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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地メディアは賛否両論だったタクミ・ミナミノ。今後の出番は減る?増える?

「試合前から、早い時間に交代枠を使おうと考えていた。5人の交代によって変化をもたらす機会を活用したかったんだ。5人の選手を投入できるのに、誰かが疲れるのを待つ必要はない。それは100%うまくいかない。タキは試合に入れていた。最初は少し難しかったけど、ゲームに参加できていた。ハーフタイムでの交代は純粋に私の考えによるものだ。前半のタキのパフォーマンスとは何の関係もない」(6月21日付「リヴァプール・エコー」より)

マージーサイドダービーをスコアレスドローで終えたユルゲン・クロップ監督は、南野拓実を前半で下げた理由を問われ、5人の選手交代枠というプレミアリーグの新たなルールを活用したかったからと説明しています。オンターゲットが3本に留まったチームに対して、起用法に疑問を呈する現地メディアもあり、南野の評価は賛否両論真っ二つに分かれました。「サラーの役割でスタートしたが、ときどきフィルミーノに近づきすぎた。それでもエネルギッシュで効果的であり、何度か高い位置でボールを奪取した」とポジティブに捉えたのは「スカイスポーツ」。同じくフィルミーノと重なったと指摘した「ミラー」も、懸命にプレイし、輝いていたとフォローしています。

地元メディア「リヴァプール・エコー」は、以前からタクミ・ミナミノには好意的で、エヴァートン戦のパフォーマンスについても運動量をリスペクト。アンドレ・ゴメスからのインターセプトでショートカウンターの起点になったシーンを評価しています。「素晴らしいタッチとムーヴを見せた」と評したロンドンの「イブニング・スタンダード」も、「役割にマッチしていなかった。中央のほうが明らかにフィットするように感じる」と疑問を投げかけ、サラーの代役としてはもの足りないという見方を示しました。

これらに対して、ネガティブな評価は、総じて「決定的な仕事をしていない」と主張するものです。「勤勉だったが水準以下」と断じたのは「インディペンデント」。タクミ・ミナミノはまたもダメだったと煽った「エクスプレス」は、「日本のスターはリヴァプールに入団してからずっと低調で、今回もインパクトを与えられなかった」と続けています。「デイリー・メール」は、フィルミーノとのかぶり感を強調。プレミアリーグ4試合ノーゴールのアタッカーは、数字で語れる結果を残さなければ、否定的なメディアの論調を変えられないでしょう。

プレミアリーグ113試合73ゴールのモー・サラーと比べられると、さすがに同水準とはいえませんが、リヴァプールにおける南野の前途は明るいのではないかと思われます。マージーサイドダービーと同じ日に、イタリアの「コリエーロ・デロ・スポルト」が、リヴァプールがカリドゥ・クリバリにオファーを提示したとレポート。「Liverpool make £54m transfer bid for Kalidou Koulibaly as Jurgen Klopp demands deal(ユルゲン・クロップが交渉を要求しているカリドゥ・クリバリを移籍させるべく、リヴァプールは5400万ポンドで入札)」と見出しを立てた「エクスプレス」など、複数のイギリスメディアが後追い記事を配信しています。

これが事実だとすると、リヴァプールは「資金を理由にティモ・ヴェルナー獲得を断念した」のではなく、「ティモ・ヴェルナーよりもCB強化を優先した」のかもしれません。リシャルリソンに牛耳られたデヤン・ロブレンを見れば、負傷が多いマティプのポジションの穴埋めが重要なのは間違いなし。マイケル・エドワーズSDとクロップ監督は、「南野とナビ・ケイタをフィットさせれば前はOK。補強すべきは中盤から後ろ」と考えているのではないでしょうか。

出番は増えそうな南野拓実ですが、いずれにせよ、早く結果を出して焦れ始めたサポーターと疑心暗鬼のメディアを納得させなければなりません。余裕がある指揮官が、「5人まで交代OKのルールを活用しよう」「多様なユニットを試そう」として、トライできる機会を与えてくれているうちに。


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