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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×MAN.CITY】ハーランドにフリーで3本…守備が脆かったマン・ユナイテッドは3発完敗!

先発メンバーを見た瞬間、「厳しい…」とつぶやいてしまいました。最終ラインはダロト、マグワイア、ジョニー・エヴァンス、リンデロフ。トレブルを達成した最強王者に勝てるラインナップではありません。191回めのマンチェスターダービー。直近4年のプレミアリーグは、4勝1分3敗と勝ち越しているのですが、サブのDF4枚で何とかなるとは思えません。

ワン=ビサカ、ヴァラン、リサンドロ・マルティネス、ルーク・ショー。この4人が揃っていれば、期待感を抱いてキックオフを迎えられたでしょう。ベンチにいるヴァランの問題はメンタルか、体調か。時折軽い対応を見せるレギロンより、リンデロフの守備力を取ったのはわかるのですが、彼とアムラバトでフォーデンとフリアン・アルバレスを封じるのは難しいでしょう。

それでも先に決定機を創ったのは、マンチェスター・ユナイテッドでした。2分に敵陣でグヴァルディオルから奪ったのは、ブルーノ・フェルナンデス。ルーズボールを拾ったホイルンドがマクトミネイに預け、右からスプリントしたのですが、39番は持ちすぎてロドリにコースを切られ、リターンを出せません。強引なシュートはミートせず、エデルソンが難なくキャッチしました。

リンデロフの対応を見て叫んでしまったのは8分。ロドリがボックス右に出したボールを追わず、カイル・ウォーカーに頭で折り返された左SBは、フォーデンのヘッドを右手で弾いたオナナに頭を下げなければなりません。浮いたボールを見失わなかった守護神は、ハーランドより先に触り、マグワイアのクリアで失点を回避しました。

20分に左サイドでキープしたグリーリッシュは、中にタッチしてエリクセンをかわし、ファーにきわどいシュート。これもオナナのビッグセーブで切り抜けたのですが、2分後のセットピースから先制を許してしまいました。右からのFKがゴール前に上がった瞬間、ホイルンドが後ろからロドリをつかんでしまい、ジャッジはPK。右隅に突き刺したハーランドのキックは完璧です。

劣勢のマンチェスター・ユナイテッドが追いつくチャンスは、カウンターか相手のミスしかなさそうです。31分、アムラバトに詰められたフォーデンがバックパスミス。裏に抜けたホイルンドはエデルソンをかわすもラストタッチが長く、ボックス右に流れていきます。ジョン・ストーンズを制して入れたグラウンダーをニアで合わせたブルーノは、打ち上げてしまいました。

ホームチームの守備における懸念は、SBの背後のスペースを狙われるシーンが多いことです。36分にフリアン・アルバレスが中央に上げると、マグワイアがヘッドを空振りし、ダロトの肩に当たりました。これが右腕だったら、ハーランドに2つめのPKを叩き込まれていたはずです。最終ラインは、気迫も集中力も冷静さも感じられず、このままでは追加点は時間の問題です。

38分にフリアン・アルバレスが左から狙ったFKは、オナナが上にプッシュ。マン・ユナイテッドが3度めのチャンスを得たのは、追加タイムに入ってからでした。右にいたラシュフォードのロングフィードが、最前線に出ていたマクトミネイへ。カイル・ウォーカーを体で抑えたスコットランド代表のエースは、中央からの強烈な一撃をエデルソンのビッグセーブに阻まれました。

追加タイム4分、ダロトの裏でグリーリッシュのパスを受けたのはベルナルド・シウヴァ。クロスをもらう直前にファーで数歩下がったハーランドは、ボールが上がるとリンデロフの前に入り、フリーでヘディングシュートを放ちました。決まったかと思った瞬間、オナナが左に弾き出す超絶セーブ。前半の0-1は、守護神の奮闘に感謝すべきスコアです。

ハーフタイムにアムラバトをメイソン・マウントに代えたテン・ハフ監督は、プランを実現させる前に決定的な2点めを奪われてしまいました。49分、フリアン・アルバレスのサイドチェンジが左のグリーリッシュへ。ブルーノが対峙し、クロスのコースを切っている間にベルナルド・シウヴァが外からオーバーラップしています。

マクトミネイは、なぜ着いていかなかったのか。ゴールラインまでえぐったMFが左足で浮かしたとき、結果を覚悟しました。マグワイアとエリクセンがニアでボールを見ていたため、ファーをケアしていたジョニー・エヴァンスは中央に走り込んできたロドリに駆け寄り、いちばんヤバいヤツがノーマーク。ハーランドのヘッドにオナナは触れず、勝負は決しました。

58分の決定機も、ゴール前に7人もいるのに、ボックス左のグリーリッシュが空いていました。中央にいたフリアン・アルバレスのパスをベルナルド・シウヴァがスルーし、イングランド代表のウインガーが高速グラウンダー。フォーデンが足を出していたら、3点めが決まっていたでしょう。

69分にエリクセンのロングフィードでラインの裏に出たラシュフォードは、胸トラップからのシュートが左にアウト。71分には、グリーリッシュが縦に転がしたスルーパスでハーランドがオナナと1対1になりますが、浮かしたシュートは好調のGKが手に当てました。テン・ハフ監督が73分に投入したガルナチョとレギロンは、何もできずに終わっています。

79分、ボックス手前にするすると上がったロドリはフリー。左足の一撃をオナナが左に弾くと、拾ったハーランドが中央にラストパスを通し、フォーデンが押し込みました。0-3、完敗。ボックスの両脇で数的優位を築かれ、CBが引っ張られてマークがずれるシーンが多く、ハーランドにフリーで3本も打たれては、この結果を甘受するしかないでしょう。

マクトミネイ、ホイルンド、ブルーノ、ラシュフォード。いくつかのチャンスのうち、ひとつでも活かせていれば勝負を争う展開になったのか。いや、そうなれば、87分の登場だったジェレミー・ドクの出番が早まり、失点が増えていただけのような気がします。苦しいシーズンとなってしまいましたが、主力が揃えば勝利を重ねられるようになると信じるしかありません。


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