2026.10.25 プレミアリーグ観戦記2026-27プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Tottenham】前線の人選、戦術、守備…シャビ・アロンソの謎采配が招いた悪夢の9分!
インスイングのCKはニアに落下し、ファン・ヘッケと競った21歳のGKが拳を突き出すと、ゴールに向かったボールをラクロワが必死にクリアしました。スパーズの選手たちが一斉に手を挙げ、すぐにホイッスル。クリス・カヴァナーのジャッジはゴールです。パンチミスでオウンゴールのペンデルスは水を飲み干し、ボトルをサイドネットに叩きつけました。
スパーズにとってスタンフォード・ブリッジは鬼門で、2000年以降のプレミアリーグで勝ったのは1回だけです。80分の右からのFKも、キッカーはマテウス・フェルナンデス。中央に出た低いボールをトラップしたコナー・ギャラガーは、ボールを後ろに戻した後、足を押さえて横転しています。踏みつけてしまったコール・パルマーは、9分前に1枚もらっています。
71分のイエローは、スライディングでドリブルを止めたマテウス・フェルナンデスが腕でボールを掻き出したのを見て激高し、体をぶつけて転倒させたのを咎められています。放っとけば、18番にイエローが出ていました。1枚めは余計で、2枚めは軽率といわざるを得ません。10人になったチェルシーは、87分に追加点を決められ、8年半ぶりのホームでの敗戦が濃厚となりました。
自陣左サイドでアチャンポンから奪ったマティス・テルは、取り返そうとするDFを振り切り、ラクロワの軽いチェックもかわしました。ニアポスト際に打ったミドルにペンデルスは触れず、デ・ゼルビ監督はピッチに入り込んで絶叫しています。ゴール、レッド、ゴールの悪夢の9分。追加タイムに入る直前のウェルベック投入は、「遅すぎた」のひとことです。
チェルシーのポゼッッションは31%、シュートは7対15、オンターゲットは4対4。最大の敗因は、ジョアン・ペドロを失った指揮官のプランBだったのではないでしょうか。金曜日のトレーニングで足に違和感を覚えたエースは検査が必要となり、前線はコール・パルマーとモーガン・ロジャース。2人のアタッカーが自在にポジションを変える4-4-2のような布陣でした。
雨のピッチでショートパスをまわすビルドアップはリスキーと考えたのか、2トップに素早くボールを届けるダイレクトアタックが効果的と判断したのか。チェルシーが30分までに放ったシュートは、14分のコール・パルマーのみ。敵陣のゴールライン際でペドロ・ネトがマテウス・フェルナンデスから奪い、ボックス右のモーガン・ロジャースがポストになったシーンです。
最前線でボールを収めてくれるウェルベックがいれば、モーガン・ロジャース、コール・パルマー、クエンダが打てるシーンを創れたでしょう。シャビ・アロンソ監督はなぜ、ベテランストライカーの出番を終了間際まで引っ張ったのでしょうか。前線に4人を残すセットピースの守備も、20分にクドゥスにきわどいシュートを打たれており、ハーフタイムに見直すべきでした。
勝ち切ったスパーズを大いに称えたいと思いますが、望ましい展開ではなかったでしょう。マテウス・フェルナンデスは前半から守備が不安定で、マルムシュはロバートソンの素晴らしいグラウンダーをGKの正面に打ってしまい、キンスキーは再三のキックミスでピンチを招いていました。52分には、復帰したばかりのジェームズ・マディソンが負傷リタイアとなっています。
相手のミスとレッドカードに助けられた勝利ではあったものの、長年苦しんできたスタジアムでのシュート15本とクリーンシートは自信につながるはずです。今後の5試合は、クリスタル・パレス、リーズ、イプスウィッチ、サンダーランド、フラム。堅守のリーズと得点力があるイプスウィッチは要注意ですが、上位に食い込むチャンスです。
敗れたチェルシーは、ジョアン・ペドロ、エミ・マルティネス、リース・ジェームズを欠いた状態で、カラバオカップのリヴァプールとプレミアリーグのマン・ユナイテッドをクリアしなければなりません。この日の用兵も布陣も戦術も失敗に見えますが、指揮官は修正できるでしょうか。アンフィールドの最大の注目ポイントは、キックオフのピッチに立つ11人です。
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