イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Newcastle×Liverpool】カウンターで2失点…イラオラのリヴァプールは課題山積のスタート!

95分を過ぎても2-1。セント・ジェームズ・パークの大歓声のなかで、リヴァプールは敗戦寸前に追い込まれました。マティアス・ヤイスレが率いるニューカッスルに、1年半前にカラバオカップを制したチームの面影はありません。ウェンブリーで先発した11人のうち、5人はタインウェアに別れを告げており、エディ・ハウも退任となっています。そういえば、あの試合も2-1でした。

2025年の夏以降、彼らが手離したキーマンは9人。イサク、ロングスタッフ、ドゥブラフカ、ラッセルズ、トリッピアー、マット・ターゲット、アンソニー・ゴードン、トナーリ、ブルーノ・ギマランイスという錚々たる顔ぶれです。2026-27シーズンの開幕戦のスタメンを見ると、プレミアリーグでTOP4に食い込んだ2022-23シーズンから主力だったのは、ボトマンとシェアだけです。

アンドニ・イラオラ監督の下でリーグ制覇をめざすリヴァプールは、抜本的な立て直しが必要なチームに負けるわけにはいきません。しかし今、10分の追加タイムは残り5分となっており、ファン・ダイクを前線に上げてロングボールを放り込むスクランブルに突入しています。ケルケズがボックスにハイボールを入れると、ティアウが難なくヘディングでクリアしました。

落下点にいたのはヴィクトル・ムニョス。ドリブルで縦に抜けようとしたニューフェイスは、ルイス・ホールと絡んで転倒しました。スチュワート・アトウェルのジャッジはPK。リプレイをチェックしてみると、左SBは足を出しておらず、アングルによってはムニョスのほうから膝に当たりにいったようにも見えます。違うジャッジをするレフェリーもいそうな、きわどい接触です。

オンフィールドレビューがなかったのは、アトウェルとVARの見解が一致していたからでしょう。ブーイングのなかで、スポットに立ったのはショボスライ。左上を狙ったキックは、ホルニチェクに読まれていたのですが、あの高さに蹴られたらGKは触れません。土壇場でイーブンに戻したリヴァプールは、逆転には至らず、1ポイントを持ち帰りました。

レッズのサポーターの多くが、先発の11人を当てたのではないでしょうか。GKアリソン、DFフリンポン、ジャケ、ファン・ダイク、ケルケズ。中盤センターはフラーフェンベルフとショボスライ、2列めにエングモア、ヴィルツ、ガクポ、最前線はイサク。ベンチにいるアタッカーは、ヴィクトル・ムニョスとルイス・クーマスだけでした。

マグパイズの2列めのウィサとエランガは放出候補と報じられており、中盤センターは伸び悩んだルイス・マイリーと、アヤックスから来たばかりのショーン・ストゥール(18歳!)というフレッシュすぎるコンビです。5分に先制したのは、何とニューカッスル。フラーフェンベルフが左に出したパスがヴィルツに合わず、カットしたボールがオスラに渡ってカウンター発動です。

失点の直接的な理由はシンプルで、ケルケズがエランガとの駆けっこでちぎられたからです。オスラのスルーパスをボックス右に持ち込んだ快足ウインガーは、アリソンの左が空いているのを見てファーのサイドネットに突き刺しました。9分のショボスライのロングフィードをシェアがクリアすると、カットしたガクポのシュートはティアウが落ち着いてブロックしました。

イサクが持つと、大音量のブーイング。あまりにも下品なチャントは、文字にするのがためらわれます。18分にケルケズのクロスをティアウがカットすると、こぼれ球を叩いたヴィルツの鋭いシュートは、ブラガから加わったホルニチェクが左に飛んでセーブ。イサクとヴィルツのプレスは緩く、後ろのサポートもなかったのですが、マグパイズはミスパス連発で押されています。

24分のウィサの縦パスで、ジャケの裏を取ったオスラはアリソンにコースを塞がれました。ニューカッスルのカウンターが先に決まったら、リヴァプールはマンチェスター・ユナイテッドと同じ苦さを味わうことになるでしょう。29分のケルケズのミドルは、ホルニチェクが落ち着いてセーブ。ガクポとエングモアが同時に中に絞ると、DFが密集してパスコースがなくなります。

両者ともに、遠めからのシュートしか打ち手を見出せず、前半は1-0で終了。個々の選手が持つ時間が長いリヴァプールに、イラオラの戦術をインストールするのは時間がかかりそうです。後半立ち上がりの47分にデディッチ、ウィサ、オスラが仕掛けたカウンターは、多人数のプレスの空転で後方が空いたために成立した危険なシーンでした。

セカンドハーフからサイドアタックが機能し始めていたレッズは、55分に同点に追いつきました。フラーフェンベルフの縦パスを受けたガクポが、前が空いているのを見て右足一閃。左のサイドネットに飛んだミドルは強烈で、ホルニチェクはノーチャンスといっていいでしょう。しかし2分後、フラーフェンベルフのヒールパスが通らず、こぼれ球がウィサの足元に届きました。

ショボスライとヴィルツが次々に抜かれてしまい、カウンターがスタート。左から上がったウィサと脇にいたウィロックに、6人が迫っていたのですが、パスをもらったウィロックをフリンポンが止められず、最後まで追いすがったジャケもシュートコースを切れませんでした。右足のシュートがファーのネットを揺らし、アリソンは呆然としています。

2-1となった63分にヴィルツとエングモワが下がり、ヴィクトル・ムニョスとマック・アリスター。70分にはジャケをアラウホ。イラオラ監督のベンチには信頼できるゲームチェンジャーがおらず、78分のフラーフェンベルフをルイス・クーマスはギャンブルです。ウィロックの浮き球でウィサがアリソンと1対1になった86分に失点していたら、勝負はそこで終わりでした。

最後に何とか追いついたものの、課題山積のリヴァプール。2度のビッグチャンスを活かせなかったイサクと、周囲を動かせなかったヴィルツは、アタックもプレスも連携の質を高めなければなりません。ウィサやオスラにカウンターを喰らい続けたのは、ボールを奪われた後の対応に問題があるからでしょう。クロスに対するSBの対応も不安です。

2023-24シーズンのボーンマスで、プレミアリーグ初勝利まで10試合を要したイラオラ監督は、同じ時間を許してもらえないでしょう。次節のノッティンガム・フォレスト戦は、課題解決の進捗を点検するような苦しい展開になるのでしょうか。つぎはぎだらけのニューカッスルに、敗戦寸前に追い込まれてのドローは、補強が遅れたSDの責任も示唆しているように感じられました。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す