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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

もう一度、見たかった…ダヴィド・シルヴァの行き先はミランか、バレンシアか。

神戸、マイアミ、ミラン、バレンシア。今季限りでマンチェスター・シティを退団すると明言していたダヴィド・シルヴァに、世界中のサッカークラブから熱い視線が向けられています。プレミアリーグ通算301試合57ゴール90アシスト。2019-20シーズンは負傷に悩まされ、プレミアリーグ19試合3ゴール7アシストと入団以来最もゴールに絡めないシーズンとなっていました。

不本意だった冬を越え、FAカップ5回戦のシェフィールド・ユナイテッド戦でようやく復帰したところで、突然の中断。プレミアリーグでは、リヴァプールに大きく引き離されていたものの、レアル・マドリードをアウェイで屠ったチャンピオンズリーグは初制覇のチャンスでした。2010年にマンチェスターに降臨し、13のタイトル獲得に貢献した34歳のプレーメイカーは、フットボールがない世界を最も憂いている選手のひとりでしょう。

マン・シティとの契約は6月30日まで。4月上旬には、親友のイニエスタが主将を務めるヴィッセル神戸からオファーが届いていると報じられました。代理人とパオロ・マルディーニTDがコンタクトを取っていたと伝えられるACミランも候補のひとつですが、最も有力な移籍先はバレンシアのようです。

「ESPN」によると、プロデビューからの6シーズンを過ごした古巣は、3年契約を提示しているとのこと。セリエA7位とラ・リーガ7位なら、より好条件の後者に軍配が上がるかと思いきや、バレンシアはリーグ中断により財政が逼迫しているといわれており、選手やコーチングスタッフのペイカットを決定したばかりです。ダヴィド・シルヴァのサラリーを支払うのは厳しいという話になれば、以前から興味を抱いていたイタリアに進路を変えるかもしれません。

われわれプレミアリーグファンとしては、10シーズンの長きに渡ってイングランドを盛り上げてきたレフティの最後の勇姿を見たいのですが、CLの再開が叶わなければ、後進にポジションを譲ろうと考える可能性があります。リヴァプールの背中がはるか遠くに霞むリーグは、再開されたとしても中立地での無観客試合になるといわれています。

次のシーズンを戦わないことが決まっているベテランは、サポーターに別れを告げる機会がないスタジアムに顔を出す理由を見出せないでしょう。フィル・フォーデンやロドリ、ジンチェンコなどの若手に経験を積ませたいクラブと、新天地が決まる前の負傷や病気を避けたいプレーヤーの利害は一致します。彼らは短期契約を交わさず、静かに別れを惜しむのではないかと思われます。

ダヴィド・シルヴァが本気でトロフィーをめざすのは、次のチームが最後でしょう。4年以内に、故郷のカナリア諸島に本拠地を構えるラス・パルマスに戻り、スパイクを脱ぐのではないでしょうか。水色のシャツを纏った彼の最後のゲームを、もう見てしまったのだとすれば無念です。感謝の気持ちを表すのは、プレミアリーグの未来が見えてからにしましょうか。目をつぶれば、ウイングやSBを走らせる鮮やかな縦のスルーパスが脳裏に浮かんできます。


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