サポーターの熱狂的支持に支えられ…7年めの吉田麻也が語る「プレミアリーグで生き残る方法」
日本代表CBが他の2人と違ったのは、与えられたチャンスをその都度活かしたところです。12節のワトフォード戦で評価され、マーク・ヒューズ解任の後を継いだハーゼンヒュットル監督にもカバーリングのよさと統率力をアピールし、レギュラーの座を奪還しました。1月2日のチェルシー戦で最高のパフォーマンスを披露した直後、アジア大会参加でチームを離れることになり、2月上旬に復帰した吉田が指示された場所はまたもやベンチ。「ヴェステルゴーア、スティーブンス、ベドナレクの3バックは変えられない」と語ったハーゼンヒュットル監督が再度3番を頼ったのは、カーディフとアーセナルに連敗した後のフラム戦でした。
19位を完封し、トッテナム戦の勝利に貢献したCBは、今シーズンも最後までスタメンで起用されるのではないでしょうか。7勝9分14敗で残留争いに巻き込まれているセインツにおいて、出場したプレミアリーグ12試合は4勝3分5敗とまずまず。残り8試合すべてに出場すれば、5シーズン連続でプレミアリーグ20試合出場という数字を残すことになります。
彼が素晴らしいのは、地元メディアとサポーターから熱狂的な支持を得ていることです。隔週で連載させていただいている「Sportie」にて、「サポーターの信頼は絶大!復活の吉田麻也 『7年目の現地評価』」と題した記事を書かせていただきましたので、興味があれば目を通してみてください。日本代表CBについて書いたメディアを辿っていくと、マーク・ヒューズとハーゼンヒュットルが「ヨシダ待望論」という外圧のなかで采配を執っていたのがよくわかります。
3月上旬、吉田麻也はイギリスの永住権を取得しました。プレミアリーグに根を下ろして6年半。アルデルヴァイレルト、デヤン・ロブレン、ファン・ダイクといった錚々たる顔ぶれとポジションを争い、ルカク、ハリー・ケイン、アグエロらと対峙しながら生き抜いてきた結果です。このたびのインターナショナルマッチウィークでは代表に選ばれず、イングランドに残った吉田は、地元メディア「デイリー・エコー」に終盤戦に向けての意気込みを語っています。
「まだ安全なポジションにいるわけではない。ブライトンとのゲームは非常に重要で、この試合に向けてフィジカル、メンタル、戦術についてしっかり準備しないと。直近3試合はうまくプレイできている。マンチェスター・ユナイテッド戦ではポイントを奪えなかったが、トッテナム戦では貴重な勝ち点3を得られた」
「残留できると確信しているし、自分たちに足りないものも理解している。フットボールにマジックはない。日々のトレーニングや試合で100%を出し切るしかない。それがプレミアリーグで戦い続けるための唯一の方法だと思う」
30歳になったベテランCBには、セインツをプレミアリーグ残留に導いていただき、最高の状態で8シーズンめのスタートを切ってもらえればと思います。イングランド南端の港町で、サポーターに惜しまれながらスパイクを脱いだ後は、クラブに請われて指導者の道へ…。そんな未来を妄想するのは気が早いと笑われそうですが、プレミアリーグで最も成功した日本人選手が永住権を取得したと聞いたとき、脳裏に浮かんだのはピッチの脇に立つスーツ姿でした。
次のシーズンも、サッカーの母国のトップリーグで奮闘する彼を観たい。週末のブライトン戦では、スタンフォード・ブリッジで青いサポーターを悔しがらせた最高のパフォーマンスの再現を期待しています。
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永住権取得っていうのも凄いですね。若い時は1試合に1回大きいミスする選手ってイメージでしたけど今は普通に凄い選手です。自信満々でかっこよくなってるし。コッシーとホールディングの控えかもだけどアーセナルで観たい気持ちもあります。吉田にリスペクト。
DFなのにフィードがいいですもんな、あと三年若かったらビッククラブ行ってたかもしれませんは