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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アーセナルは幸運?いや、あっちのほうが…プレミアリーグ2022-23シーズン負傷者数ランキング!

「1月のマン・シティとのホームゲームは、今シーズンで唯一のフルフィットスカッド。それ以外は毎回、毎試合、サスペンデッドや負傷、病気に悩まされた。もちろん、われわれはうまく対処しなければならず、そうなることを願っている。アーセナルを見ると、常に戦えるスカッドだけどね」

発言の主はエリック・テン・ハフ。ヨーロッパリーグラウンド16、レアル・ベティスと戦うアウェイゲームを控えたプレスカンファレンスで残したコメントです。直前のプレミアリーグでカゼミーロが1発レッド。ただでさえタイトなスケジュールのなかで、ガルナチョ、ルーク・ショー、エリクセンも起用できない状況に、ストレスを溜めていたのでしょう。

自軍の窮状を嘆くだけならよかったのですが、「アーセナルを見ると」は余計でした。すぐさま反応したのは、「フットボールロンドン」でガナーズを担当している記者たちです。「テン・ハフの発言は不可解」と切り捨てたアーロン・カターソン=リード記者は、ジェズスやスミス・ロウの名前を挙げ、トム・カントン記者はエンケティアの活躍と的確な補強を称えています。

こんな話に触れると、負傷者に関するファクトを知りたくなります。調べてみると、「プラネットフットボール」が、プレミアリーグの負傷者数ランキングを掲載していました。3月までの延べ試合数を見ると、1位はぶっちぎりでリヴァプール。ルイス・ディアス、ジョッタ、ナビ・ケイタ、チアゴ、バイチェティッチらが欠場した試合数を足すと162となります。

2位はチェルシーで、124試合。チルウェル、リース・ジェームズ、エンゴロ・カンテ、アルマンド・ブロヤ、チアゴ・シウヴァ、ウェズレイ・フォファナらのリタイアによって、ポッター監督が難しい采配を強いられたのは間違いありません。プレミアリーグ8位と11位のクラブが主力を抜かれなければ、少なくともTOP4争いには食い込んでいたはずです。

ランキングの3位を見たら、テン・ハフは頭を下げなければなりません。エディ・ハウ率いるニューカッスルは122試合で、前半戦でイサクとサン=マクシマンを欠きながら、3位をキープしています。4位ノッティンガム・フォレスト、5位ボーンマス、6位ウルヴスと続いて、マンチェスター・ユナイテッドは7位。106試合は、クロップにしてみればうらやましい数字でしょう。

これに対してアーセナルは…宿敵トッテナムよりひとつ多い79試合で14位。テン・ハフのコメントに対するアルテタの反論を聞けば、決してラクな戦いではなかったことがよくわかります。

「われわれはシーズンを通して負傷者を抱えていた。エミール(スミス・ロウ)が4ヵ月、ジェズスも4ヵ月、アレックス(・ジンチェンコ)が2ヵ月半、トーマスとエディ(・エンケティア)は1ヵ月半、休んでいた。かなりの数の負傷者がいたが、対処したんだ」

ジェズス不在の間、エンケティアが11試合4ゴール1アシスト。1月に獲得したトロサールは直近のプレミアリーグ6試合で7アシストを記録し、エンケティアの不在を忘れさせてくれました。トーマスがいなかったヴィラ戦で、GKマルティネスのオウンゴールを誘発するミドルを放ったジョルジーニョも、的確な補強といえるでしょう。ガナーズの指揮官は、必死に穴を埋めたのです。

負傷者がいないチームをこすりたければ、テン・ハフは相手を間違えたといわざるをえません。そうです。やるならペップです。トータル49試合は19位。現在、リタイアしているのはフォーデンだけで、ケガではなく盲腸の手術です。ちなみに最下位はブライトンで、44試合。ロベルト・デ・ゼルビに対しては、「運も実力のうちですよね?」ぐらいのひとことは許されるでしょう。

以上、プレミアリーグの負傷者数ランキングを紹介しました。サリバと冨安健洋を失った指揮官は、カゼミーロとエリクセンを起用できるようになるテン・ハフにやり返してもいいのではないでしょうか。「ルーク・ショーが大事に至らなければ、もしかしてベストメンバーですか?」と。


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