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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Burnley】猛攻開始、1発レッド、痛恨のオウンゴール…迷走アーセナル、ついにホーム4連敗!

ウェストハム、アストン・ヴィラのアウェイ連勝で始まったプレミアリーグ12節は、大荒れの展開となりました。マンチェスターダービーはスコアレスドロー。チェルシーがエヴァートンに1-0で敗れて、上位2チームが引き離すかと思いきや、トッテナムはクリスタル・パレスに1-1、リヴァプールもフラムにリードを許して1-1のドローに持ち込むのが精一杯でした。ビッグ6が勝利なしという激レアの大混戦。最後に登場するアーセナルが勝ち点を落とせば、怪記録はコンプリートとなります。

4勝1分6敗でプレミアリーグ15位に沈むアルテタ監督のチームは、中盤の軸として期待されているトーマス・パーティーを欠いています。GKレノ、DFベジェリン、ホールディング、ガブリエウ・マガリャンイス、ティアニー。MFはウィリアン、ジャカ、エルネニー、サカ、前線に今季プレミアリーグで2ゴールのオーバメヤンと3ゴールのラカゼット。序盤のフォーメーションは、4-2-3-1あるいは4-4-1-1に見えます。ラカゼットが楔のパスを受けてジャカに落とし、ロングフィードが左のサカに届いたのは7分。外からスプリントしたティアニーが、縦パスでフリーになりますが、グラウンダーは力がなくオーバメヤンの手前でクリアされました。

12分にはホールディングからサカ、オーバメヤンと左につながり、クロスをウィリアンが頭で落とすとラカゼットのボレーはミスキック。こぼれ球をサカ、オーバメヤンが連打するも、ことごとくDFに当ててしまいます。直後にバーンリーも最初の決定機。右サイドのブレイディがゴールに向かうクロスを入れると、ノーマークだったクリス・ウッドのヘディングはポストの左に外れます。21分、CKの流れから左のサカにボールが渡り、クロスに反応したホールディングのヘッドはGKポープの頭上を越えていきました。

28分、ジャカの縦パスをラカゼットがキープし、サカを経たボールがティアニーへ。ボックス脇からのグラウンダーがフリーのラカゼットに入りますが、決定的なボレーはポープが足を残して当てるビッグセーブでしのぎました。ベジェリンとウィリアンのサイドは足元、足元で、テンションが上がるのは左サイドからティアニーが上がってきたときのみ。オーバメヤンが前半に放ったシュートは1本だけで、プレミアリーグ15位のチームの課題は変わりません。前半は0-0、シュート数は8対2。67%のポゼッションは、好調を示すスタッツではありません。

50分、ティアニーの縦パスでオーバメヤンが左サイドから上がり、ボックスに入ってリターンを受けた3番のシュートはポープが右に倒れてキャッチ。直後のベジェリンのクロスはオーバメヤンに合いますが、ヘディングシュートはGKの正面にいってしまいます。52分にオーバメヤンがドリブルで仕掛けたカウンターは、右でもらったウィリアンのクロスをサカが左足ボレー。このボールもポープの手が届くコースに入ってしまい、イングランド代表が冷静にCKに逃れました。

なおも攻めるアーセナル。56分にウィリアンが右から放ったシュートは、ゴールラインの前でベン・ミーがブロックします。風向きが変わったのは、この直後でした。バーンリー陣内で揉み合いとなり、マクニールの喉をつかんで倒したジャカが1発レッド!アルテタ監督はラカゼットを下げるという苦渋の選択を強いられ、ダニ・セバージョス投入で中盤の守備を固めました。65分、ボックスに侵入したベジェリンが外に出たオーバメヤンに転がすと、右足のシュートはポープが外に弾き出しました。

73分のCKで、タルコフスキーをマークしていたエルネニーが突き飛ばしてしまい、イエローカード。蹴り直しのキックがニアに入ると、オーバメヤンの頭に当たったボールがファーのサイドネットに吸い込まれてしまいました。アルテタ監督の2枚めは、ベジェリンをメートランド=ナイルズ。セットピースの守備に忙殺されているうちに、残り時間は10分を切っています。82分のガブリエウのミドルは、右にアウト。ウィリアンをエンケティアという交代策に、どんな狙いがあるのでしょうか。

86分、右サイドで縦パスを受けたサカがカットインからミドルを放つと、GKの前にいたタルコフスキーが頭でクリア。ガブリエウを前線に上げて放り込むなら、正確なキックがあるウィリアンを残してもよかったのではないでしょうか。アーセナルは、今季プレミアリーグで6回めのノーゴールで、61年ぶりのホーム4連敗。プレミアリーグの過去10戦を1分9敗と、ガナーズのお得意様だったショーン・ダイク監督は、オウンゴール1発で初勝利です。

何というちぐはぐな展開!オーバメヤンにボールが集まり出した時間帯にレッドカード。失点を回避しようとすると、エースが痛恨のバックヘッド。バーンリーの決定機は、ブレイディのクロスをクリス・ウッドが頭で合わせたシーンのみで、ガブリエウがオフサイドを取ろうと上がった裏で、ベジェリンがマクニールに着いていった意志疎通のなさによるものでした。今季プレミアリーグ最少得点の相手に対して、ラカゼットを残して戦うという選択肢はなかったのか。失点した後、ベジェリンをエンケティアという攻めの交代策で前線を鼓舞する手もあったのではないか。リスクを取らなかった指揮官の打ち手がすべて裏目に出て、最悪の結果に辿り着いてしまいました。

現地メディアは、「アルテタ監督がサウサンプトン戦とエヴァートン戦を落とせば解任」「次の監督はマッシミリアーノ・アッレグリ」などと、ゴシップを配信し始めています。直近のプレミアリーグ8試合で1勝1分6敗、わずか2ゴールは、解任の理由としては充分です。どうする、アーセナル!? 次節は、チェルシーをかわしてTOP4に食い込んだセインツ。ダニー・イングスを負傷で3試合欠いたチームは、アーセナルより14も多い24ゴールをゲットしています。


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“【Arsenal×Burnley】猛攻開始、1発レッド、痛恨のオウンゴール…迷走アーセナル、ついにホーム4連敗!” への4件のフィードバック

  1. トマシュ より:

    ジャカ・・・まぁいいや。こいつのことはどうでも。

    アルテタ就任以来アーセナルの退場者7。2番目に多いチームが5つあって、その数は3。何なの?

    バーンリーには負けるのももちろんだけどプレミアでリードを許したのも初めてらしい。

    自分はまだアルテタ続投を支持しますが、批判が噴出するのは当然。
    解任しろ、も当然。むしろそういう空気にならない方がおかしいし。

    まだアルテタをサポートしたい。けど難しいかな。

  2. グナです より:

    さすがに気が重い月曜日となっております。
    これはいくらなんでもツライ。。。
    1点のオウンゴールも退場も問題でしょうが、前半のうちに2点くらい決めてゲームを終わらせるような相手だったはずです。

    アルテタのことは好きです。
    モチベーターとしては非常に優秀ですし、FA杯を獲れたのも立派な功績です。

    ですがさすがにこれ以上は。。。

    ペップやランパードのように、いきなり監督として成功を収めるタイプの人間もいます。
    アルテタがそうではない(もしくは無さそう)というだけで、彼の今後の監督人生を否定したくはありません。

    もう少しだけ、他の地で経験を積んでいただき、いつかまたアーセナルを救ってくれたら。。。
    なんて願うのはあまりにも自分勝手な話でしょうか。

    誰一人笑顔のないアーセナルを観ていてこのままでは未来はないのではないかと思いました。

  3. プレミアのサポーター より:

    Twitterも掲示板も国内外問わず(遠からず)解任してくれor解任かな…って論調だけど、誰なら長期的な成功をもたらせるか?っていう代替案を明確に持ってる人はほとんど見ませんねぇ…
    スカッドは(おそらく)アルテタの哲学からは程遠い上高齢、高給。ELで活躍してる若手を重用すればとは言うものの、今ファーストチームをベンチに下げれば第二第三のエジルが現れかねない。またそれ以上に、今も選手と関係性が良好と言えない状況で、チームリーダー達を下げればロッカールームでクーデターが起こる可能性も小さくない。ゲームの内容に関しても、今の雨霰のようなクロス戦術は、綿密で高度な戦術が安定してチームに浸透しなかったor実行できなかった末の結論のようにも見えます。
    火中の栗を拾い、この状況を短期間で改善させ、チームを昇華させられるフリーの監督はどこかにいるかもしれません。ですがそんな超低確率ガチャに頼るぐらいなら、アルテタに全てを託し、例え降格したとしても一気にスカッド整理と世代交代、戦術の確立を進めてプレミアに戻った方がまだ未来があるようにも思えます。(あくまで一人のプレミアファンとしての意見ですので、グーナーの方で気を悪くされた方がいれば申し訳ありません)

  4. ガナユ より:

    ラカゼットにあの役割させるならエジルの方が100倍良い。

    組み立てを深い所からやる戦術は現メンバーでは全くハマってない。あのやり方だと前線の選手が降りざるを得ないからその場合ラカゼットよりもエジルの方が絶対良い。

    これだけ直線的な攻撃に特化したメンバーであのサッカーをやるのは押し付けなのよ。アンチェロッティならかなりうまくやると思うよ。

    アルテタは厳格だけど今はその厳格さは良い方には働いてない。

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