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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

今年が最後のプレミアリーグ制覇か…ジェームズ・ミルナーの幸運で素晴らしいキャリア。

プレミアリーグが中断となり、試合を観られない日々が続くと、リーグを盛り上げてきたベテランのキャリアの終わりが、刻一刻と近づいてきているような感覚に襲われます。ダヴィド・シルヴァは、このままプレミアリーグに別れを告げることになるのではないか。ペドロ・ロドリゲスやファン・マタはスペインに帰ってしまうのではないか。そんなせつなさと焦りを誘う存在のひとりとして、ジェームズ・ミルナーの笑顔が時折脳裏をよぎります。

2002年12月26日、ボクシングデイ。スタジアム・オブ・ライトで開催されたサンダーランドVSリーズ・ユナイテッドの51分、1ヵ月前にプレミアリーグデビューを果たしたばかりのミルナーは、16歳357日で史上最年少ゴールを記録しました。以来18シーズン。ニューカッスル、アストン・ヴィラ、マンチェスター・シティ、リヴァプール…所属したクラブで常に主力として活躍してきたオールラウンダーの足跡を辿ると、幸運に恵まれた素晴らしいフットボール人生だったのだなと、ため息がこぼれます。

18歳でニューカッスルに移籍し、レギュラーとして活躍。ブレイクしたのは、アストン・ヴィラでプレイしていた2009-10シーズンでした。ずっとやりたがっていたセントラルMFをまかされ、プレミアリーグ36試合7ゴール12アシストというキャリアハイのスタッツを叩き出しています。イングランド代表に選ばれるようになったMFは、2010年の夏にマンチェスター・シティに声をかけられ、新たな契約書にサインしました。この移籍は、グッドタイミング。シェイク・マンスール殿下による多大な投資でワールドクラスをかき集めたクラブは、2011-12シーズンに44年ぶりの国内リーグ制覇を達成。2013-14シーズンにはプレミアリーグとキャピタルワンカップの2冠を制しています。

「BBC」が先日配信した「Milner on his best managers, starting out at 16 and Champions League glory(16歳から始まり、チャンピオンズリーグ制覇の栄光を手に入れたミルナーにとってのベストマネージャー)」によると、ご本人にとっては、「セントラルMFとして脚光を浴びたのに、代表でもマン・シティでもウイングで起用されるのが不思議」だったそうです。2015年の夏にリヴァプールに移籍したのは、中盤の中央で勝負したかったから。結果的に、この決断も絶妙なタイミングでした。

入団してから3ヵ月経つと、ユルゲン・クロップが監督に就任。最初の2シーズンは、サイドMFと左SBといったチームの弱点を埋める役割を黙々とこなし、2016-17シーズンはPKのみで自身最多タイのプレミアリーグ7ゴールを記録します。2017-18シーズンは、ロバートソンが左サイドに定着した12月から、望んでいた中盤インサイドに復帰。プレミアリーグでは32試合ノーゴールでしたが、チャンピオンズリーグのノックアウトラウンドで全試合先発出場を果たし、クラブのファイナル進出に貢献しました。

キャリアのハイライトは、2018-19シーズン。33歳になったミルナーは中盤を主戦場として、念願のビッグイヤー獲得を実現しました。グレアム・スーネス、マーティン・オニール、ロベルト・マンチーニ、マヌエル・ペジェグリーニ、ユルゲン・クロップと5人の指揮官の下でプレイしたベテランは、「多くの監督と一緒に戦うことができたのは幸運だった」と振り返っています。最高の指導者はと聞くと、「ベストではないかもしれないが、それに近いところに位置する」ユルゲン・クロップ。ベストシーズンは、セントラルMFとして最高の結果を残した2009-10シーズンだそうです。

プレミアリーグ2019-20シーズンが中断となり、ジェームズ・ミルナーはチームメイトとともに再開の時を待っています。34歳のMFにとって、チームの主力メンバーとしてプレミアリーグのトロフィーを掲げるチャンスは、今年が最後となるかもしれません。次の試合は6月か、あるいはその先か。最高だったシーズンは成立するのか。リヴァプールのプレミアリーグ初制覇のメンバーとして、彼の名前が刻まれることを願ってやみません。


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“今年が最後のプレミアリーグ制覇か…ジェームズ・ミルナーの幸運で素晴らしいキャリア。” への1件のコメント

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    長くレッズサポを続けている身ですが、ミルナーが移籍してくれたときは嬉しかった事を覚えてます。そして移籍が間違っていなかった事と、レッズを支えてくれる鉄人に感謝してます。
    リーグ再開を待ちつつ、リーグ制覇時のミルナーの大きな笑顔が見たい今日この頃です。

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