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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Huddersfield×Chelsea】シンプルな攻撃で3発ゲットのチェルシーがアウェイで完勝!

ミッドウィークのプレミアリーグ17節、最初に登場するビッグクラブはウェストハムに敗れたばかりのチェルシーです。首位マンチェスター・シティとの勝ち点差は14。もちろん、先に勝ち点を落とせる状況ではありません。ハダースフィールド戦にモラタはおらず、コンテ監督はセスクもベンチに置いています。GKクルトワ、3バックにリュディガー、クリステンセン、アスピリクエタ。WBはマルコス・アロンソとヴィクター・モーゼス、セントラルにバカヨコ、カンテ。ウィリアンとペドロの前にアザールという布陣でしょうか。アザールやペドロがラインの裏を取れれば、プレミアリーグ12位の昇格クラブを順当に倒すことができるでしょう。6分にウィリアンのスルーパスで抜け出したアザールには、オフサイドを示す旗が上がっています。

10分までは圧倒的なチェルシーのポゼッションでしたが、右からのクロスをダイレクトで叩いたムーイのシュートは惜しい一撃でした。クリステンセンにカットされ、ゴールには届かなかったものの、遠めからの積極的なシュートはチェルシーの堅陣を慌てさせる有効な手段です。ボックスのなかにこもるハダースフィールドの守備陣を包囲するチェルシーのアタッカーたち。ウィリアンやヴィクター・モーゼスのシュートは、渋滞に引っかかって作り直しを余儀なくされます。23分、ハダースフィールドのGKレッスルがキックの際にスリップしてしまいます。ヴィクター・モーゼスがヘッドで前に送ると、アザールがヒールで落とし、ウィリアンは左から走り込んだバカヨコへ。ヨルゲンセンをワンタッチで軽くかわしたバカヨコがレッスルと1対1となり、左足で浮かした巧みなシュートがネットを揺らします。0-1、これは苦しい。今季プレミアリーグのチェルシーは、先制した試合では敗戦はもちろんドローもありません。

ラストパスがうまく通らず、シュートがなかったチェルシーは、40分にようやくチャンスを迎えました。ウィリアンのFKに頭で合わせて左隅を狙ったバカヨコのシュートは、惜しくもポストの外。押していたアウェイチームに追加点が入ったのは43分です。アスピリクエタが前線に張っていたマルコス・アロンソに秀逸なサイドチェンジ。左WBが即座にクロスを上げると、レヴェがかぶってしまい、中央でフリーになっていたウィリアンがお手本通りのヘディングをゴールに叩きつけました。45分には、ボックス手前でボールをキープしたアザールが左のペドロに流し、11番はレッスルと1対1。出足がよかったGKが左足のシュートをブロックしますが、ホームのハダースフィールドは前半で既に2点のビハインドです。

後半に入って間もない51分、勝負を決める3点めはまたもマルコス・アロンソの素晴らしいクロスからでした。シンドラーと競り合ったウィリアンがすぐ後ろにいたペドロに落とすと、右隅を狙った完璧なコントロールショットがネットに突き刺さります。悠々とボールをまわすチェルシー。この展開なら、ドリンクウォーター、アンパドゥ、ムソンダに出番がまわってくるかもしれません。60分に前線でこぼれ球を拾ったアザールは、ドリブルで右からボックスに入ってニアを狙うもレッスルに足で阻まれました。直後、ホームチームに初めての決定機。スティ-ヴのパスを受けたトム・インスが一気に2人をごぼう抜きにしてクルトワの前に躍り出ると、プレミアリーグ屈指の守護神は冷静にブロックし、3点差をキープしました。

67分、右からアザールが仕掛け、脇にいたウィリアンに折り返すと、落としを受けたペドロのシュートはバーの上。左サイドでインターセプトに成功したバカヨコのアーリークロスは、アザールが落としたボールに反応したペドロが右隅を狙いますが、ポストの外に逸れていきます。アザールはここでお役御免。代わって入ったのは、今季プレミアリーグで8試合めのバチュアイです。71分にはカンテが下がり、レスターでコンビを組んだドリンクウォーターが同じポジションに入ります。こういう試合でうまく時間を遣えるのが、モウリーニョ時代と今のチームの共通項です。

80分にはクリステンセンに代わってプレミアリーグデビューの17歳DFアンパドゥ。88分にヴィクター・モーゼスのクロスをニアでトラップしたバチュアイは、ボールを自らの手に当ててしまいます。あわやオウンゴールだった91分のアンパドゥのヘッドはクルトワが右に弾き出しますが、直後にハデルジョナイの左からのクロスをデュポワトルが完璧なヘディングシュート。途中出場コンビでハダースフィールドが一矢を報いたものの、勝負は既に決しています。チェルシーが1-3で快勝し、プレミアリーグ3位をキープしました。

2点めと3点めを見て、マルコス・アロンソとウィリアンはこのチームに欠かせないタレントだとあらためて感じました。正確なクロス1発で決定機に持ち込めるWBと、シンプルなボールさばきで周囲を使いながらフィニッシュに絡む運動量の多いMFは、少ない手数でゴールに迫るコンテサッカーのコンセプトを体現しています。最後の失点について、日本語解説が後味が悪いとコメントしておりましたが、カンテとクリステンセンを下げて初めての選手まで起用したコンテ監督は気にしていないでしょう。今日はいかにもチェルシーらしい勝利を堪能させていただきました。週末のプレミアリーグは、アーセナル戦をドローに持ち込んだサウサンプトンをスタンフォード・ブリッジに迎えます。

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“【Huddersfield×Chelsea】シンプルな攻撃で3発ゲットのチェルシーがアウェイで完勝!” への3件のフィードバック

  1. B より:

    とにかくまずは勝てて良かった…モラタとアザールも面白いですが、ペドロとウィリアンとアザールもワクワクしますねぇ カンテとアザールを引っ込めつつ、アンパドゥも見れたりと勝点3に加えて得るものが多かった試合でした これからどんどん試合が増えますが笑、他の強豪も同じことなので、コンテがいつも言うように現状でのベストを常に模索しながら頑張ってほしいです

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    チェルシーにとっては前節の悪いイメージを払拭するのにいい試合でした。
    でも相変わらずオフサイドラインを一切見ないでオフサイドにかかりまくるバチュアイ。
    正直控えとしてのレベルには到底達していないし ここ2年全く成長していないなあと感じました。
    これではモラタがいない時はアザールがCFやるしかないのかーーーー。冬にFW取らないとモラタがボロボロになりそうで不安です。。。。

  3. makoto より:

    Bさん>
    ウィリアン、凄いですよね。絶対出したらいけません。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ご指摘は理解しますが、バチュアイ、ダメですかね。モラタと競るレベルを期待するのは厳しいかもしれませんが、いいオプションになるのではないかと思ってました。

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