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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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獲得寸前報道が続出!モラタとペリシッチの加入で、弾き飛ばされる選手が心配…!

イヴァン・ペリシッチがマンチェスター・ユナイテッドのオファーを受けたと報じたのは、地元の「マンチェスター・イブニング・ニュース」。アルバロ・モラタの条件交渉は既に片付いていると主張するのは、スペインのラジオ局「カデナ・コープ」。後者のプレミアリーグ入りに関しては、「デイリー・ミラー」も週明けには決まるとしており、マンチェスター・ユナイテッドの前線の補強は佳境に入っているようです。

ペリシッチの移籍金について、地元紙は「インテルは3500万ユーロ(約43億4000万円)、マンチェスター・ユナイテッドは3000万ユーロ(約37億2000万円)とまだギャップがある」と報道。一時期、「ガゼッタ・デロ・スポルト」が5000万ポンド超といっていた額は、妥当なラインに落ち着いているようです。モラタについて、前述のラジオ局は「レアル・マドリードは7000万ユーロ(約86億8000万円)を呑む」。プレミアリーグ24ゴールのアレクシス・サンチェスよりも高いタグには違和感が拭えませんが、来季初めてレギュラーポジションを獲得できそうなスペイン人ストライカーが、自己ベストの15ゴールを更新することを願うしかありません。

2人とも、いい選手なのは間違いありませんが、1年前にズラタン、ムヒタリアン、ポグバを次々と獲得したときの高揚感はありません。セリエAで36試合11ゴールというペリシッチの数字は、21歳でまだ底を見せていないアントニー・マルシアルが自信を取り戻せば超えられるレベルでしょう。ヴェンゲル監督なら、マルシアルをセンターにコンバートしてストライカー問題を解決してしまうかもしれません。ムヒタリアン、マタ、リンガード、マルシアルに加えてラシュフォードをまわせるマンチェスター・ユナイテッドのサイドは人数的には足りており、28歳の新戦力への期待よりも弾き飛ばされる選手への心配のほうが先に立ちます。

プレミアリーグでプレイしたがっていると伝えられたサイドアタッカーは、得点力不足に悩むモウリーニョ監督のチームを活性化できるのでしょうか。クロスの精度もテクニックも称賛すべき選手だとわかってはいるものの、赤いユニフォームを着てピッチに立つのを見るまでは半信半疑です。

「マンチェスター・ユナイテッドは素晴らしいチームで、有力な選択肢のひとつだ。とても興味深いオファーを受けているけど、レアル・マドリードの決断を待たないといけない」。移籍話が進んでいることを明らかにしたモラタの代理人ファンマ・ロペス氏が、欧州王者との金額交渉を着地に導いたのであれば、既にモラタの個人合意を得ているディールは一気に進むはずです。

WBにバレンシアとブリント、ウイングにムヒタリアンとペリシッチを配した3-4-3や、ムヒタリアンかマタをトップ下に置く4-2-3-1ではポグバの攻撃力を活かしづらく、今季の4-3-3ならポストプレーも高さもあるルカクのようなストライカーのほうが機能しそうな気がします。「モラタがゴールを量産できるのか」「ペリシッチが現在のサイドアタッカーにはない魅力を備えているのか」「ポグバを活かせるのはどんな布陣か」「マタやムヒタリアンの力をどう発揮させるのか」「中盤の守備をどんな選手に担保させるのか」といったあたりがポイントでしょうか。

誰を獲るかの前に、どんなアプローチでゴールに迫るのかが明確にならなければ、昨季プレミアリーグで54ゴールしか積めなかったチームに対する期待感は上がらないのだと思います。であれば、モラタやペリシッチという個人を云々するのはやめましょう。モウリーニョ監督の新しい戦術を観られる日を待ちつつ、移籍市場における立ち回りを冷静に見守ることとします。モラタの移籍金の高さとマルシアルの行く末、そしてどんな形でもはまるイメージがないウェイン・ルーニーの去就はどうしても気になってしまうのですが…それも封印して。(イヴァン・ペリシッチ 写真著作者/Светлана Бекетова)

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