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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「マンチェスターを離れるなんて想像できない」。古巣対決を控えたデ・ヘアがクラブ愛を表明!

「マドリードで生まれたという事実は好ましいことだと思う。でも結局のところ、マドリードはひとつの街にすぎない。今は、マンチェスター出身の他の選手と同じように、この街の出身であるかのように感じている」

「もう、何年もここにいる。人生やサッカーの世界では、何が起こるかはわからないけど、正直にいうと、マンチェスター・ユナイテッドから離れるなんて想像できない」

「スカイスポーツ」が彼の言葉を配信したのは、アトレティコ・マドリードとの古巣対決が目前にあるからでしょう。ダヴィド・デ・ヘア、31歳。2011年6月にマンチェスターと契約を交わしてから、12シーズンという長い時間が経ちました。公式戦出場473試合、プレミアリーグは365試合。クラブの苦しい季節をともに過ごしたGKは、サポーターにとって忘れえぬ存在となっています。

昨季の終盤戦にディーン・ヘンダーソンにポジションを奪われたベテランGKは、トップフォームを取り戻してゴールマウスを奪い返し、素晴らしいセービングを披露し続けています。マンチェスター・ユナイテッドの失点34は、TOP10ではセインツの次に多く、稀代のショットストッパーがいなければCL出場権を争うバトルに参加できなかったでしょう。

セーブ率73.6%は、ジョゼ・サ、ラムズデール、エドゥアール・メンディに続く4位。目を引くのは、リーズのイラン・メシエの次に多い125本のオンターゲットという数字です。毎年のことながら、超絶セーブ連発に何度助けられたことか。先月は4試合で22セーブを記録し、自身初となるプレミアリーグ月間最優秀選手に輝きました。GKの受賞は、2016年2月のフレイザー・フォースター以来、6年ぶりです。

サー・アレックス・ファーガソンがあと数年、指揮を執っていたら、黄金時代に活躍したGKのひとりとして名を残したはずです。入団2年めにプレミアリーグ制覇を果たし、初の年間ベストイレブンに選出されたデ・ヘアは、2014-15シーズンから4年連続でベストイレブンを独占しながら、ビッグタイトルを得ることはできませんでした。

最も苦しかったのは、2018-19シーズンの最後の10試合でしょう。ロシアワールドカップの不甲斐ないパフォーマンス以降、ミスが目立つようになった絶対的守護神は、3月のアーセナル戦でジャカがアウトにかけたシュートに対して逆に反応してしまい、自信喪失に陥りました。CLのバルサ戦で、メッシのシュートを後逸。エヴァートン戦ではミドルを連打されて4-0惨敗。このシーズンのクリーンシート7回は、プレミアリーグ参入以来、最低の数字です。

アリソンやエデルソンが来てからは、ビルドアップに長けたGKが評価されるようになり、あっさりロングパントを蹴ってしまうデ・ヘアはクラシックなGKといわれるようになりました。相変わらずハイクロスが苦手で、ボックスの外に出てストライカーをストップするシーンはほとんどありません。それでも、絶体絶命のピンチをなかったことにしてくれるエースを見限ることはできません。

「マンチェスター・ユナイテッドから離れるなんて想像できない」。2023年6月までの契約は、1年のオプションが付いていますが、彼はその後もこのクラブで戦いたいと考えているようです。…ぜひ、お願いします。そしてもう1度、彼とともに、プレミアリーグの頂点に立った日を祝えればと思います。明日のアトレティコ・マドリード戦でも、素晴らしいショットストップを!


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