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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester City×MAN.CITY】主力離脱のマン・シティ、ランパードの一発で最下位に辛勝!

前半も残り5分。サミル・ナスリがドリブルでペナルティエリアに侵入したとき、彼には中央で空いているランパードの姿がみえていたに違いありません。問題は、 周囲に集まってきた4~5人のレスター守備陣の間をどう通すか。縦に1本持ってコースが見えた瞬間、背番号8は躊躇なく左足で正確なボールをフィードします。ノーマークで待っていたランパードは、軽く合わせてGKの脇を抜くだけ。プレミアリーグ歴代4位のティエリ・アンリに並ぶ偉大なゴールは、悪夢のようなゲームを勝利に導くこの試合唯一のゴールでした。

プレミアリーグ第16節、ホームのレスター・シティはマンチェスター・シティを苦しめたものの、あと一歩のところでマンガラをはじめとする最終ラインとGKジョー・ハートをかわせず。5-3で逆転勝利を挙げたマンチェスター・ユナイテッド戦に続くジャイアントキリングを達成することはできませんでした。

試合前にジェコがふくらはぎを痛め、急遽トップに入ったのはポゾ。ダヴィド・シルヴァとコンパニがスタメンに復帰したマンチェスター・シティは、試合が始まって間もなくレスターの速攻に振り回されます。7分、縦パスを受けて反転したFWバーディーがさっそくシュート。10分には、カンビアッソのシュートをマンガラがブロックすると、こぼれ球に反応した元インテルMFは、自ら再度強引に左足ミドル。プレミアリーグ最下位のクラブに押されるマン・シティは、自分たちのペースを創ることができません。

12分には、バーディーがドリブルで右サイドを突破し、GKハートと1対1になりかかるも、ペナルティエリアに入ってから追いついたマンガラが足を出してCK。レスター最大のチャンスは、22分のカンビアッソの直接FKでした。左足の一撃はカーブがかかり過ぎ、右ポストをかすめて枠の外に逃げてしまいましたが、ジョー・ハートの左手が及ばなかったこのシュートが入っていれば、ゲームはまったく別な展開になっていたでしょう。

マンチェスター・シティにようやくチャンスが巡ってきたのは、試合が始まって30分を過ぎてから。左サイドをえぐったダヴィド・シルヴァが、ペナルティエリアのすぐ外にいた中央のヤヤ・トゥレに折り返すと、ヤヤ・トゥレの強烈なシュートはゴール右隅に一直線。コントロールされたいいシュートでしたが、このボールはGKハマーがダイビングでセーブ。サイドを制する機会が増えたマンチェスター・シティは、前半終了間際の最高の時間に冒頭のゴールをゲット。試合運びがうまいペジェグリーニ監督のチームが、前半を0-1で折り返します。

後半に入っても、手数が多いのはホームのレスター。マンチェスター・シティのチャンスは、55分に最終ラインの裏に抜け出したナスリが、ニアに走ったダヴィド・シルヴァに左足シュートを打たせたシーンぐらいです。アグエロもヨヴェティッチも負傷離脱で使えないペジェグリーニ監督は、ランパード、ポゾを外してミルナー、ヘスス・ナバスを投入。2点めを奪って勝利を決定づけたい昨季プレミアリーグ王者は、決め手を欠いたままスコアを動かせず、残り15分を過ぎるとこの日2回めの悪夢を迎えることになります。77分、コンパニ交代、ハムストリング。年末年始のタイトなスケジュールを控えた今、キャプテンの離脱は激痛です。

79分、DFのクリアを拾ったレスターMFマフレズが、ドリブルで右に回り込んで中央に張っていたウジョアにパス。途中出場のウジョアが振り向きざまに放った一撃は、DFに当たって枠を捉えられません。マンチェスター・シティは9本のシュートを打たれたものの、枠に入ってきそうなボールはマンガラ、デミチェリスがしっかりブロック。結局レスターにゴールを許しませんでした。

試合後、ペジェグリーニ監督は、ヨヴェティッチ、コンパニ、ジェコは年内絶望と語りました。冒頭に「悪夢のような」と書いたのは、相次ぐケガ人の発生です。この季節のプレミアリーグは、中2日開催は当たり前。年末には中1日という強行軍まであるなか、アグエロを始めFWにケガ人が続出してポゾしかいないマンチェスター・シティは、このピンチをどうやって切り抜けるのでしょうか。いくつかの試合で、昨季のプレミアリーグのように「ヤヤ・トゥレのワントップ」という奇策が観られるかもしれません。

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