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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Wolves×Chelsea】チェルシー連敗!PKを取り消されたペドロ・ネト、怒りの逆転ゴール!

前節のエヴァートン戦は、シグルズソンのPK1発を守り切られ、プレミアリーグの無敗記録は9でストップ。リヴァプールとトッテナムが引き分けたため、背中がくっきり見える3ポイント差で留まりましたが、チェルシーはこれ以上足踏みするわけにはいきません。とはいえ、ミッドウィークの13節も、やっかいな相手とのアウェイゲーム。ヌーノ・エスピーリト・サント率いるウォルヴァ―ハンプトンは、昨季プレミアリーグでマンチェスター・シティにダブルを喰らわせた曲者です。ラウル・ヒメネスが頭がい骨骨折でリタイアして以来、2試合連続ノーゴールと苦しんでいますが、先にゴールを決めたゲームで追いつかれたのは6節のニューカッスル戦のみです。

ツィエクとハドソン=オドイを起用できないランパード監督は、プリシッチ、ジルー、ヴェルナーを前線に並べています。GKはエドゥアール・メンディ。リース・ジェームズ、ズマ、チアゴ・シウヴァ、チルウェルは不動の4バックです。アンカーはカンテ、左右にメイソン・マウントとカイ・ハヴェルツ。キックオフ直後から中盤を支配し、サイドを崩そうとしているチェルシーは、ウルヴスの速攻に要注意です。4分、ワンツーをかわして中央から斬り込んだセメドの左足シュートは、チアゴ・シウヴァがブロック。7分にコーディーが放ったミドルは、右ポストの外を抜けていきます。

なかなかフィニッシュに辿り着かないチェルシー。ヴェルナーにパスが入らず、サイドでもらうプリシッチは後ろに戻すシーンが目立ちます。15分、ようやくプリシッチが左サイドを突破しますが、折り返しを突いたヴェルナーのボレーはミスキック。20分のCKは、チルウェルのキックに反応したジルーのヘッドがクロスバーを越えていきます。ウルヴスのチャンスは22分。ポデンスがファビオ・シウヴァをポストに使うと、左に転がしたボールを叩いたペドロ・ネトの一撃はメンディが右に飛んでCKに逃れました。

32分、左サイドのFKをチルウェルが中央に浮かすと、こぼれ球に反応したヴェルナーのシュートはセメドにヒット。チェルシーは足元へのパスが多く、アタッカーがスプリントするシーンがありません。41分に2人をかわしてボックス右に入ったプリシッチは、3人に囲まれてCKを得るのが精一杯。45分のCKをフリーで叩いたズマのヘッドはバーに当たり、詰めたジルーは枠に収められません。前半は0-0。後半のキックオフから間もなく、チルウェルのクロスがボックスの外に流れ、走り込んだリース・ジェームズがダイレクトで右足を振り抜きますが、ボールはルイ・パトリシオの頭上に浮いてしまいました。

49分、リース・ジェームズのサイドチェンジをヴェルナーがキープ。外から上がったチルウェルが縦パスを受けてニアに入れると、ジルーの強烈なボレーがルイ・パトリシオの右手を弾きます。GKが慌てて掻き出したボールは、ゴールラインを越えていました。34歳のベテランストライカーの今季プレミアリーグ2ゴールめで、逆転勝利がないチームは攻めるしかなくなりました。55分に左からのグラウンダーを押し込んだファビオ・シウヴァは、VARに問うまでもなくオフサイドです。

61分、ファビオ・シウヴァが下がってアダマ・トラオレ。今季プレミアリーグで未だゴールがない不振の馬車馬は、チャンスを創れないチームを救えるでしょうか。65分にCKの二次攻撃をカットしたチェルシーは、カイ・ハヴェルツのミスパスをペドロ・ネトに拾われてしまいます。ニアに入った速いボールに飛び込んだボリのボレーはDFにヒット。CKをカイ・ハヴェルツがクリアし、ヘディングの応酬からポデンスが足元に収めると、タイミングを外して放った一撃がニアポストの内側をすり抜け、ネットを揺らしました。

72分にジルーとカイ・ハヴェルツが下がり、コヴァチッチとタミー・アブラハム。直後、リース・ジェームズがファーに浮かすと、ヴェルナーはトラップミスでチャンスを逸してしまいます。76分のボックス手前からのFKは、リース・ジェームズが右隅にコントロールしたボールをルイ・パトリシオがキャッチ。81分、左からドリブル突破を図ったペドロ・ネトは、リース・ジェームズが足を出した瞬間に転倒しますが、PKのジャッジはVARによって「接触なし」に覆りました。

ジャッジに激怒していた7番がヒーローになったのは95分でした。自陣でカットしたボールがヴィティーニャに渡り、左にいたネトにパスが通ると、ドリブルで持ち込んだ20歳は8分前に転倒したエリアで左足一閃。ボールはファーのサイドネットに突き刺さり、ウルヴスが今季プレミアリーグで初めての逆転勝利を決めました。チェルシーの敗因は、時間が経つにつれて単調になってしまったアタックでしょう。左右のSBがクロスを上げるだけの攻撃を繰り返し、余裕をもってカットし続けた最終ラインに逆襲のチャンスを与えてしまいました。

激痛の連敗、好調キープはジルーのみ。ヴェルナーはイージーなミスが目立ち、タミー・アブラハムの公式戦5ゴールは先発した試合に限られています。ランパード監督に、打開策はあるのでしょうか。好調ウェストハム、手負いのアーセナル、ビッグ6キラーのアストン・ヴィラと侮れない相手が続く年末は踏ん張りどころです。


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