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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Sheff.UTD×Chelsea】コンセプトを貫いた昇格クラブに3-0完敗のチェルシー、5位転落のピンチ!

4位レスターとは1ポイント差、5位マンチェスター・ユナイテッドは2ポイント差。プレミアリーグ2019-20シーズンの再開以来、4勝1敗と好調のチェルシーは、クリスタル・パレス戦の勝利で3位に上がりながらも、依然として激しいバトルを強いられています。プレミアリーグ35節は、シェフィールド・ユナイテッドの本拠地ブラモール・レーンに乗り込むアウェイゲーム。7月に入ってから、トッテナムとウルヴスを撃破している堅守のチームに先制されるとやっかいです。ランパード監督の布陣は、いつもの4-3-3。GKケパ、DFリース・ジェームズ、クリステンセン、ズマ、アスピリクエタ。MFジョルジーニョ、ロス・バークリー、メイソン・マウント、3トップはウィリアン、タミー・アブラハム、プリシッチという顔ぶれです。

立ち上がりから、気合い充分のシェフィールド・ユナイテッド。敵陣で厳しいプレスを仕掛けるホームチームは、3分という早い時間にバルドックがイエローカードをもらっています。5分のCKはケパのパンチが短くなりますが、走り込んだオズボーンの左足ボレーはクロスバー越え。チェルシーの最初のチャンスは7分でした。リース・ジェームズのアーリークロスが逆サイドに抜けると、飛び込んだプリシッチのヘッドがうまくミートせず、GKヘンダーソンの頭上に浮いてしまいました。執拗にサイドアタックを仕掛けるシェフィールド・ユナイテッド。18分の先制ゴールは、ボックス手前でメイソン・マウントから奪ったベルゲのチェックがきっかけでした。

右サイドのバルドックのクロスを受けたファーのマクバーニーが、右足で強烈なボレーを放つと、ロス・バークリーに当たってコースが変わり、ケパは弾くのが精一杯。悠々と蹴り込んだマクゴールドリックは、32歳にしてプレミアリーグ初ゴールです。反撃に出たチェルシーは、中央が厚い守備を崩せず、シュートレンジでアタッカーがフリーになる状況を創れません。33分の2回めのゴールシーンは、元気なホームチームの追加点。左サイドのスティーヴンスがオズボーンとのワンツーで縦に抜けると、中央でノーマークだったマクバーニーに完璧なクロスが上がり、左隅を狙ったヘディングにケパは1歩も動けませんでした

43分、メイソン・マウントが右のリース・ジェームズに展開すると、強烈なミドルはヘンダーソンが右に飛んでセーブ。前半のポゼッションは26対74とチェルシーが圧倒していますが、シュート数は5対3とシェフィールド・ユナイテッドが上回っています。何としても勝ちたいランパード監督は、ハーフタイムにメイソン・マウントとクリステンセンを下げ、マルコス・アロンソとリュディガーを投入。アスピリクエタが右のCBに入る3-4-3に陣形を変えています。

ポゼッションは相変わらずチェルシー。シェフィールド・ユナイテッドは2トップがパスコースを切り、ミスを突いて速攻に転じようとする構えです。50分にリース・ジェームズがロングクロスを上げると、マルコス・アロンソのヘッドはニアにアウト。54分、オーバーラッピングCBのベイシャムが右から入れた速いクロスは、オズボーンの前に入ったリース・ジェームズが大きく蹴り出しました。60分のロス・バークリーのFKは、壁がブロック。クリス・ワイルダー監督は、前線で相手を追いかけまわしたマクバーニーと運動量が落ちたベルゲを下げ、リス・ムセとランドストラムを送り出します。ランパード監督は66分にプリシッチを諦め、ジルー投入で中央を厚くしました。

顔にボールを当てたベイシャムがウォーターブレイクで下がったときは、右サイドからのアタックが弱くなるのではないかと心配したのですが、3つめのゴールもシェフィールド・ユナイテッドでした。マクゴールドリックが仕掛けた77分のカウンター。右を並走していたリス・ムセが、パスをもらってボックス右から折り返すと、リュディガーのクリアミスを突いたマクゴールドリックが至近距離から豪快に叩き込みました。リース・ジェームズをハドソン=オドイというランパード采配の成否を問う前に、勝負は決しています。

82分にマクゴールドリックのスルーパスがリス・ムセに通ると、中央を独走したストライカーはケパと1対1になりますが、チップキックを左に外してしまいました。ベイシャムの後を継いだジャギエルカは、3点めのきっかけとなるボール奪取やタミー・アブラハムの決定的なシュートのブロックなど、ベテランらしい落ち着いたプレイを見せてくれました。シェフィールド・ユナイテッド、3-0快勝!シュート数は8対13、ポゼッションは26対74とチェルシーが主導権を握りましたが、サイドアタックと速攻を鮮やかに決めたホームチームは、今季のベストバウトといっていいでしょう。勝ち点54の暫定6位は、来季のEL本大会ストレートインというクラブ初の快挙がめざせる好ポジションです。

ブルーズの敗因は、ウイングの突破力頼みの単調なアタックと、クロスに対するチェックの緩さでしょう。チェンジオブペースがなかった中盤は、スペースを突く動きやミドルで揺さぶるなどの工夫がなく、後半から入ったジルーを活かす縦パスも入りませんでした。レスターとマンチェスター・ユナイテッドが勝てば、一気に5位に転落。リヴァプール戦とウルヴス戦を残しているチームは、直接対決があるライバルたちの勝ち点ロストと、マンチェスター・シティのペナルティ確定を祈るしかありません。ショッキングな完敗でしたが、気持ちを切り替え、最下位ノリッジとの次戦に集中していただければと思います。


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