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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「アーセナルは、私がどうしたいかわかっている」…グラニト・ジャカ、来季はローマか!?

「アーセナルは、私がどうしたいかわかっている。ここは美しいね」。ユーロ2020ラウンド16、フランス戦の試合前会見。ローマに滞在していたスイス代表から呼ばれたのはグラニト・ジャカでした。「トーナメントが終わるまでは、将来の話はしたくない」と語っていた28歳のセントラルMFは、ジョゼ・モウリーニョが率いる新生ローマでプレイする決意を固めていたようです。

プレミアリーグ161試合9ゴール15アシスト。9ゴールはすべて左足で、3発はFKを直接叩きこんでいます。忘れられないスーパーショットを目撃したのは、2019年3月10日。スールシャール監督が就任して以来、プレミアリーグ12戦を10勝2分と負け知らずだったマンチェスター・ユナイテッドは、まずまずの立ち上がりを見せていました。ラカゼットがジャカに預けたのは12分、ゴールまでの距離は25メートル強。左足のシュートは、右隅に飛んできました。

デ・ヘアがニアを締めようとすると、ボールは急激に左に曲がり、絶対的守護神の動きをあざ笑うかのような弾道でゴール左に突き刺さりました。膝から崩れ落ちたデ・ヘアは、お手上げのポーズ。2-0で完敗したゲームのミラクルショットがよほどショックだったのか、デ・ヘアはミスを連発するようになり、シーズン終了までの9試合を2勝2分5敗という散々な戦績で終えました。

あまりにもショッキングだったので、ゴールの記憶から入ってしまいましたが、彼の足跡としてフォーカスすべきはパス成功数11751本という数字でしょう。プレミアリーグ歴代34位、スイス人としてはシェルダン・シャキリの3倍を超えるぶっちぎりのTOP。アーセナルに加わってからしばらくは、守備時のポジショニングミスと強引なチャージが目立ちましたが、年を経るごとにウィークポイントは気にならなくなりました。

チームメイトの誰もが認める努力家は、プレミアリーグでTOP4に入れなかった5年を悔いているのでしょうか。あるいは、できることはやりきったと胸を張っているのでしょうか。「フットボールロンドン」「90mins」「メトロ」「コリエレ・デッロ・スポルト」など複数メディアが、アーセナルとローマは1550万ポンド~1720万ポンドで合意する見通しと伝えています。

ユーロ2020で世界王者と戦っているスイスは、1点リードで後半に入ったものの、55分にリカルド・ロドリゲスがPK失敗。2分後に同点ゴールをゲットしたベンゼマは、その2分後に逆転ゴールを決めました。75分、3点めはポール・ポグバ。大会を終えようとしていたジャカのチームは、セフィロヴィッチとガヴラノヴィッチの連発で延長に持ち込みました。どうなるスイス、そしてグラニト・ジャカ!

ダニ・セバージョス、ルーカス・トレイラ、マッテオ・グエンドゥジ、モハメド・エルネニー…セントラルMFだけで最大5人が退団する可能性があるといわれているチームで、先陣を切るのが彼であるのは間違いなさそうです。王者が順当勝ちを収めたとしても、欧州を驚愕させるアップセットが実現したとしても。


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“「アーセナルは、私がどうしたいかわかっている」…グラニト・ジャカ、来季はローマか!?” への1件のコメント

  1. グーナーです より:

    ジャカの退団は、一部のファン(ファンだとは全く思ってませんが)のスタンドからとSNSからの心ないバッシングも影響していると思っています。
    モラタの場合もそうですが、選手の人格を攻撃したり家族を脅迫することで何が生まれるというのでしょうか。
    不甲斐ないプレーをする選手にブーイングを飛ばす行為すべてが悪だとは言いませんが、超えてはいけないラインは絶対にあるはずです。
    ジャカ交代時のブーイングに対し、ファンに拍手で挑発したあの日から、彼の心はエミレーツを離れていったのだと思います。
    去年は特に安定したプレーを見せてくれていただけに、ジャカがチームへの愛情を口にしてくれなくなったことが悲しくてしょうがありません。
    せめて今朝のような、チームを鼓舞しキャプテンシーを発揮した笑顔のジャカのままでチームを去ってほしかった。
    残念です。

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