようです。「ダヴィド・ラヤは素晴らしいGKで、彼のせいではない。彼はGKとして加わっただけ。アーロンが入団し、ベルント・レノがそこにいたときと同じだ」という一方で、「唯一の問題は、新たな契約を結ぶ前に電話で話したとき、アルテタ監督がアーロンがほしいといっていたことだ」とこぼしています。

「これは本当だ。話をややこしくしたいわけではない。でもなぜ、契約を延長した2~3ヵ月後に、他の選手を獲得したのか?」

ベルント・レノがノースロンドンにやってきた2018-19シーズン。ウナイ・エメリ監督は、大ベテランのペトル・チェフにヨーロッパリーグと国内カップをまかせ、プレミアリーグは新守護神をレギュラーとしました。1月にチェフは、このシーズンを最後に引退すると発表。欧州で戦えたとしても、メインのリーグ戦をベンチで見守るという状況をよしとしなかったのでしょう。

笑顔を失ったと父親が案じたGKは、ライバルのビッグセーブに拍手を送るなど、チームの一員として気丈に振る舞っています。しかしこのままの状態が続けば、ハムストリングの負傷がサブにまわるきっかけとなったチェフや、4年めにラムズデールにポジションを奪われてフラムに移籍したレノと同じように、新たなステージを探そうとするはずです。

アルテタ監督に、彼のモチベーションを高める策はあるのでしょうか。週末のブレントフォード戦は、ローンでアーセナルに加わったラヤが出られないため、ラムズデールが起用される見通しです。この試合で活躍すれば道は開けるのか。セーブ率72.2%対55.6%…GKは頻繁に変えるべきではないとするこれまでの常識を採用するなら、ウルヴス戦からラヤが復帰するのが妥当です。


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